79 飯坂温泉2024.12.35

     南流山を8時5分発、大宮駅を9時10分の新幹線で福島駅に10時18分着く。福島電鉄で福島駅を10時55分に出て、飯坂温

 泉駅に11時18分に着く。電動自転車で回る予定だったが出払って一台も無いとの事。仕方なく医王寺まで2.3kmをタクシーで

 行く。

  1. 医王寺:826年に弘法大師が開いた真言宗豊山派の寺で、奥州藤原一門である佐藤一族の菩提寺。山門を入ると樹齢300年の

   「白樫」、蕾のまま落ちてしまう「乙和の椿」がある。内門を通り左側に鐘楼と宝物館、右側に本堂(本堂本尊は大日如来)。その

   前に数mの「慈母観世音菩薩」と「弘法大師」」像。内門の前の並木道を50m程行くと正面に奥の院薬師堂(薬師如来)が。その

   奥に佐藤忠信、源義経、佐藤継信銅像、周りに佐藤信綱の銅像や松尾芭蕉の句碑や佐藤一族の墓があった。

  医王寺を出て1km歩いて「ギャラリー梟」に着く。途中道路脇きのベンチでおにぎりをほおばる。

 

       飯坂温泉駅     摺上川畔のホテル    医王寺内門       医王寺本堂    医王寺薬師堂  佐藤忠信 義経 佐藤継信銅像            

   .「ギャラリー梟」:館長が30年以上かけて収集した日本の名作版画と世界の梟グッズを大小合わせて4満点展示。圧巻。

   「福籠の福は幸せの福、福籠の籠は、幸せをとどめる籠」梟の詩の看板があった。

   ここから600m歩いて片岡鶴太郎美術庭園付近に着く。周りを回ったが工事中で入口がわからずあきらめる。

     県道3号線を北上し、700m歩いて飯坂温泉駅に戻る。ここから川に沿って250m上流の新十網橋を渡り愛宕山公園に行く。

  急な石の階段を110段上り公園に着く。正面に愛宕神社があった。愛宕山公園・愛宕神社は、高さ114mの愛宕山の頂上にあり、

  福島盆地の最北にある飯坂温泉街を一望出来、遠くに盆地を囲む信夫山等の山々が見えた。30分程そこに居て迂回路を降りた。

   先ほどの上り口の前の道を横切り50m先の共同浴場「仙気の湯」を見て、摺上川に沿って上流450mにあるホテルに向かう。

   まだ、3時前だがチェックインし部屋に入る事が出来た。一服して風呂に行く。温泉は塩化・硫酸塩の無味・無臭であった。

 

    ギャラリー梟   内部の展示品  愛宕山への階段    愛宕神社       飯坂温泉街      仙気の湯(共同浴場)

 二日目(曇り時々晴れ)

   ホテルを出て飯坂温泉駅に行く。ここで、飯坂温泉街は坂が多い為め、駅で電動自転車を借りる。

  駅前のゆるやかな坂を500m程行くと突き当りに円蔵院八幡寺がある。

 1. 円蔵院八幡寺;764年に開基された真言宗豊山派の寺で、1583年に焼失。山門は1794年に再建されたが、本堂は1933

  年に再建。信夫新西国三十三観音霊場第32番札所。本尊は金剛界大日如来。本堂の左側に黄色の逆さコーンの仏塔があった。下は鐘

  楼となっていた。平和を願って鐘をつく。いい響きだ。本堂の手前には大きな弘法大師像と2mもある仏陀の涅槃像あった。

 山門を出て30m程戻ると八幡神社がある。

  . 八幡神社;鳥居をくぐると本殿までは広場になっている。この神社は、「日本三大けんか祭り(大阪・岸和田の地車祭り、秋田・

  角館の飾山ばやし)」の一つで、当日は、6台の神輿が夜境内でぶつかりあう。社殿は福島市の有形文化財。境内には、数多くの祠

  (古小峰神祠、稲荷神祠、山神、水神、道祖神)が立つ。    

 更に、20m程坂を下ると満願寺観音堂がある。

 3. 満願寺観音堂:信達三十三観音霊場、第十二番札所。無人。

 

   円蔵院八幡寺山門    仏塔・鐘楼      涅槃像      八幡神社鳥居       本殿        満願寺観音堂

 少し下ってT字路を右に折れ100mの突き当りに常泉寺がある。

  4. 常泉寺:1595年の開山。曹洞宗。江戸時代に囲碁に名声を誇った本因坊秀伯の墓がある事で知られている。

 ここを出て左側の旧坂を10m上った角に旧堀切邸の立派な入口がある。

  5.旧堀切邸:江戸時代から続いた豪農・豪商の旧家。大きな門を入ると、1775年に造られた県内で現存する最大の最古の土蔵、

 「十間蔵」や1881年に再建された近代和風建築の主屋など、歴史的価値の高い建築物が、敷地面積1230坪に建っている。当時

 

  からあった建物は、表門、主家、十間蔵、井戸小屋等で庭には大きな足湯もある。

     常泉寺山門       本堂        旧堀切邸主屋      屋敷内部の部屋     足湯

 旧堀切邸を出て常泉寺の前を左折し50m下ると鯖湖湯の前に出る。

  6. 鯖湖湯:明治時代の共同湯を再現してあり、ひば、けやき、ひのきで造られた飯坂温泉の共同浴場のシンボル。湯は45度近く

   あり熱くて何度もかけ湯して意を決して湯舟に入って、我慢して我慢して2分程入っていた。体中真っ赤になった。湯舟はみかげ

  石だった。

 風呂を出て冷めるまで付近を歩き回る。

  7. 鯖湖神社;治したい所に温泉を掛けると良くなるという薬師如来が祀られている。神社の横には給湯塔。この隣に飯坂温泉発祥

   の地の碑と芭蕉と曾良が入浴した記念碑が建っていた。

  11時30分近くになったので飯坂温泉名物の「円盤餃子」を食べに行く。本来なら近くにある開発した照井飯坂本店で食べる予定で

 したが、夜しか営業しないというので自転車で数分の他の食堂に食べに行く。円盤になる様に見える為には、2人前以上必要。写真は2

 人前。最初に真ん中を食べ、次に手前を食べ皿を回転させながら常に手前から食べる。皿が一周したら完食。食後、店の前の県道319 

 号線を駅の方に下り、新十網橋を渡り摺上川に沿って30m程の下った所にあった「狐湯」跡を見に寄る。

      鯖湖湯       鯖湖神社     飯坂温泉発祥の地   芭蕉と曾良入浴の地   給湯塔            円盤餃子 

  8. 狐湯:2012年11月に廃湯となった切湯の少し上流に「狐湯」があ り、1800年頃発見され昭和32年に廃湯になった。

   子供の時、ラジオで「飯坂の狐の湯、コンコン狐の湯・・・・」の主題歌で始まるドラマの記憶があり、一度見てみたいと思って

  いた。今回の旅行の目的の一つでもあった。道から川にお降りた淵に「狐湯」の看板が建っていた。

 川に沿って下り十網橋を渡って、駅で自転車を返し駅のそばのもう一軒の共同浴場「波来湯」に入りに行く。

  9. 波来湯:駅より1分にあり、開湯以来1200年の歴史のある飯坂温泉共同浴場で最も古い。2011年に改築。エレべータ−

   で地下(川と同じレベル)に降りたところに入口。浴槽は「熱い湯」と「温かい湯」の2種類の湯があり助かった。

  風呂を出て川に沿って、ほてった体をさましながらゆっくりホテルに戻る。 

     

 

    狐の湯の跡      波来湯全景      波来湯       十網橋から下流方向

 .他の6か所ある共同浴場:200円

  1. 八幡の湯:火曜定休、駅より8分、昭和37年に造られた。

  2. 天王寺・穴原湯:水曜定休、駅より29分、皮膚病に良く効く。

  3. 仙気の湯:木曜定休、駅より6分。ヘルニアに良く効く。

  4. 大門の湯:木曜定休、駅より8分、福島盆地が一望できる。 

  5. 導専の湯:金曜定休、駅より3分、1962年に開業。

  6. 十鋼湯:金曜定休、駅より6分、昭和47年に 開湯。

 三日目(曇り時々晴れ)

  チェックアウトして、飯坂温泉駅を10時に発ち、福島駅に10時23分に着く。駅周辺をぶらぶら見てから早めの昼食。福島交通

 スで福島駅東口を12時15分に出て飯坂温泉方向の山際の中野不動尊入り口に12時44分に着く。中野不動尊散策。 

 1. 大正寺中野不動尊(日本三大不動尊の一つ、三体の不動明王、830余年前に開山)

    *日本三大不動尊:千葉県の成田不動尊、東京都の目黒不動尊、大正寺中野不動尊

    *三体の不動明王:本堂の厄除不動明王、祈祷殿の眼守不動明王、奥の院の三日月不動明王、

 バスを降りて坂道を10分ほど登り中野不動尊入口に着く。そばに「とげぬき地蔵」がある。     

  1.1 とげぬき地蔵:奥の院より湧き出ている水温13.5度の清水を汲み、痛い所や悪い所をたわしでこすり清水をかけてお参りする

         と治る。私もたわしで腰をたわしでさすり柄杓で清水をかけたが・・・。

 左手の階段を上ると「祈祷殿」が左側にある。

  1.2 祈祷殿:総ケヤキ造りのお堂で、正面には「力持ち」の彫刻がある。中には、眼守不動明王が祀られており、眼病や知恵、学

    門、交通安全などにかわる霊験があらたかである。その隣に 

  1.3 納札堂:総ステンレスで造られた珍しい建物で、古いお札やお守り、しめ飾りや松飾などを納めるお堂。中央に毘沙門天が祀ら

    れており、開運、心願成就、勝運、合格祈願を願うお堂。

 30m程進むと赤い欄干のある橋を通り「大日堂」に出る。

  1.4 大日堂:奥の院にそびえる三層の朱色の建物で昭和54年に開山800年を記念して建てられた。大日如来が祀られており。脇

    に不動明王と愛染明王が並び、下層入口は「顕霊門」と呼ばれ洞窟めぐりの入口。入口の奥に三日月不動明王と九字の聖火が灯

    る。

 階段を下り顕霊門から奥の院に入る。

  1.5 奥の院:洞窟の中には、不動明王の弟子の36童子が祀られている。昔は7つの洞窟があったが、いまは全部繋がって一周する

    と5〜10分かかる。幅は1m、高さは2mと小さく薄暗く、2m間隔で童子の安置してある祠が出てくる。36童子を10体程

    見て出た。結局、3箇所から入り2箇所から出てきた事になる。 

 顕霊門から出ると隣に「不動滝」がある。

  1.6 不動滝:落差7m。毎年2月28日に行う「歳祭り」では、修行者が滝にうたれる「水行」が行われる。

 滝を見て朱色の寂光門の前を通る。

  1.7 寂光門:奥の院「洞窟めぐり」の出入口で洞窟の最東端にあり、唐風重層の門。

 川に沿って50m程下ると隅にあんど釜の建物が見えた。

  1.8 あんど釜:この釜で薬草を煎じ、病人に与えたところたちまち治り安堵したところからこう呼ばれる様になったとか。

 30m程下ると「宝督印塔・五輪塔」が立っていた。

   1.9 宝督印塔・五輪塔:宝督印塔はお経を収めた塔で五輪塔は遺骨を入れる容器だったが、今はどちらも供養塔として建てられる様

     になった。石塔の高さは5.3m、重さは15トンある。

  右手の階段を上ると本堂に出る。

  1.10 本堂:明治36年に再建され御本尊は深草天皇の持仏の厄除不動明王。 

 隣にある茶屋「かもしか庵」で「玉こん」と薬草茶「十貴茶」を飲み帰りのバスの時間までゆっくりした。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とげぬき地蔵      中野不動尊        祈寿殿      納札堂    大日堂・顕霊門  奥の院洞窟入口  36童子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不動滝       寂光門      あんど釜  宝督院塔・五輪塔       本堂          本堂内部

 

中野不動尊入り口を14時10分のバスに乗り、福島駅東口に14時38分に着く。福島駅14時51発の新幹線に乗り大宮駅に15時59分

に着く。無事に終わった。次回は何処?