夏油(げとう)温泉(2023.8.68

 

  東京駅を10時36分発の東北新幹線で13時32分に北上駅に着く。ホテルの送迎バス

で北上市の南西28km、標高610mにある夏油温泉に向かう。30分程走ると中央の白

線が消え山道に入る。そこには、11月10日に閉鎖するゲートがある。山道は細くなりく

ねくねと曲がりながら標高を上げて行く。カーブミラーも増え、対向車に会うとどちらかが

バックして待避してすれ違う。数回繰り返し、50分程でホテルに到着。冬季閉鎖になる時

は、ガードレールの白い横板、ワイヤーもはずす。雪崩で道路事巻き込まれない為らしい。    北上駅東口

この地帯8mの積雪があるとか。閉鎖にあたっては露天風呂の屋根、壁等も外し湯舟だけの状態にしてスタッフ

は下山するとか。復旧は道路が開通する5月10日過ぎになる。チェックインして付近を散策。温泉宿の山側の両端

に樹齢約850年の「見印の杉」のある薬師神社と「桂の巨木」のある山の神の小さな社がひっそりと建っている。

 

 

 

 

 

 


夏油温泉入口     夏油川沿いの露天風呂 薬師神社と見印の杉  山の神と桂の巨木

7種類の風呂(男女各2つある内風呂;白猿の湯、小天狗の湯、5つある露天風呂;大湯.疝気の湯、滝の湯、真湯、

目の湯)がありそれぞれ源泉が異なり泉質、温度も違う。夏油川の対岸にある「目の湯」は雪で破壊され入浴不可、

「滝の湯」は露天と言っても四方を囲まれた小屋で女性専用。一番上流にある「大湯」は47度もあり熱くて入れな

い。残る「疝気の湯」「真湯」は混浴で午前と午後1時間ずつ女性専用時間帯を設けている。

脱衣所に必ずプラスチックの「はえたたき」がぶら下がっていた。最初は意味が解らなかったが入浴して分かった。

アブが来て顔の周りを周回。湯舟から出たら肌に止って刺そうとしている。これを防ぐために入浴するときに持って入

り、叩き落すのだ。本当にのんびりゆっくりした入浴は難しい。2日間いたが混浴する女性はいなかったと思う。                                                                   

                                                                              

 

 

 

 

 


    大湯(激熱)   滝の湯(激熱・適温)資料    疝気の湯(ぬるい)     真湯(適温)        目の湯(?)

*夏油はアイヌ語の「グット・オ」(崖のある所の意)からきており「夏湯」の湯が油に変わった。 

*夏油温泉の由来は、1343年、平家の落人・四郎左衛門が身の丈5尺の白猿に疵を負わせた。翌年、無数の白

 猿が湯に入って疵を癒していた。この温泉が夏油温泉とか。

*7つの源泉の泉質は異なるが基本的には、ナトリユム・カルシュウム塩化物で構成されている。湯の出口、風呂

の淵はカルシュムで鍾乳石の様に白茶色の塊ができていた。PHは少しずつ違い、なめてしょっぱさを感ずるとこ

ろもあったし、ラジュウムを含有している風呂もあった。夏油川の川の色も炭酸カルシュウムの為多少、水も白

味がかっている。また、温泉が垂れ流しの為、ここらには魚がいないとか。

今日は入浴可能な風呂は全て入った。

二日目(晴れ)

  テレビもラジオもスマホも使えない異次元の世界に一日中いるのは耐えられないと思い北上市の観光にでる。9時

出発の送迎バスで市内に送ってもらい、「鬼の館」前で下してもらう。

鬼の館(鬼に関する事なら全てわかる?)

 *鬼曼荼羅

1.大人;山の聖霊や粗霊が集中する事により巨大な姿を現す鬼的存在。雷や大風に代表される恐ろしい自然現

象を神格化した鬼的存在。先住民や社会から取り残された者及び権力闘争に敗れ。蔑称として鬼と呼ばれ

た者などもこの類。

2.鬼神;修験道や神道、陰陽道などの中国の古代思想を色濃く受けている鬼的存在。追儀の鬼や神楽の鬼神な

ど日本の祭りや神事、民族芸能に登場する鬼的存在もこの類。

3.餓鬼;仏の*族として仕え、または使役されるものや邪鬼気の様に仏の教えに従わないため懲らしめられる

    存在などの仏教系の鬼的存在。

4.妖怪;神としての権威を失い「まがまがしさ」、「おどろおどろしさ」が強調されて怪物と化した鬼的存在。

動物や草木、器物など生物、無生物を問わず化身するという特徴を持つ。安達ケ原の鬼婆など人間の怨念

が鬼に化身したのもこの類。

 

 

 

 

 

 

 


            大人         鬼神         餓鬼         妖怪

*日本の鬼まつり;日本全国52か所ある。

*日本の鬼の面; 各地の大小の面が展示。

 *世界の鬼の面;インドネシア・バリ島に伝わる祝祭劇「チャロナラン」に登場するバロンとランダは光と闇を

つかさどる象徴。ネパールの秋祭り「インドラジャドラ」の鬼神「ケラー」等

 

 

 

 


日本の鬼の面        バロントランダ    世界の鬼の面(下段左:ケラー)

 その他、鬼に関する昔話、男鹿のなまはげ、北上市の鬼剣舞等のビデオを見て1時間強楽しんだ。

ここを出てタクシーで北上駅へ行く。駅前のホテルのレストランで北上名物もコロッケを食べる。里芋のもちっとし

た食感。美味しかった。

北上名物コロッケ;北上市特産の里芋、アスパラガス、北上牛と白ゆりポークの4種類が入っていれば味付けは店の

  自由とか。

食後店を出て北上駅を通り新幹線側の東口から歩いて5分にある東北一の川・北上川を見に行く。

駅構内の北上鬼剣舞の大型鬼面;駅構内に展示され、高さ3m、幅2.3m。この鬼面は平成4年に開催された三陸

 海の博覧会に置いて岩手ふるさと館「北上地区ブース」に展示され好評だった物。周りの垂れた所には地元の高校生

 が紙粘土で造った鬼の面が多数飾ってあった。

北上川;昨日迄(4,5,6日)お祭りで昨夜はここで打ち上げ花火大会があった。北上川は日本で4番目、東北地

方で最大(長さ249km)でゆったりと流れていた。

 

 

 

 

 

 


   北上名物コロッケ      駅前のモニュメント       駅構内の鬼の面               北上川上流方向

 14時45分発のホテルの送迎バスで宿に戻る。また外部と遮断された風呂三昧の生活に戻る。

三日目(晴れ)

9:00発の送迎バスに乗り50分で北上駅東口で下車。10時30分発の新幹線に乗り、13時24分に東京駅に

 着き旅行は終了。

 

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