まだまだ校正中
患者:
SONY TA-E9000ESという、98年発売定価20万というハイエンドAVプリ。
クロゼットドアが外れ、調整・取り付けの際にドアが倒れ直撃受けボリュームの軸折れたもの。
経緯と結果:
ヤフオクで、入手したSONY TA-E9000ESというAVプリ。オーディオバブル時代のハイエンドで、デジタル化したオーディオにおいて、音量調整を単純にビット落しにすると音質劣化するということで、DAC用の電流源の値を変えるという手の込んだデジタル音量調整している。
https://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/amp/ta-e9000es.html
ということで、摺動子劣化の音質劣化の心配もなく、リモコンVR付きのデジタル音声入力の切り替え器ということで常用となっている。
2台所有で、自室で使っているものが、今回の被害者。
ヤフオクでも、まだまだ高値で取引されているので、修理できないかと。
リモコンの為には、モーター付きが欲しいが、最悪、無しでも良いかと、代替品探し。
すると、日本語では、電動ボリュームで、アルプスのRK168シリーズとかが、100k?なら結構見つかる。
サービスマニュアルによると、10KのBタイプで、これに5V入れて、直流電圧値で、DAC電流源をコントロールしているらしい。
Ebayで、ドイツから、10KのアルプスRK16812MGが出ていたので、購入。
で、やったこと。
1)もともとは、アルプスのボリューム自体もう一つ小さめの2連が入っていたので、軸径とか回り止め等大きくする必要がある。
鉄のサブシャーシだが、完全にばらすのもリスクあるので、両面テープ等粘着面を上にして、鉄くずが基板等に落ちてショート事故等を防いだ。
2)もともとは、ケーブル受けと、モータのノイズ防止の0.1uFの為に基板を使用していたが、穴位置等全然違うので、基板は使わず直付けとした。
ボリュームのピン配置は、基板のパターンを考慮してのもので、間違いやすい。
3)モーターの極性は、まじめに考えてもややこしいので、博打打ったら、逆だったので、入れ替え。
結果
信頼性の高い、一つ格上のボリュームが入ったので、この部分は、まだしばらく持つだろう。
オーディオアンプのボリュームは、電解コンで止めただけの、グリッド(真空管)、ベース(トランジスタ)、ゲート(FET)からのリーク電流で、ガリオームになる。今回の場合は、摺動子が受けるインピーダンスが不明なので、どのくらいで接点不良となるか不明だが、各上の新品になるのは良い事だ。
別件だが、この個体、入力切替が時折おかしくなる事があって、調べてみると、デジタル部のICの電源、スパイクが多い性か、定格的には、充分な、50V定格の電解コンのスリーブが結構ミニスカート状態であった。
これを、6個程交換すると直った。
もう一台、居間のも危ないので、予備にそっちの分も買っておいた。
写真の説明
穴拡大したあとの取り付け位置
ドイツから来たアルプスの電動ボリューム
ノイズ取りキャパを直接付けた新ボリュームと古い軸折れボリューム
使わなくなった基板の裏
新ボリュームの穴位置の図面
基板のパターン
回路図