患者:
日本でもアメリカでも、うるさいしゃべりもせず地図をロードすればどこでも使えるアウトドア用GPSを、車用にも愛用している。これのシガーライタから取る電源が故障。
携帯リチャージャーとかこのGPSに地図をロードさせるときの電源に便利なので、特価で買ったAC100−240V入力で、DC12Vをシガーライターのソケットの形で出す電源も愛用している。
これも、GPS用の電源の修理中に確認に使っているうちに故障。
症状:
症状は単純で、出力がともにゼロ。
修理:
A:
1)まずは、GPS電源。頭に入っているヒューズを見ると飛んでいるので、
まずはこれを交換。後、はんだが弱いところがあるので、補強。
で、AC−シガーライター電源で確認。動作しているんで、車で確認
すると、動作しない。
よもやと思って、車のFUSEボックスを調べると、なんと飛んでいる。
2台の車の計3個のFuseが飛んでいる。15Aと20A。
電源側のFUSEは、これらより小さい1Aなんで何かがおかしいと、
ばらして良くコンタクト近辺の様子を見ると、なんと、グランド側のコンタクト
を内部で固定するプラスチックが割れて、+側に入っているFUSEの頭と強く押しこむとショートするようになっている。
絶縁をビニールテープとコンタクトも細工して取って、これはなんとか完了。
2)AC−12V電源の方は、ばらしてみるも、最初は検討つかず。最初の整流回路は働いているし、トランジスタでも飛んだかなと、まずは、ダイオードを全部チェックする。するとスイッチングで電源のトランスの2次側の整流ダイオードがショート。
どんなダイオードかなと調べてみると、ショットキー、1A、40V。12V出力で、スイッチング電源の波形がきれいな矩形波としても、常に24Vかかっており、ひげとか過渡があれば、ちと危ない値。只、設計として、2次側整流後からの帰還はかかっておらずVFの低いショトキーでレギュレーションをよくしたいという設計なのであろう。
こちらも、ショットキーの大電流の予備は持ってきていないので、とりあえず、部品取りになっているFMチューナーから、得体のしれないダイオードを取っていれる。
写真の基板の外にあるのが、今回ショートしたダイオードで、左下の電解コンの上にあるのが得体のしれない同じ外形のダイオード。まあ、60Hzのトランスの後の電源にあった整流用のダイオードなので、問題ないであろう。
通常では、問題ないのであろうが、今回、GPS電源がショート・オープンを繰り返したので過渡による耐圧オーバーで昇天したのであろう。
テストしてOKなので、今度、日本に帰ったら、家の部品箱から適当なのを持ってこようと。