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死刑判決ニュース

since 2003


国内での死刑判決および判決公判で死刑判決となる可能性のある判決予定公判を記しています(国外での日本人に対する死刑判決も含む)。

マークの判決予定公判の文章内にある被告人の年齢は判決予定日のときの年齢とは必ずしも一致しない。

死刑判決(予定)日とその裁判所に続いて、ひと目で分かるように事件概要や被告人名を赤文字で記しています。

判決に対する上訴(猶予期間は判決の翌日から2週間)があった場合、その判決についての記載に補足する形で記すようにしています。

参考文献・・・『毎日新聞』など

死刑判決ニュース [ 2003〜2005 ] [ 2006〜2008 ] [ 2009〜2011 ] [ 2012〜2014 ]

[ 2015〜 ] ↓

---判決予定  ---判決済み

<日付は下(↓)が古く、上(↑)が新しい>

★2017年(平成29年)11月7日、京都地裁で京都、大阪、兵庫で起きた青酸連続不審死事件で、殺人などの罪に問われた筧(かけひ)千佐子(70歳)=京都府向日市=の裁判員裁判の判決公判があった。中川綾子裁判長は起訴された4事件についていずれも有罪と認定し、検察側の求刑通り、死刑を言い渡した。弁護側は判決を不服として控訴した。資力ある高齢男性との結婚・交際と死別を繰り返した被告の生活が事件で注目されたが、裁判では被告と男性たちの死を結びつける直接証拠が乏しく、弁護側は無罪を主張していた。被告は、夫や交際相手の男性に対する殺人3件と強盗殺人未遂1件の罪で起訴された。判決によると、2007年(平成19年)12月〜2013年(平成25年)12月、遺産目的や預かった金の返済を免れるため、夫の勇夫(75歳)や、交際相手の本田正徳(71歳)、末広利明(79歳)、日置稔(75歳)に青酸化合物を飲ませて殺害、または殺害しようとした。判決はまず、被告が処分したプランターから青酸が入った袋が見つかったことから、被告が一般には入手困難な青酸を持っていたと認定した。その上で、被告が被害者と夫婦や交際相手という間柄のため、疑いを持たれず青酸を服用させることが可能だったと指摘。被告が死亡前後に遺産の取得に動いたといった経緯も踏まえ、「犯人は被告しか考えられない」と述べ、遺産や金銭的利益を得る目的で被害者に青酸を飲ませたと判断した。弁護側は、被告は認知症が進み、責任能力も訴訟能力もないとして無罪を訴えていた。この点について判決は、認知症は軽症で、2013年12月時点でメールの文面に問題がなかったことからも事件時は認知症は発症していなかったとして、完全責任能力を認めた。量刑について判決は「金銭欲のために人命を軽視した非常に悪質な犯行で、結果は重大。極刑を選択せざるを得ない」とした。被告は公判で「私が殺(あや)めた」と罪を認めたものの、質問者が代わると「殺したイメージがわかない」などと発言は二転三転した。公判はこの日で38回目。6月26日の初公判から135日を費やし、裁判員制度が始まってから2番目に長い裁判となった。

★2017年(平成29年)8月25日、甲府地裁で2014年(平成26年)と2015年(平成27年)、フィリピンの首都マニラで死亡保険金を得るため男性2人を殺害したとして、殺人などの罪に問われた無職、岩間俊彦(43歳)の裁判員裁判の判決公判が開かれ、丸山哲巳裁判長は求刑通り死刑を言い渡した。検察側は論告で「保険の手続きや殺害計画を首謀した」と指摘。弁護側は最終弁論で「経済的に困窮しておらず、保険金目的の殺害を行う動機はない」として、無罪を主張していた。起訴状などによると、岩間は久保田正一受刑者(44歳)=殺人などの罪で無期懲役確定=らと共謀して現地で実行犯を雇い、2014年10月18日夜(現地時間)、山梨県韮崎市の整骨院経営、鳥羽信介(32歳)を拳銃で殺害。2015年8月31日〜9月1日(同)には、同県笛吹市の会社役員、中村達也(42歳)を拳銃で殺害したとしている。久保田受刑者は起訴内容を認めている。

★2017年(平成29年)7月27日、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は2009年(平成21年)、鳥取連続不審死事件で男性2人への強盗殺人罪などに問われ、1、2審で死刑とされた元スナック従業員、上田(うえた)美由紀(43歳)の上告審判決で、「借金返済を免れようと殺害しており、強固な殺意に基づく計画的で冷酷な犯行。刑事責任は極めて重い」として被告の上告を棄却した。死刑判決が確定する。5裁判官全員一致の結論。直接証拠はなく、弁護側は2件の強盗殺人について無罪を主張していた。同小法廷は、被告が(1)行方不明になった被害者と最後に接触していた(2)遺体から検出された睡眠薬を入手可能だった(3)被害者に借金をしており殺害の動機があった−ことなどから「被告が犯人であることは、合理的な疑いを差し挟む余地がない程度に証明されている」と判断した。1、2審判決によると、上田は2009年、270万円を借りていたトラック運転手、矢部和実(47歳)に睡眠導入剤を飲ませ、海で溺れさせて殺害。電器店経営、円山秀樹(57歳)も同様に川で溺死させ、家電製品代金約53万円の支払いを免れるなどした。

★2017年(平成29年)4月14日、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は2009年(平成21年)に首都圏で起きた男性3人の連続不審死事件で、殺人罪などに問われ、1審・さいたま地裁の裁判員裁判と2審・東京高裁で死刑判決を受けた無職木嶋(現姓・土井)佳苗(42歳)に対し上告を棄却する判決を言い渡した。死刑が確定する。1、2審判決によると、木嶋は2009年1〜8月、結婚サイトで知り合った東京都青梅市、会社員寺田隆夫(53歳)、千葉県野田市、無職安藤建三(80歳)、東京都千代田区、会社員大出嘉之(41歳)に睡眠薬を飲ませるなどしたうえで、室内や車内で練炭を燃やし、一酸化炭素中毒で殺害した。木嶋は3人の殺害を含め計10件の事件で起訴され、1、2審は全て被告の犯行と認定していた。男性3人の殺害に直接証拠はなく、弁護側は3人が自殺や事故で死亡したとして無罪を主張。これに対し、1審は、木嶋が各事件の前に練炭を入手していたことなど状況証拠を積み重ね、「犯人は被告以外に考えられない」と指摘し、2審も支持していた。

★2017年(平成29年)3月22日、神戸地裁は2015年(平成27年)、兵庫・洲本市で男女5人を殺害した罪などに問われた洲本市の無職・平野達彦(42歳)の裁判員裁判で、死刑を言い渡した。2015年、平野は近くに住む男女5人をサバイバルナイフで刺して、殺害した罪などに問われていた。裁判で平野は、犯行を認める一方、「工作員が電磁波兵器で自分を操った」などと主張していて、責任能力があったかが、争点となっていた。22日の判決で、「殺害を決意した思考過程には病気の影響が小さい」と、完全な責任能力があったと判断したうえで、「結果は重大」などとして、平野に死刑を言い渡した。弁護側が判決を不服として控訴。

★2016年(平成28年)11月24日、静岡地裁沼津支部(斎藤千恵裁判長)は2012年(平成24年)、静岡県伊東市の干物店で社長の清水高子(59歳)ら2人を殺害し現金を奪ったとして、強盗殺人罪に問われた元従業員、肥田公明(64歳)の裁判員裁判で求刑通り死刑を言い渡した。起訴状によると、肥田は2012年12月18日、干物店「八八ひもの」で、清水と従業員の小淵慶五郎(71歳)の首を刃物で刺すなどした上、冷凍庫に閉じ込めて殺害。店内の現金約40万円を奪ったとしている。肥田は一貫して事件への関与を否認していた。凶器も見つかっておらず、事件と被告を結びつける直接的な証拠がない中、検察側は状況証拠を積み重ね「被告が犯人であると強く推認させる」と主張していた。

★2016年(平成28年)11月8日、名古屋高裁で1998年(平成10年)、愛知県碧南市でパチンコ店の店長夫妻が殺害された事件などで、強盗殺人などの罪に問われた無職・堀慶末被告(41歳)の控訴審判決があった。山口裕之裁判長は「2人が殺害された結果は重大で、量刑は重過ぎて不当とはいえない」と1審・名古屋地裁の裁判員裁判による死刑判決を支持し、弁護側控訴を棄却した。堀は2007年(平成19年)に名古屋市の会社員・磯谷利恵(31歳)を拉致し、殺害した「闇サイト殺人事件」で無期懲役が確定し服役中。弁護側は碧南市の事件で一部関与を否定し、死刑回避を主張したが、山口裁判長は「事件を主導的立場で計画、遂行した」と述べ退けた。既に確定した闇サイト事件への言及は、1審に続きなかった。判決によると1998年6月、男2人と共謀し、パチンコ店の売り上げを狙って店長の馬氷一男(45裁)方に侵入し夫妻を絞殺、現金約6万円や店の鍵などを奪った。2006年7月には名古屋市守山区の住宅に侵入し、住人女性の首を絞め、現金などを強奪した。共犯とされた男2人はいずれも名古屋地裁で無期懲役の判決を受け、1人は確定し1人は控訴中。 

★2016年(平成28年)9月14日、大阪高裁で2011年(平成23年)、堺市で象印マホービン元副社長ら2人を殺害したとして、2件の強盗殺人罪などに問われた西口宗宏(55歳)の控訴審判決があった。後藤真理子裁判長は、死刑とした1審・大阪地裁堺支部の裁判員裁判判決を支持し、弁護側控訴を棄却した。後藤裁判長は「緻密さに欠けるが、強盗殺人の骨格部分の計画性は高く、犯行意思は強固だった」と指摘した。その上で責任能力を認め、「冷酷非道と言うほかなく、強い非難に値する」と述べた。弁護側は「計画性は乏しく、殺意も強くない。心神耗弱だった可能性がある」として、無期懲役が相当と主張していた。判決によると、西口は2011年11月に歯科医師の妻田村武子(67歳)、同年12月には知人の同社元副社長の尾崎宗秀(84歳)に対し、いずれも顔に食品用ラップを巻き付けて窒息死させ、現金を奪った。弁護側が即日上告。

★2016年(平成28年)9月13日、広島高裁(多和田隆史裁判長)は2013年(平成25年)7月、山口県周南市で同じ集落に住む5人を殺害し放火したとして殺人などの罪に問われ、山口地裁の裁判員裁判で死刑を言い渡された保見光成(66歳)の控訴審判決で被告側の控訴を棄却した。弁護側は今年7月の控訴審初公判で、1審に続いて無罪を主張し、保見の精神鑑定を申請したが、多和田裁判長は却下し、即日結審していた。1審判決によると、保見は2013年7月21〜22日、集落内の4軒の民家に侵入、男女5人の頭を木の棒で殴るなどして殺害し、2軒に放火した。

★2016年(平成28年)7月21日、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は2011年(平成23年)、長崎県西海市でストーカー被害を訴えた女性の母と祖母が殺害された事件の上告審判決で、殺人罪などに問われ、1、2審で死刑とされた筒井郷太(31歳)の上告を棄却した。死刑が確定する。判決によると、筒井は千葉県習志野市で同居していた女性が長崎県西海市の実家に連れ戻されたと思い込み、女性を取り戻そうとして、2011年12月に同市内の女性の母(56歳)や祖母(77歳)の自宅に侵入。2人を出刃包丁で複数回刺して殺害した。弁護側は「自白を強要するなどの不当な取り調べで、警察が被告を犯人に仕立て上げた」と無罪を主張したが、第1小法廷は「被告が犯人と認めた1、2審の判断は相当」とした。その上で、量刑について「女性を取り戻すことに一方的かつ極端に執着し、家族を殺害してでもその障害を排除しようとした動機に酌量の余地は全くない」と指摘。「執拗(しつよう)かつ残忍な犯行で、何ら落ち度のない2人の生命が奪われた結果は重大。死刑はやむを得ない」と結論づけた。5人の裁判官全員一致の意見。

★2016年(平成28年)7月20日、前橋地裁で2014年(平成26年)、前橋市で高齢者の男女3人が相次いで殺傷された事件で、強盗殺人罪などに問われた無職・土屋和也(27歳)の裁判員裁判の判決があった。鈴木秀行裁判長は「高齢者を狙う一方的強行で、卑劣かつ冷酷」などと述べ、求刑通り死刑を言い渡した。弁護側は無期懲役が相当としていた。検察側は論告で、土屋は凶器や侵入するための道具を準備し、家人に見つかった場合は殺害も想定していたと計画性を指摘。弁護側は被告の発達障害などが影響した突発的犯行で、殺害までは計画していなかったと主張していた。起訴状などによると、土屋は2014年11月10日、前橋市内の無職・小島由枝(93歳)方に侵入し、小島を包丁で数回刺すなどして殺害し、現金約5000円などを奪ったとされる。同年12月16日には同市内の無職・川浦種吉(81歳)方に侵入。川浦を包丁で刺して殺害し、妻・二美江(82歳)の胸などを刺して重傷を負わせたとされる。弁護側が即日控訴。

★2016年(平成28年)6月16日、最高裁第1小法廷(大谷直人裁判長)は2010年(平成22年)に宮城県石巻市の民家で男女3人を殺傷したとして殺人罪などに問われ、1審・仙台地裁の裁判員裁判と2審・仙台高裁で死刑判決を受けた犯行時18歳の元解体工・千葉 祐太郎(24歳)に対し上告を棄却する判決を言い渡した。犯行時に少年だった被告に対する裁判員裁判の死刑判決が確定するのは初めて。判決によると、元解体工は2010年2月、共犯の元少年(殺人のほう助罪などで不定期刑が確定)と、元交際相手の女性(当時18歳)宅に入り、女性の姉(20歳)と友人(18歳)を牛刀で刺殺。姉の知人男性(20歳)にも重傷を負わせ、元交際相手を連れ去るなどした。

★2016年(平成28年)6月13日、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は2010年(平成22年)、山形市と東京都江東区で計3人を殺害したとして殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた無職の浅山克己(50歳)の上告審判決で、被告の上告を棄却した。判決は「同性愛の交際相手を連れ戻したいという身勝手な動機、人命軽視の態度は強い非難を免れない」と指摘した。1、2審の死刑判決が確定する。被告側は上告審で死刑回避を求めていた。1、2審判決によると、浅山は2010年10月、交際相手だった男性の山形市の実家に火をつけ、男性の両親を殺害。2011年11月には交際していた別の男性の母親を殺害し、江東区の家に放火した。

★2016年(平成28年)4月26日、最高裁第3小法廷は2010年(平成22年)、長野市で勤務先の経営者一家3人を殺害して現金を奪ったとして、強盗殺人罪などに問われ、1審・長野地裁の裁判員裁判と2審・東京高裁で死刑判決を受けた伊藤和史(37歳)に対し、上告を棄却する判決を言い渡した。死刑が確定する。大橋正春裁判長は、「一度に3人の命を奪った結果は重大。犯行を主導し、責任は極めて重い」と述べた。判決によると、伊藤は2010年3月、元従業員の松原智浩死刑囚(45歳)ら3人と共謀し、金文夫(62歳)と長男(30歳)、長男の妻(26歳)の3人の首をロープで絞めて殺害。現金計約416万円を奪い、3人の遺体を愛知県内の資材置き場に遺棄した。

★2016年(平成28年)3月18日、神戸地裁で2014年(平成26年)9月に神戸市長田区で起きた小1女児殺害事件で、殺人や死体遺棄、わいせつ目的誘拐などの罪に問われた君野康弘(49歳)の裁判員裁判判決公判があった。佐茂剛裁判長は求刑通り死刑を言い渡した。2009年の裁判員裁判の制度導入以降、同地裁で初の死刑判決となり、全国27人目。被害者1人の場合では4人目となった。弁護側は「意見を受け入れられなかった。高裁の判断を仰ぎたい」として即日控訴した。同被告は公判で女児の殺害などを認める一方、誘拐はわいせつ目的でなかったと主張していた。しかし、判決はわいせつ目的誘拐と認定し、「慎重に検討しても死刑を回避する事情はない」とした。判決などによると、君野は2014年9月11日午後3時半ごろ、自宅アパート近くの路上で「絵のモデルになってほしい」と小学1年の女児(6歳)に声を掛けて自宅に誘い入れ、ロープで首を絞めるなどして殺害。同月16日ごろまでに、遺体を複数のビニール袋に入れて自宅近くの雑木林などに投棄した。弁護側が即日控訴。

★2016年(平成28年)3月16日、東京高裁は2012年(平成24年)12月、東京・銀座のファンドマネジャー夫婦を殺害したとして、強盗殺人罪などに問われた渡辺剛(つよし/46歳)の控訴審で死刑とした1審・東京地裁の裁判員裁判の判決を支持し、控訴を棄却する判決を言い渡した。藤井敏明裁判長は「周到に準備を重ねた極めて計画性の高い犯行で、何の落ち度もない2人の命を奪った結果は重大だ」と述べた。判決によると、渡辺は2012年12月、霜見(しもみ)誠(51歳)、妻の美重(みえ/48歳)を旅行名目で誘い出して車に乗せ、車内で夫婦の首をロープで絞めて殺害。財布などを奪った上、埼玉県内の土地に掘った穴に遺棄するなどした。控訴審で弁護側は、渡辺は2人を殺害しておらず、金品を奪う意思もなかったと主張。しかし、判決は、渡辺は殺害に使われたロープなどを入手し、夫婦を埋めた土地を事前に購入して穴を掘っていたと指摘。事件後に渡辺が誠名義のクレジットカードを使おうとしたことなども踏まえ、「金品目当てに殺害に及んだ」と結論づけた。

2016年(平成28年)3月8日、最高裁第3小法廷(木内道祥裁判長)は2012年(平成24年)7月、福島県会津美里町で夫婦を殺害し、財布を奪ったとして強盗殺人などの罪に問われた高橋(旧姓・横倉)明彦(49歳)の上告審判決で被告の上告を棄却した。小法廷は「動機にくむべき点はなく、刑事責任は極めて重大」と述べた。1、2審の死刑判決が確定する。1審で裁判員を務めた女性が、遺体の証拠写真を見て急性ストレス障害になったと訴えており、弁護側は「正常な判断ができない状態だったにもかかわらず、裁判員の解任を怠った」などと死刑判決の破棄を求めた。小法廷はこれを退けた上で、「多額の金を手に入れる必要に迫られ、民家に押し入って強奪しようと事件を計画した。強固な殺意をもってナイフで被害者を攻撃し続けており、非情で残酷」と指摘した。1、2審判決によると、高橋被告は2012年7月、病院職員の遠藤信広(55歳)宅に侵入。遠藤と妻・幸代(56歳)を殺害し、財布などを奪った。

2016年(平成28年)2月23日、最高裁第3小法廷(山崎敏充裁判長)は2009年(平成21年)7月、大阪市此花区のパチンコ店にガソリンをまいて火を付け、5人を死亡させたとして、殺人などの罪に問われた高見素直(48歳)の上告審判決で被告の上告を棄却した。1、2審の死刑判決が確定する。上告審で弁護側は「常識ではあり得ない妄想を持っていた。完全責任能力を認めて死刑とした1、2審判決は破棄すべきだ」と主張。さらに「絞首刑は残虐な刑罰を禁止した憲法に違反する」などと訴えた。検察側は「妄想による影響は限られていた。自らの意思によって犯行を回避することは可能だった」と反論していた。1、2審判決によると、高見は生活に行き詰まった不満から社会や妄想上の人物に報復しようと無差別殺人を計画。2009年7月、パチンコ店に放火して5人を殺害するなどした。

2015年(平成27年)12月15日、、名古屋地裁で1998年(平成10年)に愛知県碧南市のパチンコ店店長の馬氷一男(45歳)夫婦が自宅で殺害された事件などで、強盗殺人罪などに問われた無職の堀慶末被告(40歳)の裁判員裁判の判決があった。景山太郎裁判長は「強盗のため冷徹に殺害を繰り返し、生命軽視の態度は甚だしい」と述べ、求刑通り死刑を言い渡した。弁護側は控訴する方針。堀は2007年に女性会社員を拉致、殺害した「闇サイト殺人事件」で、既に無期懲役が確定している。夫婦殺害などの事件が先に起きたこともあり、検察側は今回の裁判で闇サイト事件に言及しておらず、量刑判断が注目されていた。景山裁判長は判決で、夫婦殺害事件について「堀被告が男2人を誘い入れ、強盗計画を主導した」と指摘。弁護側が共謀を否定した妻里美(36歳)殺害については、「現場にいなかったが、殺害後に実行役をとがめるなどしておらず、事前に了解していた」と判断した。馬氷の殺害も「堀被告がビニールひもで首を絞めた」と認定。「暴れるのを押さえようとした。殺意はなかった」との弁護側主張を退けた。その上で、「子供らを案じながら突然人生を断たれた恐怖や絶望は察するに余りある。不合理な弁解をして、反省は深まっていない」と非難した。量刑の理由で、闇サイト事件には言及しなかった。判決によると、堀は1998年6月、パチンコ店から現金を強奪しようと考えて、男2人と馬氷さん宅に侵入。夫婦を絞殺して約6万円や鍵束を奪った。2006年7月には名古屋市守山区の住宅で女性(78歳)の首を絞め、約2万5000円などを強奪したとされる。翌日控訴。

2015年(平成27年)12月4日、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は2008年(平成20年)3月、いとこの養母を死亡保険金目的で溺死させ、おじも刺殺したとして、殺人や詐欺などの罪に問われ1、2審で死刑とされた新井竜太(46歳)に対し上告を棄却する判決を言い渡した。1、2審判決によると、新井はいとこ=無期懲役が確定=と共謀して2008年3月、いとこと養子縁組した横浜市の安川珠江(46歳)に睡眠薬を飲ませて溺死させ、保険金3600万円をだまし取り、2009年8月には2人のおじの久保寺幸典(64歳)を刺殺した。

★2015年(平成27年)10月15日、マレーシアの連邦裁判所(最高裁)は覚醒剤をマレーシアに持ち込んだとして危険薬物不正取引の罪に問われた元看護師の竹内真理子(41歳)に対し、2審の死刑判決を支持して上告を棄却し、死刑が確定した。竹内の弁護人によると、今後はマレーシア国王に恩赦を求めるという。恩赦が認められなければ刑が執行される。東京都目黒区在住だった竹内は2009年(平成21年)10月、アラブ首長国連邦のドバイからクアラルンプール国際空港に到着した際、手荷物から覚醒剤約3.5キロが見つかって逮捕された。竹内は1審、2審の公判で「知人に荷物を運ぶように頼まれたが、中身は知らなかった」などと述べ、無罪を主張していた。マレーシアでは一定量以上の薬物の所持や違法売買で有罪が確定した場合、死刑が科される。

★2015年(平成27年)10月14日、名古屋高裁で2009年5月、愛知県蟹江町の住宅で山田喜保子(きほこ/57歳)ら一家3人を殺傷したとして強盗殺人などの罪に問われ、1審・名古屋地裁で死刑判決を受けた中国籍の無職、林振華(リン・チュンホア/♂/当時32歳)の控訴審判決があった。石山容示裁判長は「被告人の生命軽視の度合いは著しい。死刑は避けられないとする1審判決の根拠は合理的で不当とは言えない」と述べ、弁護側の控訴を棄却した。林は出廷しなかった。弁護人は判決を不服として、最高裁に即日上告した。1審判決(今年2月)は「逃げずに金を奪おうとした居直り強盗」として強盗殺人罪を認定。「強固な犯意に基づく執拗(しつよう)で冷酷な犯行。死刑を回避すべき特別な事情はない」として求刑通り死刑判決を言い渡していた。7月に始まった控訴審で弁護側は「強盗の意思はなく強盗殺人罪は成立しない」などとして無期懲役が妥当と主張。検察側は控訴棄却を求め、即日結審した。14日の判決で石山裁判長は「侵入前に山田さん家族と遭遇することを予想しており、強盗目的が推認される」と述べ、弁護側の主張を退けた。控訴審判決によると、林は2009年5月1日夜、山田方に侵入して金品を物色中、喜保子に見つかったため、モンキーレンチで頭部を殴って殺害。さらに、帰宅した次男・雅樹(26歳)を包丁で刺殺、翌2日未明に三男・勲(当時31歳)の首などを小刀で刺して重傷を負わせ、現金20万円を奪った。林は3人の殺傷後も山田宅にとどまり、血の付いた衣類を洗濯するなどした。2日正午過ぎ、雅樹の勤務先から連絡を受けて駆けつけた警察官に見つかったが、無線連絡の隙(すき)に逃走。2012年10月、三重県警に窃盗容疑で逮捕され、DNA型が一致したことから同年12月、愛知県警に強盗殺人容疑で逮捕された。

★2015年(平成27年)7月28日、山口地裁(大寄淳=おおより・じゅん=裁判長)での裁判員裁判で2013年(平成25年)、山口県周南市金峰の集落で男女5人が殺害された事件で、殺人と非現住建造物等放火の罪に問われた無職の保見光成(ほみ・こうせい/65歳)に対し求刑通り死刑を言い渡した。保見は起訴内容を全面的に否認し無罪を主張。弁護側も決定的な証拠は皆無とし、被告が事件当時、妄想性障害の影響で心神喪失か耗弱の状態だったと訴えていた。検察側は論告で「被害者とトラブルを抱えており、動機がある」と指摘。妄想性障害の影響は限定的として完全責任能力を主張した。保見は山口県周南市金峰(みたけ)の集落で(1)2013年7月21日、貞森誠(71歳)、妻・喜代子(72歳)を殺害、放火して夫妻の家を全焼させ(2)同日、山本ミヤ子(79歳)を殺害し、家に放火し全焼させ(3)同日、石村文人(80歳)を殺害し(4)翌22日、河村聡子(73歳)を殺害した−−とされ、5人に対する殺人罪と、2件の非現住建造物等放火罪に問われた。

★2015年(平成27年)6月26日、大阪地裁で2012年(平成24年)6月、大阪・心斎橋の路上で男女2人が刺殺された通り魔事件で、殺人罪などに問われた無職の礒飛(いそひ)京三(40歳)の裁判員裁判の判決があり、石川恭司裁判長は求刑通り死刑を言い渡した。判決によると、礒飛は2012年6月10日午後1時頃、大阪市中央区東心斎橋の路上で、音楽プロデューサー南野信吾(42歳)と、スナック経営の佐々木トシ(66歳)を包丁で刺して殺害するなどした。公判で礒飛は、「頭の中から『刺せ』と声が聞こえた」などと述べ、刑事責任能力の程度が争点になっていた。検察側は「幻聴の影響は乏しかった」として完全責任能力があったと主張。弁護側は「以前に使っていた覚醒剤の影響で、(法律上、刑が減軽される)心神耗弱状態だった可能性を否定できない」と訴え、死刑を回避するよう求めていた。弁護側が即日控訴。

★2015年(平成27年)5月25日、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)で2004年、兵庫県加古川市で親類や隣人計7人を刺殺したとして殺人などの罪に問われた藤城康孝(58歳)の上告審判決で被告の上告を棄却した。小法廷は「強固な殺意に基づく冷酷かつ残虐な犯行」と述べた。1、2審の死刑判決が確定する。小法廷は、争点だった被告の刑事責任能力について「妄想性障害のために恨みを強くしたとはいえるが、判断能力の減退を認めるのは相当とはいえない」として完全責任能力を認め、「7人を殺害した結果は極めて重大。死刑を是認せざるを得ない」と指摘した。1、2審判決によると、被告は2004年8月、隣家に住む伯母で無職の藤城とし子(80歳)宅に侵入し、とし子ら3人を刺殺、1人に重傷を負わせた。さらに隣家で藤城利彦(64歳)ら4人を刺殺し、逃走時に自宅に放火して全焼させた。弁護側は被告が心神耗弱状態だったとして死刑回避を求めていた。2審・大阪高裁判決(13年4月)は被告が妄想性障害だったと認定したものの、被害者との間で長年にわたる確執があったことなどを挙げ「妄想性障害が犯行に著しい影響を及ぼしていたとは認められない」と指摘。完全責任能力を認めた1審・神戸地裁の死刑判決を支持していた。

★2015年(平成27年)2月20日、名古屋地裁は2009年(平成21年)、愛知県で親子3人が殺傷され、現金などが奪われた事件の裁判員裁判で、被告の中国人元留学生の林振華(リン・チュンホア/♂/31歳)に求刑通り死刑を言い渡した。2009年5月1日夜、愛知県蟹江町で金品を盗みに入った会社員・山田喜保子(57歳)宅で、山田をモンキーレンチで殴って殺害し、次男の雅樹(26歳)を包丁で刺殺。三男(当時30歳)もナイフで刺して全治2週間のけがを負わせ、現金や時計などを奪った。林は当時三重大学の留学生で、犯行後逃走。2012年10月、自動車窃盗容疑で三重県警に逮捕され、DNAが本件の遺留品と一致したことから強盗殺人と強盗殺人未遂の容疑で逮捕された。2月25日、林が判決を不服として控訴。

★2015年(平成27年)2月2日、最高裁第1小法廷(桜井龍子裁判長)は2008年(平成20年)に7人が死亡し、10人が重軽傷を負った東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人罪などに問われ1、2審で死刑とされた元派遣社員の加藤智大(ともひろ/32歳)に対し、被告側の上告を棄却した。死刑が確定する。昨2014年12月18日に開かれた上告審弁論で弁護側は、加藤が利用していた携帯電話サイトの掲示板について、「被告の偽物が現れ、家族同様だった掲示板での人間関係が壊されたと思い、強いストレスを受けた。事件当時は急性ストレス障害だった可能性がある」と指摘。「被告は事件当時、心神喪失もしくは心神耗弱だった疑いがある。完全責任能力を認めた1、2審判決は誤りだ」として極刑回避を求めた。検察側は「完全な責任能力を認めた判決に誤りはない」と死刑維持を求めていた。1、2審判決によると、加藤は、平成20年6月8日午後0時半ごろ、歩行者天国になっていた東京・秋葉原の交差点にトラックで突入。歩行者5人をはねた上、ダガーナイフで12人を次々と刺した。7人が死亡し、10人がけがを負った。

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