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Posted Sep. 02, 2016

Japanese Military Power 2015

The Author: China Strategic Culture Promotion Association (中国戦略文化促進協会)

中文: 2015年日本军力评估报告
英文: Japanese Military Power 2015

訳者前書

海幹校コラムで紹介されていた中国戦略文化促進協会の「日本の軍事力評価報告2015」の英訳版を翻訳。同協会は元党上級幹部や高級将校が占めているとのこと。

英訳版の細かな誤訳は補足せずに修正、翻訳に当たって海幹校コラムは最大限に活用した。

英訳はそんなに丁寧なものではない感じを受けた。内容自体も9章と結語に御馴染みの中国節が見られる以外は面白みに欠ける。これでは日本を含めた中国外の興味を引くことは期待出来ないだろうし、個人的にも来年はもう読まないかなぁ…

Typo, 誤訳の指摘は歓迎。- E-mail

目次

Chapter I. 全体的な政策修正

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2015年は、日本の安全保障分野において安倍政権のたゆみない重要な修正・変更の促進に段階的な結論(phased conclusion)が見られた。安倍氏が2014年12月に再び政権に就任して以来、安倍政権の指導による国家安全保障戦略や2013年の新防衛大綱の提出から、武器輸出禁止及び集団的自衛の双方の部分的な解禁を経て、日米防衛協力のガイドライン改訂、2015年の”安保法案”の通過、安全保障及び防衛の包括的政策修正(関連法案全般・意思決定プロセス・システム・装備・配備などを含めて”安倍国防学”とも)は、一段落を迎えた。言い換えると、安倍が政権再獲得後の”3連続した政策のブレークスルー”を通じて、新安保法の通過にハイライトされる日本の安全保障政策のマクロな修正は一段落し、日本の”国防の正常化”や”主要軍事大国の地位”の段階は、今後は新たな段階に進んで一新されることになる。すなわち、2015年以来、枠組み・メカニズム・政策の大幅な修正や変更よりもむしろ、主に法執行・戦略実行・政策履行のような作戦面を中心とした安全保障分野において日本の施策が動いた。

* 去年の海幹校コラムでは、安倍国防学(Abe National Defense)はアベ・ミリタリズムのような意味を持つ造語ではないかと指摘されている。

2015年、日本の安全保障や国防において、4月の最も重要で包括的な政策修正は18年ぶりとなった4月の日米防衛協力ガイドライン改訂や9月の新安保法の国会承認である。

4月、米国と日本は日米防衛協力ガイドライン、”国防の正常化”を模索し米国のアジア・太平洋へのリバランスを支援する日本の取り組みの本質的部分、の改訂を終えた。この改定は日米同盟を一層強化し、日本の軍事能力建設や米日同盟の枠組み内で国際安全保障問題に関与するために自衛隊の海外派遣を実現し、緊密な日米同盟の意志が中国台頭の封じ込めにあることを明瞭にしている。

特に、改訂されたガイドラインは次のことを求めている。第1に、米国と日本が両国間の協力や相互運用能力を強化するため、それぞれが果たすべき役割と任務を強化すること。第2に、米国と日本が”日本の平和と安全保障を確固とする”ために”シームレスに対応”すること。”集団的自衛”を名目として、日本が一層大きな軍事的役割を果たす意志をもって軍事力建設を模索すること。第3に、米国と日本が地域・グローバル双方の安全保障問題に広範かつ強力に介入すること。第4に、米国と日本が海洋・宇宙・サイバーの課題対処に協力して作業することである。

9月、日本は正式に平和安全法制(Legislation for Peace and Security)と国際平和支援法(International Peace Support Bill)からなる新たな一連の安保法案を通過させた。前者は、自衛隊法の修正、武力攻撃事態対処法(The Law Regarding the Response to Armed Attacks)、国際平和協力法、集団安全保障の観点から自衛隊に可能な行為・存立危機事態(crisis concerning the survival of the nation)や他の重大事態において他国に補給支援を提供すること・PKOの業務範囲や武器使用の拡大を自衛隊が可能にする要件を定めた周辺事態法(Perimeter Situation Law)で取りまとめられていた。後者は本質的に”海外派兵の恒久法”であり、自衛隊の海外任務派遣や“国際平和共同対処事態(matters affecting international peace)”における必要な場合の他国への協力支援を明記している。新安保法は、日本当局に自国の安全保障の基盤を最適化するために重要だと考えられていた。そのため、2015年は”安全保障元年”と見られていた。

今後理論的には、日本政府は”合法的”口実を見つけられれば、安全保障政策における制約に関する次の3つのブレークスルーが可能になる。米国や各国との協力を通じた集団的自衛における世界的関与・随時に自衛隊員を派遣し米国や各国に補給支援を提供すること・国際平和維持活動における業務範囲や武器使用の権限の拡大である。日本政府によれば、新たな状況では、例えば範囲の不適切さや不足がある旧安保法には欠陥があり、新法では時間(各種事態)と空間(本土)の2つの面で各種事態におけるシームレスな対応のために法的根拠を提供するために改善と最適化が求められた。3つのブレークスルーを通じて、安倍内閣は多くの目標を達成することを狙っていた。例えば、”国家の正常化”・国際安全保障問題に関与するための自衛隊の海外派遣・米日同盟の強化・対中国防衛・中国の封じ込めである。

Chapter II. 軍事力

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日本防衛省ウェブサイトで発表された2015年度及び2016年度の2つの予算計画の統計によれば、自衛隊の2015年末の定員は255,229名(8,075名の即応予備自衛官を含む)。そのうち、陸上自衛隊の定員150,863名、現員139,853名。海上自衛隊は定員45,364名、現員42,015名。航空自衛隊が定員46,940名、現員43,529名。共同の部隊(Combined task force)は定員1,253名。統合幕僚監部及び情報本部の定員は、それぞれ368名と1,911名。2015年10月に新設された防衛装備庁(Defense Equipment Department)には、防衛省装備施設本部(Equipment and Facility HQs)や陸自・海自・空自の装備取得部門が統合され、その定員は407名(予定人員は1,800名)。予備自衛官の員数は47,000名である。

日本の軍事力発展の特定要素の変化はない。原則通りに、日本の防衛力強化の方向性や目的は、国家防衛戦略である新防衛大綱や新中期防衛力整備計画に概略されている。安倍政権は全般的な軍事力建設を継続した。すなわち、高効率な統合防衛力・柔軟かつ迅速な統合作戦システムの構築、武力攻撃から大規模自然災害に至る幅広いシナリオへの統合即応システムの建設、 日本の防衛力の質量双方を完全確保して迅速・柔軟・頑強かつ相互連絡した”統合機動防衛力(Joint mobile defense force)”を構築する抑止力や即応性の向上、警戒・監視・情報・戦力投射・指揮管制・通信能力の最重視、同様に島嶼侵攻・弾道ミサイル攻撃・宇宙及びサイバー脅威・大規模変動や国際平和協力への参加の重視、海上・航空優勢確保の能力整備の優先、南西地域の防衛体制を強化する即応配備能力の向上の努力である。2015年の軍事力強化の焦点は、武器・装備の刷新及び変革、アジア・太平洋だけではなく世界中への全般的な機動防衛能力の向上、自衛隊のシステムの作戦効率の向上にあった。

同時に、2015年は自衛隊の発展にとって画期的な重要な年にもなった。4月の日米防衛協力ガイドラインの改訂、同様に年後半の新安保法の国会承認は、法制面で、自衛隊の機能的・作戦的範囲が世界中に拡大したことを意味する。そうしたブレークスルーは、法的根拠や自衛隊の作戦能力を向上する余地をもたらした。その詳細は以下の通り。

新日米防衛協力ガイドラインは、戦場周辺ないし遠方である後方地域(regions behind the battle front)という地域的な制約を外し、従って米軍との世界各地での協力に自衛隊の関与が可能になったことで、米軍に対する自衛隊のバックアップを拡大した。新ガイドラインによれば、自衛隊は離陸する米戦闘機に弾薬や燃料を提供出来る。米国と日本は、同盟調整メカニズムも強化した。また、軍事的統合の実現に貢献する共同指揮所の設置について交渉している。[同盟調整グループは2015年11月に設置された、また共同作戦司令部となる”日米共同部(Joint US-Japan Office)”の設置が2017年に予定されている。]

2016年3月の新安保法施行は、自衛隊の海外作戦への関与を一層合法なものとした。これは、自衛隊が作戦能力、武器・装備の開発、防衛予算の適切な増額の加速を推進する。新安保法の承認以後、自衛隊の新任務には攻撃下にある他国の部隊や民間人を防護する武装部隊の海外派遣、米艦艇の護衛・南シナ海における警戒監視への参加、他国部隊への支援や補給の提供、可能な場合の輸送、集団防衛の実施などが加わった。上述した新任務は特定事態における武力紛争に発展する可能性があり、自衛隊統幕(Joint Chief Department)は新安保法の承認及び施行の段階で迅速に軍事作戦を実施するシステムの確立を想定する“軍事作戦計画”類似の2015年5月初めに内部文書を作成した。当該文書には、“東海”及び”南海”における自衛隊の関与手段だけではなく、日米防衛協力ガイドラインや安保法案に言及さえされていない“軍と軍との調整所”が記述されている。これは、自衛隊が自身を米軍とパラレルな”部隊”と定義していると見られる。

* 海幹校コラムでは、米軍との共同を含めた災害対処計画にある東海地震・南海トラフ地震の字面を、中国の東海(東シナ海)・南海(南シナ海)を誤読或いは意図的に誤読したのではないかと指摘している。

Chapter III. 防衛予算

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自衛隊の機能的・作戦的範囲が世界中に拡大したことに伴って、2015年度防衛予算は急増した。安倍氏の2度目の組閣以来、3年連続で防衛予算を増額してきた。2015年度防衛白書及び2016年度・2015年度の防衛予算にある統計によれば、2015年度防衛予算は4.98兆円で、2013年度と比較して953億円(2%)上昇した。2014年度補正予算(主に災害対処経費、駐屯地・装備の維持、行動経費)の2,110億円を含めれば、2015年度防衛予算は5.19兆円に達し、最新の歴史的記録となる。

2015年度防衛予算の特徴は以下の通り。

南西諸島の防衛能力強化の継続。武器・装備では、垂直離着陸Osprey輸送ヘリコプター x5機の取得に516億円の支出、離島上陸作戦用途の米国製AAV7 x30両の取得に203億円、日本国産のP-1対潜哨戒機は2008-2014年の総取得数を超える20機の取得で3,504億円の支出、新型のE-2D警戒機 x1機の購入に232億円となっている。この軍事力配備の支出には、那覇に新設される第9航空団や沿岸監視隊配備や両用部隊創設に向けた与那国での兵舎・インフラの建設が含まれている。

海自・空自の攻撃及び作戦の能力を拡張すること。武器・装備の取得やアップグレードでは、米国製F-35A戦闘機の購入に1,032億円を支出、イージス護衛艦 x1隻の購入及び就役しているイージス護衛艦 x2隻のアップグレードに1,680億円を支出した。武器・装備の開発研究への支出に関しては、大きく3つの分野がある。1つ目は、新世代戦闘機関連プロジェクトの予算は約342億円で、主にF-2戦闘機の将来の退役時の新型戦闘機の開発研究にコミットする。これは、日本が新世代戦闘機を計画していることを表している、また海外協力の模索が始まっている。2つ目の分野は、”長射程対大型艦及び対艦ミサイル弾頭”である。弾頭は主に空母級の大型艦の船体外側を貫通する能力を有する。その意図は中国空母を狙うことにある。3つ目の分野は、”艦載電磁砲の研究”である。この砲は、防空や対艦作戦、対地攻撃にも用いられる。

米日防衛協力の拡大に向けて予算を増額すること。武器・装備の開発では、ミサイル防衛システムにける共同研究開発能力の強化に94億円を支出した。新造及びアップグレードされるイージス護衛艦には、友軍機及び艦艇間で巡航ミサイルの位置情報を共有し迅速に迎撃する新型システムが装備され、米日の共同作戦能力及び迎撃精度の向上を図っている。米日同盟の強化に関しては、在日米軍基地の再編に3,127億円が割り当てられ、米軍の沖縄からGuamへの再移転や米軍基地の普天間から辺野古への移設を含む。

Chapter IV. 軍事力配備

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2015年、“安全保障及び防衛政策の3本の矢”に示された作戦部隊の目標と全般的な再配備計画の原則通りに、日本は防衛大綱及び中期防に基づいた自衛隊の配備の一大修正を実施した。軍事力配備修正の全般的目標の焦点は南西地域の防衛態勢の強化にあり、各種シナリオの抑止や対応する目的の海上・航空支配を確実にする能力の整備が優先されている。陸自の修正目標は、島嶼侵攻のようなシナリオに効果的かつ迅速な対応のために、迅速かつ柔軟な領土での(with the borders)活動を確実にする効率的な指揮や方面隊総監部(Sector HQs)のマネジメントの促進にある。海自の目標は、情報収集・モニタリング及び監視・周辺海域の効果的な防衛を確実にする定期的な対潜作戦・海上輸送作戦の安全・国際平和維持活動への参加である。日本の南西地域での防衛能力向上のため、空自の修正目標は戦闘機と支援部隊との統合防空システムの構築にある。重要地域の防空システムとしては、空自の地対空ミサイル部隊があり、多層的な対ミサイル防衛には海自のイージス護衛艦がある。

* 去年の海幹校コラムによれば、安全保障及び防衛政策の3本の矢とは防衛計画の大綱及び中期防衛両整備計画・集団的自衛権に関する閣議決定を指すらしい。

具体的には、2015年の軍事力配備の主だった施策には以下がある。

陸自では、南西諸島における警戒監視能力強化のため、監視モニタリング部隊が防衛省と与那国町が了解したリース契約に基づいて兵舎建設用地を取得する。陸上総隊司令部(2017年度に既存の5個方面隊の指揮を統合する)の設置に向けて準備室が設置される。

空自では、航空戦闘能力の維持・強化のために、築城所属の第304飛行隊(F-15戦闘機)は沖縄県の那覇基地に移駐し、同基地所属の第204飛行隊と共に沖縄所属の第83航空隊に代わる第9航空団を編成する、これによって、この地域の日本の戦闘機の能力は倍増する。

海自では、陸自・空自・米軍・関係各省庁との緊密関係を強化し、各種事案での対応能力を向上するため、日本は横須賀市船越町に第1期工事が2015年に着手される予定の海上作戦センターの設置を計画している。両用部隊を建設するため、基盤・補助施設を構築中。例えば、日本はおおすみ級輸送艦のウェルデッキを改修し、強襲揚陸車両の運搬を可能にすることを計画している。また、AAV7装甲車やMV-22ティルトローター機の整備施設を提供する水陸機動団(amphibious operation brigade)の基地建設も準備されている。

2015年の最も明確にその戦略意図を明示する日本の軍事力配備は、南西諸島地域や第1列島線における対中国監視及び封じ込めだった。2015年、同地域の中国と米国の戦略的競合や軍事的緊張に伴い、東シナ海及び南シナ海において中国の軍事活動を封じ込めるという米国の要望に応えるべく、日本は中国の軍事力展開を封じ込める米国の支援ペースを加速させた。例えば、日本当局は2月に大規模情報モニタリング基地の建設が与那国島で始まったことを初めて認めた。防衛省代表として防衛大臣が石垣市と会合を持ち、日本政府が南西諸島の防衛能力を強化するため、陸自部隊を石垣島に配備する予定があることを通知し、公式に自治体へ計画の受け入れを要請した。日本防衛省は、計画に従って、警戒監視部隊・地対空・地対艦ミサイル部隊を同地に配備する予定で、人員は約500名と説明している。さらに、2016年3月に沿岸監視隊が与那国島に配備、2018年には沿岸監視隊700名とミサイル部隊500名がそれぞれ宮古島と奄美大島に配備される予定。あらゆる手段で、日本本土から台湾にかけて1,400kmに渡って伸びる同地域の200余りの島々に最新のレーダー群・防空ミサイル・対艦ミサイルを配備することで、日本は東シナ海諸島線(East Sea island chain)の防衛強化を計画している。

* 英訳には沿岸監視隊がNaha islandに3月配備とあるが、原文は与那国なのでそちらを採用。

Chapter V. 武器・装備

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2015年、いわゆる”多様な安全保障の脅威”への対応及び軍事抑止力や打撃能力の強化を目的として、日本は新型の武器・装備の研究・開発・取得の促進を継続した。日本は着実に、主要戦闘装備のアップグレード及び全般的な”能力強化”を促進するため、部隊に新型の武器を装備した。2015年度防衛予算によれば、日本は武器・装備の取得に5,234億円を支出、航空機取得に6,455億円、艦艇購入に1,571億円、武器・装備の研究開発に1,420億円となっている。(全て新規契約の総額) 航空機購入の著しい上昇と他の通常兵器や研究開発に一定の上昇が認められる。武器・装備の国内製造が旧来重視されたのと対照的に、日本は現在、外国製(特に米国製)の最新武器を直接ないし選択的に輸入する傾向にあり、可及的速やかに配備されている。

2015年の軍事装備における日本の軍事力強化の主なトレンドは以下の通り。

第1に、通常海上作戦能力の着実な増強。艦艇向けでは、日本は大型で大きな戦略的な抑止力の双方を持つ海上作戦グループの建設に積極的にコミットしていた。第2次世界大戦後最も大型の日本の軍艦である、いずも級ヘリコプター護衛艦、事実上の”準空母”作戦プラットフォーム、は今や海上作戦グループの核となった。2015年3月、1番艦の「いずも」(DD 183)が就役した。ひゅうが級の1.25倍の長さを持つ同空母の全通甲板の活用は、同時9機のヘリコプター搭載だけではなく、4-5機の離着艦を可能にする。8月、2番艦のDD 184が初航海に出た。対ミサイル防空能力の向上に、日本はイージス護衛艦の改修に加えて8,200トン級の新型イージス護衛艦の建造を開始し、米国から防空作戦システムを2セット輸入して、新たな建造計画に着手した。一方で、日本は旧型艦を退役させつつ新たなAIP潜水艦の建造を進めて潜水艦隊の拡張を継続した。2015年3月、そうりゅう級潜水艦の6番艦(SS 506)が就役、11月には8番艦(SS 508)が進水した。(7番艦は2014年10月にすでに進水) また、11番艦が2015年度防衛予算に記載されている。艦載装備技術の研究開発に関しては、護衛艦に搭載される新型レーダーシステム・潜水艦用の可変深度ソーナーシステム・艦載長射程ミサイルといったプロジェクトの独自研究開発に力点を置きつつ、日本は米国とのSM-3 Block IIAの共同研究開発を継続した。

* 7・8番艦の進水を就役と誤って英訳されている箇所は修正。原文には、「かが」共々潜水艦の艦名表記があるが一方で艦番号の表記はない。

第2に、航空作戦・監視及び戦力投射能力への集中。戦闘機では、日本は米国製F-35戦闘機の取得を進め、2015予算に記載(6機で1,032億円)、一方で現用のF-15・F-2戦闘機の航空作戦及び通信システムの改修に巨額が支出されている。空母に関しては、自衛隊はSH-60K武装ヘリコプター(原文ママ)の購入・配備だけではなく、新型艦載ヘリコプターの開発に大きな努力を払っている。(2015年の研究開発予算は70億円、2016年は295億円に増加した) また、自衛隊は新型の多機能武装ヘリコプターを空母の能力向上のために導入することを決定した。周辺海域及び空域における偵察・監視能力の迅速な向上のため、日本は国産のP-1対潜哨戒機(2015年に20機)を購入・配備し、現用のP-3Cを徐々に退役させた。2015年、日本は米国から高々度無人偵察機であるRQ-4 “Global Hawk”を輸入することを正式決定し、2016年に3機購入する計画である。同時に、米国からE-2D早期警戒機の輸入を継続し、現用のE-767警戒機の電子システムの改修をBowingの支援を得て実施した。米国からMV-22 Osprey輸送ヘリコプターを輸入するほかに、日本は遠方への戦力投射や補給支援能力を強化するため、新型空中給油機や輸送機の導入も検討している

第3に、装備改修を通じた軍事力再編と併せた即応及び両用作戦能力の促進である。航空戦力投射(airborne projection)強化・おおすみ級輸送艦の改修を進める他に、日本は米国製 AAV7装甲戦闘上陸車両の購入に巨額を支払っている。(2015年に30両、2016年に11両が予定)、これは新設の両用作戦部隊あるいは創設中の”水陸機動団”の主要装備となる。装甲部隊の機動性向上のため、自衛隊は機動装甲車両の購入を進め、新型の10式戦車と96式装輪装甲車(light armored vehicle)の配備を継続した。2015年、自衛隊は輸送車両・通信システム・補給装備の改修、特に両用作戦用の指揮通信統合システムの購入に344億円を支出。日本は、海自・空自及び米軍との共同作戦を目的とした陸自用の新型戦術データリンクの構築に巨額の投資をしている。さらに、陸自航空部隊強化のため、日本は新型の救難捜索ヘリコプターの導入を考慮している。要すれば、自衛隊は軽量・多機能統合・ネットワーク化された武器・装備の開発に焦点を当てている。

* 水陸機動団については水陆机动团がamphibious mobile regimentと英訳されている、先述された箇所では水陆机动团をamphibious operation brigadeとしていた。

第4に、戦略的優位を得るための宇宙軍事技術及び情報戦への投資である。2015年初頭の日本の宇宙軍事装備技術や軍事ネットワーク技術の予算は、それぞれ340億円と90億円だった。日本の新たな宇宙政策の基本計画は、現今の偵察衛星システムを基盤に、特に情報偵察において、衛星のセキュリティー防御の適用を推進するため、全天候能力を持つ”準天頂衛星システム”の創設を強調している。(7基の衛星で2014年までに完全配備を予定) 自衛隊はXバンド衛星の改修アップグレードに備え、またJAXAとの共同研究プログラム実施のため、宇宙軍事技術を利用して、自衛隊の自動化指揮システム(C4ISR)の構築を継続した。サイバー戦に関しては、要となる”サイバー防衛隊”と共に、自衛隊はサイバー戦システムの強化・“防衛情報インフラ”の改良・ハードウェアのアップグレード・要員訓練・サイバー戦演習の増加・サイバー戦における自衛隊の現実的な戦闘能力の強化を進めた。

Chapter VI. 組織再編

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2015年、日本は制度・組織改革の加速に努力を惜しまなかった。再編の要は、安倍政権の”新たな軍事力建設プログラム”を継続する軍事意志決定指揮・作戦指揮・情報通信・補給支援・諸外国との協力システムの強化である。これに基づいて、日本は防衛省の全般的な再編や、軍事政策の計画・実行能力の強化・プロフェッショナルの軍人の地位と権限の拡大・意思決定効率の向上を目的に・統幕と部隊の指揮システムの統合の加速を焦点として組織修正を継続した。一方で、”南西防衛”の強化、いわゆる”中国脅威”を封じ込める原則に従い、自衛隊は前方配備を強化し、即応や直接関与能力を向上するために関連部隊の組織修正を進めた。

2015年の日本の主だった軍事力再編や修正は以下の通り。

第1に、自衛隊の管理一元化。2015年5月に改正が国会承認された防衛省設置法によれば、日本は公式に文民統制を廃し、事実上制服軍人に対する文官(civilian officials)の優位を削ぎ、統幕による自衛隊の指揮統制や、統幕・各自衛隊の幕僚監部の貴重なプロフェッショナルの見識(input)の一元化を実現する。これは”制服組(uniformed officer corps)”が自衛隊の作戦において、要となっていることを意味する。結果として、運用企画局は廃止され運用計画の役割は統幕に、ドクトリン決定・訓練管理は統幕の防衛計画部(Bureau of Defense Policy)に移管された。加えて、軍事報道官として総括官(defense review officer)の文民の地位が設けられ、国会対策・公式声明・政策履行・関係省庁との協力に責任を持つ。一連の再編は統幕の権限を一層強化した。その結果、制服組は文官よりも軍事作戦の管理・指揮にますます支配的な役割を果たし、本質的に、日本が熱心に主張していた文民統制の基本的な防衛原則を弱体化した。自衛隊幹部が、安倍政権でますます影響力を振るうようになり、自衛隊高官が首相官邸でしばしば見られるようになった。

第2に、前線部隊の指揮情報システムの最適化である。日本は陸自作戦部隊や直轄部隊の統合を通じて、陸自の指揮統制を一元化するため、積極的に陸上総隊司令部の設置を計画している。現在、陸上総隊司令部設立の準備は終了を目前にしている。司令部は中央即応集団(Central Rapid Response Regiment)の司令部がある東京・陸自朝霞駐屯地に設置された。2016年、日本政府は基地建設と準備作業に92億円を用意した。海上作戦能力強化のため、特に各部隊間の協働能力に、また陸海空自衛隊・関係省庁や在日米軍の指揮調整や情報共有の実現に、日本は”海上作戦センター”を自衛艦隊司令部のある横須賀基地に設置することを計画している。さらに日本は、共有データーベース・ネットワークプラットフォーム・陸海空自衛隊だけではなく在日米軍も接続する同調指揮システムを基盤にした指揮情報システムの改革を検討している。

* CRFを意味する中央快速反应集团を連隊と英訳したらしい。

第3に、防衛装備庁の設置である。”武器輸出三原則”に代わる新たな”防衛装備移転三原則”と共に、日本は防衛装備庁の設置をシステム再編の最重要プログラムの1つと見なしている。長い検討と計画を経て、2015年10月、防衛装備庁が正式に設立され、購入、自衛隊の武器研究開発、日本の軍需企業の武器・装備の輸出の責任を預かっている。定員約1,800名の職員を有する防衛装備庁は長官官房・プロジェクト管理部・技術戦略部・調達管理部(adjustment management)などからなり、2兆円の購入予算を預かる。防衛装備庁設置の目的は、経理装備局(Management Equipment Bureau)の関連部門・装備施設本部(Equipment and Facility Office)・技術研究本部(Technical Research Office)・各幕の装備品調達部門を統合して、武器購入や研究開発の効率を向上し、日本の防衛産業の潜在力を発揮し、国家戦略を促進することである。

* 调配管理部をadjustment managementと訳したらしい。

第4に、防衛省再編の加速及び制度機能の最適化である。防衛省の再編・統合とは別に、日本は各部隊の”統合”司令部を強化・防衛装備庁を設置して、各部門を新設・統廃合し、政策企画及び特定要件に応じて履行(implementation according to specific requirements)する能力を強化した。例えば、日本は経理装備局再編によって、情報ネットワークや防衛能力強化の関連インフラ構築を預かる整備企画局(Equipment Planning Bureau)を設置し、プロパガンダ推進に報道担当の大臣官房参事官を新設し、防衛政策局(の戦略企画課)に研究班(panel)の設置・長期軍事戦略の策定、宇宙・サイバー戦その他の政策研究を預かるグローバル戦略企画官の新設を予定している。一方で、日本はプロフェッショナルな教育や研究、政策研究や国際交流部署の強化を目的として防衛研究所(Defense Research Institute)や防衛大学(Defense College)の内部組織を修正した。

* 整备计划局をEquipment Planning Bureauと英訳したらしい。また、新設部署などは仮称を含む。

第5に、いわゆる”中国脅威”を封じ込める部隊の再編・再配備である。”南西諸島”地域における航空作戦能力強化のため、日本は第8航空団第304飛行隊を沖縄に移動させ、2016年末までに同地配備の第204飛行隊と共に第9航空団を編成した。それとは別に、九州を拠点にして、日本は新たに”水陸機動団(amphibious mobile unit)”設置、大隊と装甲車両及び”Osprey”輸送ヘリコプターの基地を建設(2015年度の関連予算は179億円)、”南西向け”戦闘の備えを得る。2016年3月末、日本は尖閣諸島(表記はDaioyu)から150㎞にある与那国島に”沿岸監視隊”を配備、またレーダー基地を設置した。2015年末、海自は”海洋業務群”を”海洋業務・対潜支援群”に再編し、対潜水艦探知及び解析能力の向上を図っている。離島上陸及び奪還用の特殊部隊の訓練を加速するため、日本は、2016年末までに約90名からなる”水陸機動教育隊(amphibious mobile training squadron)”の新設を決定、水陸機動団の訓練を担当する。

Chapter VII. 軍事訓練・演習

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2015年、自衛隊は配備部隊、特に即応部隊といった特殊部隊の訓練・機動作戦能力や統合作戦能力に関わる上陸作戦部隊の訓練を継続・強化した。軍事演習は、実戦・明確なターゲット・現実的なシナリオ・明確な仮想敵を特徴としている。同時に、日本は共同軍事演習を通じて、米国や“安全保障パートナー”との2国間・多国間軍事協力の向上、日本が主導的役割を果たしているいわゆる“アジア・太平洋安全保障協力ネットワーク”の構築を企図して国際軍事協力の自衛隊の参加促進を継続した。

2015年の自衛隊の軍事演習は下記の3つのカテゴリーに分けられる。

第1に、自衛隊単独での軍事演習である。2015年、自衛隊は一連の大規模統合戦闘演習・実戦演習・協同輸送訓練を実施した。2015年10月下旬から11月中旬にかけて、陸海空自衛隊は25,000名の自衛隊員が参加する大規模統合実戦演習を実施。この演習には、(史上初の)北海道から南西諸島への戦車の大規模輸送・九州から沖縄への地対艦ミサイル部隊の即応配備・電子戦・サイバー戦その他を含み、明確な防衛上の関心や仮想敵の指向が反映されている。富士総合火力年次演習は”島嶼防衛”と題し、島嶼奪還演習を再び実施した。陸自(army)レベルでの実戦演習としては、西部・東部方面隊がそれぞれ10月上旬、10月下旬から11月中旬に陸上演習を実施、24,000名の隊員・5,000両余りの戦車や火砲・装甲車両が参加した。それらの中で、西部方面隊や中央即応集団(Central Rapid-Response Force)が関わったものは最大規模で、”島嶼防衛”や上陸作戦といった目的を有していた。6月から7月にかけて、また9月から11月にかけて、東部・中部及び北部方面隊は、それぞれに協同輸送演習、長距離機動及び戦術訓練を実施、隊員数千名が参加した。11月下旬、海自は対潜戦闘・海上作戦を主眼に年次実戦演習及び米第7艦隊と共に共同訓練を実施、日本から艦艇25隻・作戦機60機が参加した。さらに、海自は高頻度の沿岸・外洋戦術訓練を維持している。空自に関しては、訓練の主眼が主力の航空部隊に置かれた。

さらに、海自は海上保安庁(Maritime Security Bureau)と共同演習を実施。6月には外国不審船の追跡演習や海外船員の長距離護衛を実施した。7月、両組織は初となる“グレーゾーン事態(grey belt)”のシナリオを扱う演習を伊豆諸島沖で実施、海自から2隻の護衛艦・海保から大型巡視船が参加した。

第2に、日米間の共同軍事演習である。2015年、新日米防衛協力ガイドライン発表を背景に米日は米軍と軍事演習における制度協力を強化し、島嶼攻撃・防衛及び両用作戦における自衛隊の訓練を増加した。自衛隊・日本駐屯の米陸軍及び海兵隊が実施する年次定期実戦演習の他に、2015年初め、日本は米軍とのCalifornia州Pendleton基地における”アイアン・フィスト”共同軍事演習へ編成中の“水陸機動団(amphibious mobile unit)”の主力部隊派遣を続け、米海兵隊から”特別訓練”を受けた。2月、日本と米国は”ノースウィンド”共同軍事訓練を北海道で開催、陸自第1空挺団は、米陸軍第25歩兵師団第4空挺旅団戦闘団(4th Airborne Regiment)と共に、初の共同空挺降下を実施した。2月には、最新鋭のそうりゅう級潜水艦SS 503が真珠湾に米海軍との共同訓練のために寄港した。9月、日本は米日”ドーン・ブリッツ”共同軍事演習の一環として、西部方面隊や中央即応集団(Central Rapid-Response Force)の”精鋭部隊”だけではなく、艦艇・航空機をPendletonに派遣、島嶼奪還訓練を実施した。これは、新日米防衛協力ガイドライン発表以来、初めての最大級の米日共同軍事演習だった。同時に、日本は”ライジング・サンダー”実戦演習のため、Washington州に隊員を派遣した。2015年末、陸自と米陸軍は年次定期のヤマサクラ指揮所演習(Yamazakura Command Post Map Exercise)を東京で開催、日米から6,500名が参加し(豪州からオブザーバー5名)、島嶼防衛・対ミサイル・サイバー作戦などの協同訓練を実施した。

海上・航空戦力に関しては、3月から4月に、海自の「あたご」(DDG 177)を含む3隻の護衛艦が、米軍主催の“マルチ・セイル(Multi-sail)”軍事演習の一環として、Guamで共同対潜訓練・対ミサイル訓練を実施した。9月から10月にかけて、”ドーン・ブリッツ”共同軍事演習に参加していた「ひゅうが」(DDH 181)・「あしがら」(DDG 178)・P-3C対潜機(anti-submarine fighters!!)が、米日協同訓練のためにHawaiiに寄港した。日本に駐屯する米軍との共同訓練とは別に、空自は例えばレッド・フラッグ・アラスカ年次定期演習といった米国での訓練や大規模軍事演習に戦闘機を派遣した。

第3に、日本が参加する2国間・多国間演習。2015年、日本は“アジア・太平洋における小型版”NATO”の構築を意図して、アジア・太平洋地域の主な”安全保障パートナー”との軍事演習協力の推進を重要視した。7月、日本は初めて米豪が主催する2年毎のタリスマン・セイバー演習に参加、両国の部隊と共に、共同上陸作戦・射撃その他を実施した。10月、6年ぶりに、海自は「ふゆづき」(DD 118)をUSS Theodore Roosevelt (CVN 71)とインド海軍艦艇との共同訓練に派遣し、米印主催のマラバール演習に参加した。同月、海自と豪海軍・豪空軍は、トライデント演習を開催、第4護衛隊群の「きりさめ」(DD 104)・P-3C対潜哨戒機が参加。また、「おおなみ」(DD 111)・韓国海軍のROK Dae Joyoun (DDH 977)が太平洋で年次共同航行演習(SAREX)に参加した。

安全保障協力では、日本はASEANとの協力推進を継続した。2月、自衛隊は米・中・ASEAN各国が参加するタイ主催のコブラ・ゴールド共同演習に隊員を派遣。約100名の陸自・空自の隊員が、緊急事態や災害後を想定した在外邦人輸送演習に参加している。マレーシアで開催されたASEAN地域フォーラム災害救援実働演習(ARF DiREx 2015)、国連平和維持活動の共同演習やフィリピン・フィジーでのパシフィック・パートナーシップ共同演習に隊員を派遣した。一方で、日本は南シナ海に関する係争関与を通じて、ASEAN各国との軍事協力を強化した。4月、乗組員約400名が乗る「きりさめ」(DD 104)・「あさゆき」(DD 132)が、インドネシア訪問後にベトナム中部のDa Nangに寄港した。5月、海自はフィリピン沿岸警備隊及び同海軍の艦艇とのマニラ湾での海賊対処・通信演習のために艦艇を派遣した。海自のP-3C対潜哨戒機はベトナム滞在中にCam Ranh湾北部のDa Nangを訪問している。6月下旬、海自はP-3C対潜哨戒機をフィリピンでの日比共同軍事演習に派遣、捜索救難及び災害救援の共同訓練を実施した。さらに、日本は南アジアにおいてインド洋の島嶼国家との協力を推進している。4月、「むらさめ」(DD 101)・「いかづち」(DD 107)がスリランカ海軍との共同戦術訓練のため、インド洋に向けて出発。また5月に、「すずなみ」(DD 104)がモルジブ海軍との共同演習に派遣された。11月、「すずなみ」(DD 114)・「まきなみ」(DD 112)がスリランカ海軍との別の共同演習に参加した。

それとは別に、日本は欧州各国との一連の共同演習を実施、日仏間協力が最多である。5月下旬、「おおすみ」(LST 4001)・第22航空隊(22nd Airborne Squadron)が九州西部水域で実施された日米仏海軍の共同軍事演習に参加した。また、10月下旬、「あぶくま」(DE 229)が仏海軍艦艇と別の軍事演習を沖縄周辺水域で実施した。自衛隊は、仏海外領ニューカレドニアにおける仏主催の人道支援/災害救援多国間演習に隊員を派遣している。さらに、アデン湾への艦艇派遣の機会に、日本はNATO各国との海上演習を実施している。例えば、3月上旬、「はるさめ」(DD 102)が、独海軍艦艇との共同訓練をアデン湾で実施、訓練目的は主にヘリコプターの離発艦や戦術訓練だった。6月中旬、「いかづち」(DD 107)と仏海軍艦艇が対テロ・通信共同演習を実施、12月には「すずなみ」(DD 114)がトルコ海軍艦艇との共同演習を実施している。

* パシフィック・パートナーシップは演習ではない、他の派遣先にパプアニューギニアがある。

Chapter VIII. 対外軍事安全保障交流及び協力

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2015年の日本の軍事・安全保障協力には2つの方向性がある。日米防衛協力ガイドラインの改訂を通じた日米同盟の一層の強化と日本とアジア・太平洋の“準同盟国”や南シナ海での関与による米国支援を通じての重要パートナーとの軍事協力の強化である。

A. 日米同盟の一層の強化

a. 日米防衛協力ガイドラインの改訂

米国が主導的立場を果たしていた旧ガイドラインと異なり、日本が主導し、改訂作業の当初から積極的だった。日本の目標の1つは集団的自衛の促進を背景にした米国の戦略的要求への対応を通じて、最強の軍事力である“米軍の支援を世界中で提供する”自衛隊の役割を実現することである。個別の目標には以下がある。

1) 協力及び相互運用能力を強化するため、両国が想定するべき責任や任務を詳細に定義すること。新ガイドラインでは、将来の日米同盟協力では次を達成する必要があると強調している。シームレスでパワフルかつ効果的な日米の共同関与。日米同盟の世界的な協力の方向性・他の地域パートナーとの協力・米日政府の国家安全保障政策の修正努力・政府一体の同盟メカニズム。従って、新ガイドラインは米日の役割や任務や、一般的な枠組み協力・修正・政策指向の一般的な枠組みを打ち出している。

2) シームレスな協力を強化し、日米同盟を拡大し、強大な軍事力を模索する日本が果たす役割の拡大すること。新ガイドラインは日米協力の施策に次を列挙している。情報収集・警戒監視及び偵察・訓練及び演習・施設や区域の共有・後方支援(rear backup)・リソース(装備etc)の防護・防空や対ミサイル・設備や区域の防護・捜索救難・非戦闘員救出・難民対処・海洋安全保障など。

3) 地域ないしグローバルな安全保障問題への関与拡大。新ガイドラインでは、日本・米国・地域内外のパートナーとの三者間・多国間安全保障や某絵協力を確認した。協力範囲には次がある。平和維持活動・国際人道支援や災害救援・海上安全保障・パートナーの能力構築支援・情報収集・警戒監視及び偵察・後方支援(rear backup)・非戦闘員救出。

4) 新領域の課題対処の検討。宇宙及びサイバー空間への自由な利用とアクセスの侵害のリスクが増加していることから、日本と米国は宇宙・サイバー空間の安定や安全保障を促進するため、それらの新たな安全保障問題にシームレスかつ効果的に対処することで合意している。両国は、宇宙及びサイバー空間の安全保障や安定を確保し、宇宙システムの生残性・復旧力を向上させるため、自衛隊と米軍がそれらの任務の解決や根本的に重要なサイバー安全保障への取り組みを強化する必要があること、両国政府間の協力を強化すべきであることを了解した。

b. 日米同盟の軍事協力の一層の強化

新日米防衛協力ガイドラインや防衛予算に新安保法によれば、米国と日本は同盟の協力関係の深化のために新たなメカニズムを設置する。10月、日本は3年ごとの海上自衛隊”観艦式”を開催、米印を含む18か国を招待した。日米同盟を強調し協力を促進するため、安倍氏は10月に米原子力空母”Reagan”に乗艦、初の現職首相の乗艦となった。11月、日米防衛相が会合を開き、平時に自衛隊や米軍を統一して動かすことが可能な新たな協議メカニズムである“同盟協力メカニズム”に着手した。(つまり、米日政府・防衛相・自衛隊・米軍の協議メカニズムに相当する) 日本は、日米安保条約によれば、グレーゾーン事態(grey situations)での武力攻撃が確認されない場合、日本の防衛は米国の義務の範疇に入らないとしている。同盟調整メカニズムが平時に機能すれば、日本と米国はシームレスな協議や協力を”グレーゾーン事態(grey area)”でさえ持つことになる。例えば、尖閣諸島で起きる予測出来ない事態に対処する共同計画や方針の策定。

さらに、日本と米国は同盟の関与範囲を一層拡大した、特に南シナ海での強固な協力を始めている。2015年以来、米軍高官が繰り返して自衛隊の海上及び空中パトロールに歓迎の意を表している。例えば、1月以来、米第7艦隊司令官Thomas中将は、南シナ海での空中哨戒範囲を拡大する日本の決定を米国が称賛していることを繰り返し述べている。2月、日本の中谷元防衛大臣は記者会見で、日本がこの問題を検討し、自衛隊の警戒監視の範囲は地理的に制限されず、南シナ海に哨戒機(patrol fighters)を派遣しない方針の再評価が必要になったと主張している。3月、David Shear米国防次官補(アジア太平洋安全保障担当/APSA)は、日本と米国が南シナ海における能力構築や調整を推進することを発表した。4月、新たに就任したAshton Carter米国防長官は、アジア・太平洋歴訪の最初の訪問先の日本で日本のカウンターパート会合を持った。両国は、南シナ海や東シナ海における主権争いに起因する地域の軍拡に警告を発し、米国の戦略的リバランスへの協力を強化する双方の意志を明らかにした。4月末、日本と米国は東シナ海における状況に関する”日米安全保障協議委員会(2プラス2)”で見解を交換した。日本の防衛大臣によれば、“ (南シナ海を巡る問題は、)地域の平和と安定に直結をしておりまして、日米及び地域共通の関心事項であります。” 後に開催された日米首脳会談の終了時に発出された日米共同ビジョン声明では、“力により一方的に現状変更を試みる行動は,国際的な秩序に対する挑戦となっている。”としている。5月、国会質疑(congressional hearing)において、安倍首相は自衛隊が米軍に支援を提供可能な時に南シナ海が”重要影響事態”の範囲に入るか否定しなかった。7月、両国の最高級幹部が、具体的には自衛隊の統合幕僚長である河野克俊海将と米統合参謀本部議長のMartin Dempsey海兵隊大将が戦略会談を持ち、南シナ海における自衛隊の活動を討議した。11月、オバマ氏と比Manilaでの会合において、安倍氏は米国が南シナ海に軍艦を派遣する航行の自由作戦への日本の支持を発表した。

* 中谷大臣の2+2会合での記者会見の発言は防衛省サイトからの引用。また日米首脳会談の共同ビジョン声明に関する部分は略引用の英訳となっていた。国会質疑はたぶん衆院平和安全法制特別委員会

B. 準同盟国やパートナーとの軍事及び安全保障協力の強化

a. 東南アジア各国との安全保障及び防衛協力

東南アジア各国との頻繁に実施される軍事演習とは別に、自衛隊は外国軍の能力向上支援を通じた2国間軍事協力の推進を検討。この能力構築支援(capability buildup assistance)と名付けられた計画は2012年に正式に開始され、安倍政権の国家安全保障戦略や新防衛大綱にもある。2015年までに自衛隊は9か国に支援を提供、殆どが南シナ海にある東南アジア各国である。日本は南シナ海から撃退されて70年後、そこに戻る努力を重ねている。5月、”アジア安全保障会合(シャングリラ会合)”の場で、日本の防衛大臣がASEAN各国の警戒監視能力の向上は、この地域の水域を守る要になると発言している。同時に、日本防衛省はマレーシアやインドネシアとの武器の共同生産に関する会談を開始した。日本とフィリピンが安全保障協力や装備提供に関して合意した後、4月には比運輸通信省(Transportation Ministry)と日本の海洋総合企業が10隻の巡視艇の発注契約にサイン、2016年から2018年にフィリピンに引き渡されると見られている。これらの巡視艇は88.08億ペソで、そのうち73.74億ペソが日本のODAの円借款で残りの14.34億ペソはフィリピンが払う。また日本は、比Palawan島の軍事基地の基盤施設の再編に資金を提供する予定。さらに、日本はベトナムに対する旧型巡視艇6隻と潜水艦乗組員の訓練にアドバイスを提供する支援を実施。

日本は、海洋安全保障・航空ルール・地域の安全保障秩序に関する了解を得るため、ASEANとの防衛会談や軍事安全保障フォーラムを頻繁に行っている。例えば、1月、日本の中谷元防衛大臣は、訪日したGazmin比国防相と会談した。その際、彼らは海洋安全保障協力の推進に関して了解し、防衛協力及び交流に関する覚書にサインした。4月、「きりさめ」(DD 104)・「あさゆき」(DD 132)がベトナム・Da Nangに寄港した際、第12護衛隊司令の杉本雅春1等海佐は、”南シナ海は日本にとっても重要だ”と発言、海自とベトナム海軍の協力強化の必要性を打ち出した。5月、シンガポール主催のアジア安全保障会合での発言において、日本の中谷元防衛相はASEAN各国が南シナ海での監視を強化することを提唱、この地域での自由で安全な飛行や航行を確保する共通ルールを設ける協力に関心を持つすべての関係者に訴えた。

9月、日本で開催された第7回となる日・ASEAN諸国防衛当局次官級会合でも、南シナ海の問題が討議された。11月、日本の中谷元防衛相はベトナムのカウンターパートであるPhung Quang Thanh国防大臣と会談し、Cam Ranh湾にあるベトナム海軍基地への海自艦艇寄港の許可の了解を得た。12月、日本とインドネシアは初の”2プラス2”会談で南シナ海での協力について討議した。

b. NATO・豪州・インド・韓国との安全保障及び防衛協力

”安倍国防学”の本質的部分である外国との軍事安全保障協力を一層推進するため、日本はNATO主要各国との安全保障協力の拡大、インド・アジア地域での豪州・インドとの防衛協力強化、韓国との高レベル連絡・協議再開の模索を継続した。1月、日英は初の”2プラス2”協議を開催し、ミサイル技術の共同研究の加速や物品役務相互提供協定(ACSA)の了解に関して討議した。2月、英海軍中佐が自衛艦隊司令部に英海軍連絡将校として派遣された。これは、日本が米国以外からの外国軍から連絡将校を受け入れた初の例となり、日英間の密接な協力を示す。3月、日仏間の”2プラス2”協議が東京で開催された、両国は防衛装備に関する協定にサインし、南シナ海の係争に関する声明を出した。また、3月には安倍首相と訪日したポルトガルのカウンターパートが会談し、NATOの海上訓練にオブザーバーとして自衛隊が参加することに関して合意した。

3月、日本の防衛相とインドのカウンターパートであるManohar Parrikar国防大臣が東京で会談し、インドヘのUS-2飛行艇の輸出が討議された。両国はまた、海洋安全保障協力の強化や海自が米印主催の海上共同訓練への参加を継続することを了解。その後Parrikar氏は横須賀を訪問して、3月に就役した海自最大のヘリコプター護衛艦「いずも」(DDH 183)に乗艦した。12月、安倍氏はインドを訪問し、一連の協力合意に達し、防衛装備・技術のインドへの移転や防衛機密情報の共有に関する協定にサインした。また安全保障協力の強化を確認している。協定によると、インドは日本政府が”防衛装備移転三原則”を承認して以来、初めてとなる外国への大型軍事装備の移転になる可能性が高い海自US-2飛行艇を購入する予定である。

10月に、4年ぶりに日本の防衛大臣は北朝鮮の核危機を含む地域の安全保障問題に取り組む日韓及び日米間防衛協力の強化のために韓国を訪問した。11月、Sydneyで米豪間の”2プラス2”協議が開催、両国が太平洋における政策協力に取り組むことに合意、読売新聞はこの協力を中国のさらなる海上活動が対象と見ている。12月、安倍氏は訪日した豪首相と会談し、両者は共同訓練を含む新たな協定に取り組むことで合意した。一方、両国は日本の豪州への潜水艦輸出に関して集中的に協議した。

Chapter IX. 対中国軍事安全保障関係

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2015年の日本の軍事安全保障政策や中国に関連するものには以下の4つの特徴がある。第1に、安全保障や防衛に関する国内法制のブレークスルー、“中国からの脅威”を誇張しての外国軍との軍事協力に向けた雰囲気醸成や口実のねつ造。第2に、軍事配備や南シナ海や第1列島線での対中国準備の加速、”島嶼要塞化”態勢の形成。第3に、南シナ海における係争において米国の公然関与を利用した、南シナ海への“軍事的回帰”の実現、中国を混乱・包囲することに関心を持つ各国の協力強化。最小限だがコミュニケーションを維持し、東シナ海・西太平洋における偶発的事態や危機の場合に、ある程度のコントロール獲得の努力に必要な処置をとること。

2015年は日本政府が直接・非直接的に国防に関する範囲で”中国からの脅威”を誇張したと言える。1月、安倍政権が4兆2千億円の防衛予算を承認した際、防衛大臣が提示した主な口実は“継続的に悪化する周辺状況”だった。2月、防衛省と統幕は西太平洋地域における中国艦艇と航空機の通常演習・訓練を発表、誇大に宣伝した。3月、中谷元は防衛大学の卒業式典で中国の国防予算の継続かつ急増や軍事力構築の加速は予測不可能な事態を引き起こすことに繋がると述べている。4月に自衛隊統幕が発表した統計によると、空自戦闘機の2014年の緊急発進は943ソーティで、464ソーティは中国が対象。また、尖閣を担当する戦闘機の緊急発進は468ソーティだった。5月のアジア安全保障会合において、中谷元は緊張状態を誇張し、南沙諸島での中国の埋め立て行為を包囲する明確な意思をもって関係国に協力強化を呼び掛けた。6月、日本メディアによると安倍は”新安保法は実際に中国が対象、集団的自衛を実行することは日米が中国に対して発する警告”だとした。12月、日豪は”2プラス2”協議を開催、共同文書を発表し南シナ海における中国の動向に”強い懸念”を表した。12月11日、インド訪問中の安倍氏は南シナ海の航路が地域の通商や貿易、安全保障にとって非常に重要だと強調している。また氏は、関係国の緊張を悪化させる可能性がある一方的な活動は慎むよう要請した。

いわゆる”中国脅威”やその動向に関する国際社会への日本の誇大宣伝に対応して、中国政府は日本に公式に抗議している。日中高レベル会合において、中国の指導者は繰り返し日本の動向に対して問題点を指摘し警告した。インドネシアのDjakartaでの安倍氏との会合で、習近平主席は中国が平和的発展を堅固に維持していること、日本と共に国際社会や地域の平和・安定・繁栄に貢献することを望んでいることを指摘した。7月、日本の谷内正太郎国家安全保障局長との会合において、李克強首相は日本に平和的発展の政策を継続し、恒久的な地域の平和・繁栄・発展に他国と共に協力するべきだと提案した。11月、拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)において、中国の常万全国防部部長は日本のカウンターパートである中谷元と会談し、日本に対し歴史の教訓から学び、近隣諸国の懸念を尊重し、軍事安全保障において慎重に行動し、中国の主権・安全保障や地域の平和・安定に害となることをしないように要求した。中国国防部及び外交部の報道官は、何度も繰り返して、近隣諸国や国際社会は、軍事安全保障の分野における日本の政策動向に高い関心を払っていることを表明している。中国は、日本が地域の緊張を煽るより、歴史から学び、アジア近隣諸国の安全保障上の懸念に大きな注意を払い、平和的発展を追求し、地域の平和や発展のために、近隣諸国との相互信頼促進の貢献にあらゆる努力をすることを望んでいる。防衛協力や共同軍事演習への参加を推進する日本の取り組みにコメントを求められた際、先の報道官は現在の緊張を煽るようにして潜在的な係争や紛争を引き起こしてはならないと警告した。

日本は中国に対する両面政策をとっている。(3月の人民代の記者会見における王毅外交部部長のスピーチから引用) 一方では、日本はいわゆる”中国脅威”を煽ったり中国包囲を推進したりすることは止めず、もう一方では、緊張緩和のために危機管理の討議が必要だという姿勢をとっている、2国間協力や地域の平和を考慮に入れて、中国は正直さや誠実さを欠く日本の態度に対して、合理的で抑制された必要な対応をとっている。例えば、防衛省と国防部が東京で開催した第4回の海上連絡メカニズムに関する協議で、両者はこのメカニズムの確立が了解されていることを確認した。彼らは、海空連絡メカニズムだけではなく、関連したテクニカル・イシューについても討議している。3月、中国の劉建超外交部部長助理が率いる代表団が訪日した。その間、防衛・外務省の高官による安全保障及び防衛政策に関する”日中安保対話”が開催され、2国間交流や、防衛・安全保障政策、懸念が共有されている地域・国際的な問題に関する意見が交わされた。6月、防衛省と国防部は海上連絡メカニズムの協定署名に関する局長級協議を実施した。7月、常万全国防部部長は、谷内正太郎国家安全保障局長と北京で会談した際、軍事安全保障の劇的な修正や新安保法の国会承認が地域の安全保障環境や戦略的な安定性に複雑な影響を及ぼすと述べている。11月、4年ぶりの会談で日中防衛相は危機を回避する海上連絡メカニズム開始の重要性や防衛交流の重要性について了解した。

結語: 日本は何処に向かっているのか?

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要約すると、2015年、日本の軍事・安全保障分野での3つの主な動きは世界中の注意を集めた。第1に、主に集団的自衛・随時の海外派遣・他国への補給支援の提供の解禁することを焦点とした新安保法を承認したこと、またプロフェッショナルな隊員の地位と権限の向上を目的に旧来のコントロールを廃したこと。第2に、日米防衛協力ガイドラインの改訂、地域的・グローバルな・“グローバル・コモン”の安全保障問題への日米の共同関与の推進。第3に、東南アジアに軍事的回帰を果たすことを狙い、南シナ海における係争に関与して米国を支え、南西諸島や中国のテリトリーである第1列島線での軍事配備や防衛施策を推進すること。

3つの動きの中で最も顕著なものは、安全保障・防衛法制におけるブレークスルーである。日本にとって、新安保法の承認は“憲法のクーデター(constitutional coup)”に等しい。日本の”平和憲法”の第9条は、”国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する”、また”陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない”と規定している。それにも関わらず、新安保法は自衛隊が隊員を海外に派遣する集団的自衛権の行使を認めている。これによって、日本は“戦える国家”となる。結果として、平和憲法は骨抜きになり、専守防衛戦略は路線を外れた。日本が過去70年余り浴してきた平和的発展の道は、今や大荒れになっている。この点から、中国外交部報道官は”これは、日本が第2次世界大戦以降の軍事・安全保障の分野でとった動きとして先例がない。近年、日本は我々の時代の平和・発展・協力の潮流に逆らう軍事能力強化や劇的な軍事・安全保障政策の修正を進めている。この動きは日本が、専守防衛戦略や平和的発展の戦後の歩みを放棄したのではないかという国際社会からの疑念を呼び起こしている。“と述べている。中国国防部もまた、”日本の国会が国内外の反対にも関わらず新安保法の承認を押し通し、日本の軍事・安全保障政策への先例なき課題を引き起こし、平和憲法の制約を打破した。我々の時代の平和・発展・協力の一大潮流に反すること、冷戦思考に拘ることで、日本は軍事同盟の強化や自衛隊の海外派遣を模索して、日本国民・近隣諸国・とりわけ国際社会の強い懸念を呼んでいる。”と表明している。

* 憲法のクーデターは憲政の常道を破壊するといった意味の原文を英訳したものらしい。

2015年は第2次世界大戦終結70周年である。その歴史的な流れにあって、敗戦国の日本は歴史を振り返り、近隣諸国との真正な和解(genuine reconciliation)をしないばかりか、軍事大国化として立ち上がる努力を加速し、国防の正常化に向けて推進している。日本がやっていることは近隣諸国の懸念を呼び、また地域の平和と安定にとって何の寄与もない。

* 原文だと益がないくらいに表現されてるらしいことと海幹校コラムを踏まえて、detrimental(有害・害)は寄与しないと訳した。

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