23「沢風大過」(たくふうたいか)
老いらくの恋は咎も無く誉れも無し
今や高齢社会、老いて益々盛んに恋の花の一つも咲かそうじゃないか、という意気込みは、まあ結構ではあるのですが、人間何事も歳相応、ということが大切です。
枯楊(こよう)華(はな)を生じ、老婦その士夫を得たり。咎もなく誉れもなし。枯楊華を生ずるは、何ぞ久しかるべけんや。老婦士夫とはまた醜(は)づべきなり。
年配の女が男と一緒になるというのは、枯れかけた楊柳に徒花が咲くようなもの、所詮将来性のないものであります。悪いとは言わぬまでも褒められることではありません。老婦に士夫というのは恥ずかしいことです。
では、年配の男が若い女性と結ばれるのはどうか。
枯楊蘖(ひこばえ)を生じ、老夫その女妻を得たり。よろしからざるなし。老父女妻とは、過ぎてもって相い与するなり。
枯れかけた楊柳にひこばえが生じたようなもので、これは分を過ぎて与しあうことであるが、生育の可能性が有るから悪いということはない。
というのですが、女性から見ればどうでしょうかねえ?
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