電信練習記

若者時代は電話専門で、電信なんか大嫌い一生やらんとまで豪語していたものです。三アマは通信術試験が廃止になったのを知って取ったのですが、二アマを取ったらさすがに電信できないのは恥ずかしいと思い練習を始めました。

まず練習を習慣化するまでが大変でした。アルファベットと数字と主な記号を覚えるまでに5ヶ月。その直後に心が完全に折れて自信を無くして練習をやめたのですが、暫くして再開してそれからやっと習慣化できました。当初、二アマの通信術速度の毎分45字(9語)が目標でした。ところがそんなスロースピードでは交信相手がいないことが判り、国内コンテストでギリギリ迷惑にならない程度の速度をコピーできるまで練習を続けました。それが毎分60字(12語)です。その速度を筆記受信できるまで、一日平均3分の練習で一年半かかりました。嫌いだの身体に合わんだの思ってても、何も考えず練習してたらいつの間にかできるようになってました。電信の受信は時間さえかければ誰でも習得できることを自分の身体で立証しました。

CW練習のTips 10
自分の体験からまとめた。

1.数値目標は立てない
自分の上達速度が分からないのに、いついつまでに毎分何語をクリアーするとかの目標を立ててもプレッシャーになって心を折る要因になるだけ。

2.毎日続ける
どんな忙しくても寝る前の30分間は練習に割く。
記憶は睡眠初期に整理されるので、寝る前の練習が効果的。
30分が無理なら15分、15分が無理なら5分でも3分でもいい。
兎に角、ある程度(実効12語)の実力がつくまでは毎日続ける。

3.日々の成績に一喜一憂しない
上達速度には個人差がある。
調子が良い日があれば、悪い日もある。
ある日突然できるようにはならない。(なる人も居るらしいが。)
一ヶ月単位でも上達してるのか誤差なのか判断つかない。
けれども、一年単位では確実に上達している。

4.他人と比べるのは無意味
素質も才能も情熱もある人の真似をしたって上手くいく筈がない。(素質=リズム感、才能=英語になれている、情熱=何が何でも覚えたいという気持ち。)
自分が信じる練習方法を続けるだけ。
反対に、自分が上達した方法で他人も上達するとは限らない。なので、自分が実践した具体的な練習方法は省略。

5.満足しない
ある程度(実効12語)の実力がつけば、599BKや国内コンテストで困ることはなくなる。
それで満足して練習をさぼると上達しなくなる。←今ココ

6.練習成績を公開しない
他人の目にふれると自分を良く見せたい心理が働き、良い成績を取るのが暗の目標になってしまう。
当然成績が悪いとプレッシャーになる。
及第点取れなかったらどうしようという口実は、練習をさぼろうとする自分が作り出した甘え。

7.聞き流しの効果は…
符合を聞いてから如何に速くアウトプットするかを鍛えているのに、聞いてるだけでは効果が無い。

8.デヴューはコンテスト
599BKはコンテストと違い、相手が予想外のことを打ってくることがあるので、初めてのQSOはコンテストが最適
ALL JAか6m And DownかField Dayが良い。理由はコンテストナンバーが短いから。
国内コンテストに慣れたらDXコンテストに挑戦。お薦めはWorld Wide DX Contest。コンテストナンバーが短く、相手の耳も良いから。何よりDXと簡単に交信できるのが嬉しい。
しかし、コンテストだけではどんなにやっても通常QSOが出来る程まで上達しないのも事実。

9.ラバースタンプQSO
よく599BKができたら次はラバースタンプQSOに挑戦しよう!とか軽く言っちゃってる人がいるが、あれは素質も才能も情熱もある人にしかできない芸当。少なくとも聞いた瞬間に符合が浮かんできて、其れを覚えていられる脳になってないと無理。つまり、筆記受信と記憶受信は全く別の技能と言える。いったいどんな練習をすれば記憶受信脳になるのか分からないので、矢張り素質も才能も情熱もある人だけが身に付けられる技能と思わざるを得ない。

10.CW解読器
所有している舶来無線機にデコーダーが付いているので、実際の信号をどれだけ復号出来るのか確認したところ、混信が無く信号強度が強くドットとダッシュの長さも揃ってる場合なら100%復号する。しかし、実際の交信でそんなクリアーコンディションは滅多に無い。複数局が違うトーンで同時に聞こえるとか QSBを伴ってるとか スペースが無くて符合がぜんぶ繋がってるとか 手打ちでダッシュがやたら長いとかだと滅茶苦茶。CW解読器は自分の耳でコピーできる人が補助的に使うには有効でも、初心者が過信するのは危険。

その他
近道はない。できるまで練習を続けるのみ。
自信がないのにオンエアーするのは自分にとっては逆効果だった。余計自信が無くなった。
送信練習も大事。現時点で受信可能な速度より遅い速度でしか送信できない。尤もメモリキーヤーやパソコンで送信すると割り切れるなら送信練習は不要。

余談
それにしてもDXコンテストのスピードは異常です。32語位なら2〜3回聞けばコールサインとコンテストナンバーは判りますが、中には何回聞いても何を打ってるか解らないのがざらにいます。速すぎて出来る気がしません。何をどうしたらあのレヴェルに到達出来るのか見当もつきません。単なる練習不足ですね。

Last modified 3rd. Nov. 2019