学而(抄)
-第一-
I think; therefore I am!


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改訂済

学びて時に之を習ふ

本文(白文・書き下し文)
子曰、
「学而時習之。
不亦説乎。
有朋自遠方来。
不亦楽乎。
人不知而不慍。
不亦君子乎。」
子曰はく、
「学びて時に之を習ふ。
亦説ばしからずや。
朋有り遠方より来たる。
亦楽しからずや。
人知らずして慍みず。
亦君子ならずや。」と。
参考文献:「古典I改訂版漢文編」稲賀敬二 森野繁夫 第一学習社 「論語」藤堂明保 学習研究社

現代語訳/日本語訳

先生はおっしゃった、
「教えられたことを受け入れて、そのたびごとにそれについて復習して身に付ける。
なんと喜ばしいことではないか。
遠くから同門の学友が来る。
なんと楽しいことではないか。
人が自分を認めてくれなくても不満を持たない。
なんと君子らしいことではないか。」


解説

子曰、「学而時習之。不亦説乎。
しいはく、「まなびてときにこれをならふ。またよろこばしからずや。

「習」は"身につくようにする・習熟する"。
「字時」は"そのたびごとに"。
「不亦〜乎」は感動の形で、"なんと〜ではないか"。
「説」は「悦」に通じ、心の中に沸いてくる喜びを表す。


有朋自遠方来。不亦楽乎。人不知而不慍。不亦君子乎。」
ともありゑんぱうよりきたる。またたのしからずや。ひとしらずしてうらみず。またくんしならずや。」と。

「友」が"志向を同じくする者"を指すのに対し、「朋」は"同門の学友"をさす。
「楽」は喜びが心の外に現われたもの。
「慍」は"不満を持つ"。



三省

本文(白文・書き下し文)
曾子曰、
「吾日三省吾身。
為人謀而不忠乎。
与朋友交而不信乎。
伝不習乎。」
曾子曰はく、
「吾日に三たび吾が身を省みる。
人の為に謀りて忠ならざるか。
朋友と交はりて信ならざるか。
習はざるを伝ふるか。」と。
参考文献:「古典I改訂版漢文編」稲賀敬二 森野繁夫 第一学習社 「論語」藤堂明保 学習研究社

現代語訳/日本語訳

曾子は言った、
「私は一日に何度も自分のことを反省する。
人のために画策するときに、真心を尽くさずにいなかったか。
朋友と交際するときに、自分の言葉に責任を持たずにいなかったか。
よくわかっていないことを教えなかったか。」


解説

曾子曰、「吾日三省吾身。
そうしいはく、「われひにみたびわがみをかへりみる。

「三」は、"3"の意味と、"何度も"の意味がある。
ここでは教科書の注に従い、後者で解したが、個人的には前者のほうが合うと思う。

曾子とは、曾参(そうしん)[字は子輿]のこと。
親孝行と実直さで知られた。
呉起(呉子)の師であると伝えられている。


為人謀而不忠乎。与朋友交而不信乎。伝不習乎。」
ひとのためにはかりてちゆうならざるか。はういうとまじはりてしんならざるか。ならはざるをつたふるか。」と。

「忠」は"まごころを尽くす"。
「朋友」は"友人"。
「朋」が"同門の学友"を指すのに対し、「友」は"志向を同じくする者"をさす。
「信」は"自分の言葉に責任を持つ"。
「習」は"習熟する"。





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