会社の人から、スコッチテリアの犬を貰いました
カルビーで私の上司のAさんから「札幌に転勤が決まった!ついてはマンションなので、
犬は飼えない、貰って欲しい」と、言うのだ

Aさんちではどうしても家族中が欲しいと言う事で、東京まで買いに行って来た、アメリカの
チャンピオンを親に持つ血統書付き犬と言う
うちのハッピーが死んでしまった事を知っていて、どうしても「クワさんに貰ってほしい」と言う
言葉を聞くと二つ返事で貰いに行く事になり、仙台の家で初めてのご対面!
ハッピーの倍以上大きい・・驚いた!まるで「熊」の様!ハッピーはヨークシャテリアですが、同じテリアでもまるで違う
わたしを見たら吠える吠える、口からよだれを出して、決して喜んでいる様子ではない

そっと手を前に出すと「グア」と吠え、ガバッと噛まれ、手から血が出る!全然シツケが出来ていないようだ
家に連れてくると、家族中総スカン!「ウルサイ❣コワイ!可愛くない!」確かに、そう言われ
たら返す言葉もない

でも段々諦めたのかおとなしくなって来たようだと、思ったのもつかの間・・
ある時、ぐっすり寝ているチコの頭をなでたら、急に又ガバット噛まれたのだ!
チコを大きな声で怒って、頭をバシンと思いっきり叩いた
反射的に噛んだのだろうが、「絶対に許さないぞ!」の意気込みで、噛まれて血を出している手を鼻にこすりつけ、
ダメなんだよと何度もたたいた

初めは歯を剥き出して「ガウーッ」と吠えていたが、尻尾を股に挟み込んだ
よしもう少しだとゲージから出して、アグラの上に上げ腹を撫でてやる
暫くするとおとなしくなり、膝から降りようとする

「ダメ!そのままネンネ!」と言って、いびきをかくまで撫でていると、10分位してやっと安心したようだ
決して虐めているのではない事、カワイイいい子だと言い聞かせるように、足がしびれたがここが我慢のしどころと、
気長にユックリまったり、自分の家族だと言う事を理解させた

そのことがあってから急速に、我が家の一員になる。
でもやっぱりゲージが、自分の安心出来る所らしく自分から入ろうとする
チコはお風呂が大っ嫌い、風呂桶に一切入ろうとしないし、体を洗っている時もすぐに出ようとする
しばらくして、首に何かしこりが出来ているのを発見する
病院に連れて行くとリンパに、腫瘍ができてるとのこと。
ガンかどうかはハッキリしないが、他にも小さなものがあり多分転移していると言う。
余りかわいそうなので手術をして採ってもらうが、元気がないし吠えもしないのです

一週間して朝起きるとぐったりしている、そのまましばらく抱っこして耳を撫でて「大丈夫だよ安心して眠りなさい」と
言っているうちに、急に立ち上がりシッカリと目を見開き、ユックリ目を閉じながら一声「ク~ン」と鼻を鳴らしました
それがチコの最後でした・・・・

実は不思議な事が1か月も続きました。玄関でチコがいる音がするのです
向かいの奧さんが家に来て、一杯飲んでいる時「あら誰か来たよ」と言いました
カミさんが「ああ大丈夫チコだから」と言うと、しばらくして青い顔で「ちょっと、チコ死んだよね」と言う「ああ・あれ、
まだチコ家にいるんだ」というと「やめてよ」と、両腕で胸を抱えている
暫くして音がしなくなりました。
やっと天国に旅立ったようです。「チコありがとう安心して行ってください」とカミさんと話しました
後から「チコはチコなりに、我が家のみんなが大好きだったんだよね・・」と家族で話しました


Aさんの奥さんに、亡くなったことを話した所、涙を浮かべていました・・・