私には娘と息子がいる。娘には女3人、息子は長女、長男がいて孫は合計5人である。
娘は虫が嫌いでキャンプに行くたび大騒ぎ。今回は25年以上も前のキャンプについて、
思いを巡らしましょう。

息子が夏休みに入り、あまりの暑さに「親父キャンプに行こうよ!でも出かけるときは、
テントの入り口締めていくのが条件」と笑って言う。

実は小学生の頃、二人でキャンプに
行った時、朝暗いうちに岩魚釣りに出かけた私は、ついうっかり入り口を開けて出てしまい、
帰って息子の顔を見ると顔中蚊に刺され、瞼が腫れあがって恐ろしい顔になっていたのだ。
痒かったのと、心細さで生きた心地がしなかったと、言われ反省したことを思い出す。

8時我が家に集合、車の上にはスキーラック一杯に、テントやターフを積み出発です。
まず鶴岡のスーパーで買い物。昼飯はお握り、夜の食べ物の定番はやはりカレーとバーべキュー。
朝は味噌汁に豆腐とアブラゲ、納豆。卵は昨日キャンプ用に
6個入る入れ物を用意しました。

加茂の水族館近くの浜辺でひと泳ぎ、私が皆を集めます。「おーいコレ何だかわかるか?」
私がヤスの先で突いているのは紫ウニですが、誰も答えられません「これが寿司屋で食べたり、
スーパーで売っているウニだ!」すかさず
Uクンが言います

「うそだー、黄色くないよ」「まてまて中身が黄色で、外側はこんな風になっているんだ、
とげに注意して取ってくれ」子供たちは大騒ぎで早速取りに潜ります。フトみると海岸の
道路でジッとこちらを見てる漁師の人がいます。

私はカミさんに「ヤバい密漁と言われるかもしれない、良くて没収、悪けりゃ警察に通報される
かもしれない」「大丈夫だ、自分たちで食べるくらい見のがしてくれるよ」と、いたってのんきな
カミさんです。皆に集合を掛け車に乗込む時、ソバに漁師の人が来ましたが何も言いません。

私はカミさんに「アレ?ウニは?」と聞くと「シッ!!」と言います。
車に乗ってみんな大笑いです「やった!やった!!」隣のカミさんが首に掛けていた。
バスタオルを開くと中からウニが出てきました。そうなのです、実はカミさんがバスタオルに
ウニを並べて巻いて、首にかけて持ってきたのです。

皆で温海ダム迄行って殻を割って食べました。
子供たちは「山の中のウニって美味しいネ」と笑いながら食べたのですが、普通の親なら漁師の人に
怒られるから、採っちゃダメになるのでしょうけど・・・

火起こしは息子が「俺得意だからまかせろ」と言うので、みんなでテント張りです。
ここは温海ダムの少し下流、道路を作った時工事の人の宿泊所だった所らしく、草を刈ると
おあつらえ向きのテンバです。「おーい!」と大声を上げるとコダマが帰って来ます。
子供達は初めて聞いたと不思議がります。

夜早い夕方のバーべキュウ、食うは食うはカレーもたちまち空っぽです。
夜になると車も一切通らないので、道路の縁石の横に木を置いて高さ調節し、道路に足を投げ出し、
みんなで夜空を見上げました。
空は満点の星空「きれいだなー、いつまでも
この星が見える地球でいてほしいなー」と静かに見つめていました。


翌朝私は魚釣りへ、寒い寒いと子供たちも4時には起き出して、火起こしです。カミさんの号令で、
自分たちで採った三つ葉を入れた味噌汁の朝飯の美味い事、勿論私が釣ったヤマメも最高!キャンプの
コーヒーの美味い事、子供たちの目はキラキラと輝き、体中で自然を満喫した思い出です。