初カレイ

私が札幌で初めてカレイ釣りをしたのは、二十歳の時小樽の防波堤であった。
5月の連休、投げ竿1本を買い一斗缶にエラコを入れ、会社の人に連れられて行ったのが初めてでした。

朝暗いうちに出て行かなければダメだという。何でそこまでして行かなければならないのか、不思議でしょうがなかったが着いて納得。とにかく人で人で足の踏み場もない。
すぐに投げられるようになったが、あっちこっちに飛んで「すみませんスミマセン」と、あやまりながら道糸の下をくぐって、手の平位の砂ガレイやマガレイを
20枚くらい釣った。

そろそろ帰ろうかと、仕掛けを足元まで巻いてきて根掛かりしてしまった。
友達から「魚が付いていれば、魚が外すからしばらくほっとけば」と言われ
取りあえずほっといて、防波堤の付け根まで行ってトイレから帰って来た時、「あれッ?魚着いているよ」言われ竿を見ると竿尻が持ち上がって、竿先が海に引っ張られている。

慌ててリールを巻くがガクンガクンと三角にしか巻けない、しかもチョット巻くと、隣に人にからまっている。「ご免なさい」と言うと明らかな舌打ちが・・・。

やっと水中から顔を出して驚いた。デカい!40センチ位のカレイがバクバクッと大きな口を開けている。他の人が「誰かタモ持ってないか」と大きな声を上げるが、私は難なく釣りあげてしまった。近くの人が「アレーこれクロガシラだよ、デカいなー!」と言うのを聞いて、そういえば砂ガレイやマガレイと違い、ヒレに黒い模様があるのに気が付く。

ビギナーズラックそのもので、それから私はカレイ釣りに夢中になってしまった。

北海道はカレイの宝庫である。ソウハチは噴火湾で良く釣れるが干すと最高に美味い。
日高で釣ったタカノハは
56センチだが、もっともっと大きな物もいると聞く。
現在仙台大型漁礁に船釣りに行くが、多いときは束釣り
(100)もするし、昨年はクーラーに入りきらずその場で、友人に上げたほどだ。

自然の中で子供達や孫に、生きるルールや楽しさを、教えてあげたいと思うこの頃です。