雨宿り
貴方に初めて 逢ったのは
冷たい小雨が 濡らす夜
優しい貴方の 瞳の中に
心の軒先(のきさき)借りただけ
少しの間 夢を見て
歩きだすのよ 気の向くままに
一人ぽっちの遠出の旅は
野良(ノラ)の瞳が 見送る夜よ
世間の人の 冷たさが
心に滲(し)みる そんな夜
ふと立ち止まり 気付いて見れば
貴方の心に 雨宿り
幸せだった一時を 心に抱いて生きて行く 一人ぽっちの北行く旅は
霙(みぞれ)に変わる冬待つ夜よ