阿部ちゃんの思い出1985年昭和60年6月の事でした
卸のマルカン商事山形支店の木村さん、扇雀飴本舗の阿部ちゃんと、
キャンプに行くことになった

その日は3人が丁度うまく開いていて、今年初めてキャンプに行く事が
以前から決まっていました。
しかしあいにく台風が連続して3個、上陸する予報が出ているのです

前日マルカン山形支店での商談時、3人で「どうする?」の話になったが、
今年初めてだし雨の中のキャンプも、ただ酒飲んででも面白いかも・・・と
辞める話にはならない   結局決行が決まったのでした

昼天気晴朗なれど風強しの中、木村さんは急な商談が入り、私と阿部ちゃんが
先に出発、鶴岡のスーパー「主婦の店新斎店」で、食物の買い出し!
夕方木村さんと待ち合わせです

少し水は多い物の余り増えないと判断、川岸に近い所にテントを張る
夕方大分暗くなってきたので、木村さんを迎えに345号の温海川迄迎えに行こうと
車のライトを付けたその瞬間、二人は「あっ!」「アッ!」と、オドロキの言葉を叫んだ!

そこには信じられな光景が・・・土砂降りの大粒の雨の中、無数の蛍が光っていたのだ!!
二人とも呆然と、何も言えずにただ立ち尽くすだけだった。
白くけぶる中に雨が当たっているはずなのに、落ちるわけでもなく音もなく浮いている
その不思議な世界に唯々魅せられていた・・
後から酒を酌み交わしながら、この感動この世界を子供達に、孫たちに残さなければと
涙を浮かべながら話し、雨が強くなった中いつの間にか眠ってしまった。

突然ドシャーンと言う凄い音と共に、テントの上から水が入ってきた。
何が起きたのかと飛び起き、テントの外に出たとたん足が水の中に・・・
川の水が溢れ、テントのすぐ近くまで迫っているのだ
そしてテントの上にたまった水が、重さに耐えかねパイプが曲がり落ちて来たのだ

結局そのまま車の中で夜を明かし、翌日スゴスゴと釣りもせずに帰った、とんでもないキャンプでした・・・
台風が3個一緒にやって来た時は、キャンプはやめよう!


凄い経験の一日でした・・・