私が北海道から東京へ転勤した時、営業所と同じフロア―に業務がありました

そこで若くていつも明るく、喉ちんこを見せて大きな声で笑う伊藤君がいました。
「ああこの人は、人をだませない性格だろうな・・」それが第一印象。
社内的には毒のない、精力的な活動家のイメージが、強かったように思います・・
最も毒のある人が、多すぎたせいかもしれませんが・・

その頃今考えると、頬っぺたが赤くなる位恥ずかしいのですが、同年のFさんと一緒に
シユウちゃんとか、シュウジと呼び捨てにしていました。
それくらい二人とも大好きだったのです!

青森に単身赴任中、ねぶたにカルビーとして参加していたのですが、その日は伊藤社長が
カルビー社長の提灯を持って先導していました。
私は「皆様に夢と楽しさ、そして安心と安全をお届けする、スナックのカルビーです!本日は
カルビー伊藤社長が参加をしております」とハンドマイクで呼びかけると、目の前の桟敷から
「ほんとかよ、こんな所に社長は来ないだろう」と、声がかかりました。
それを聞いて社長が「私が社長の伊藤です」と、大きな声で叫んだのです!
呼びかけた人がすぐ握手を求め、周りから歓声と大きな拍手が起こりました。
私はその時、この人の“人となり”に感動したものです。

私が定年退職した時、お別れ会にサプライズとして伊藤社長が、突然お見えになりました。
その席にカミさんがいたのですが、ねぶたの時にカミさんも会っていて私もカミさんも涙が出ました。
「こういう席には多分二度と出ないでしょう」と言われ、エレベーター前で二人で大泣きしました・・

今年社長からの賀状に手書きで「私も還暦になります」と書いてあり、感慨を深くしました・・・

こんな暖かい人がカルビーの社長でよかったなと思いながら、社員が幸せになって欲しいと思うこの頃です・・・