現在のほとんどの測量事務所では、光波測距儀という機材を使用して測量を行っています。光波測距儀と言っても一般の方々にとっては聞きなれない言葉だと思いますし、どんなことができる機械なのかはわからないと思います。
光波とは簡単に言うと、その名のとおり光を使って距離を測る機械で、光源から発射される光をプリズムと呼ばれる鏡(プリズムは長い竿のような物に取り付けて作業することが一般的です。先ほど書いた作業風景でも長い棒を持って、じっとして作業しているのを見たことがあるかもしれません。)に反射させて光源に返すこと、つまり、光の往復の時間を測って距離を求めることができる機械ということになります。
光波測距儀は正確な距離を測定することができますが、それとともに、それぞれの地点に対しての正確な角度も測定することができます。

光波測距儀はある地点からある地点までの正確な距離を測量することができますが、実際の測量では更地の場合を除き建物や塀がありますので、必ずしも測量したい地点から地点までが見渡せる場合ばかりではありません。
では、その場合にどうやって見渡せない2点間の距離を測量しているのでしょうか?
実際の測量では測量をしたい地点に光波測距儀を設置して測量したい地点までの距離を測ることは殆どの場合しません。この場合には測量したい2つの地点を見渡せる任意の地点に光波測距儀を設置して、測量したい2点までの正確な距離と角度を測量することになります。
この測量により、三角形の1つの内角と2つの辺の長さが分かることになりますので、三角形の原理(余弦定理)から残りの1つの辺の距離が求められることになります。
そして今回測量する土地が四角形だとすると、以上の測量を4回繰り返すことで測量する土地の全ての辺を測り終えることになります。
さて、次に土地面積の求積についてですが、三斜求積法という方法を用いた場合には、測量した土地を小さな三角形に分割し、それぞれの三角形について求積していく方法です。
仮に測量した土地が四角形であれば2つの三角形に区切ることができますし、五角形であれば3つの三角形に区切ることができます。三斜求積法とは、区切ったそれぞれの三角形を三角形の面積の公式(底辺×高さ÷2)に当てはめて求積し、それぞれの三角形の面積を最後に足してトータルの面積で求積をします。
これが簡単な測量の三斜求積法に関する基本的な考え方になりますが、私ども土地家屋調査士の実務では各境界点を世界測地座標或いは局地座標であらわし、座標法による求積計算を行っているのが一般的です。


通常、土地家屋調査士が扱う地積測量とは、隣接者との境界の立会い及び確認などの手続きを測量に先立ち行いますので、公的な証明として測量の成果を必要とする場面で行われる測量のことをいいます。
もう少し細かく説明すると、後日の境界に関する紛争を避けるため、隣接地の所有者や隣接する道路管理者(県道であれば県が所有している、市の道路であれば市が所有している道路になります)とお互いの所有している土地の境界はここで間違いないという確認、つまり境界の確定の立会いを行い、その立会いにより確認した境界に基づいて隣接地の所有者や隣接する道路管理者から作製した図面への署名捺印をいただくことで、公的に自分の土地の境界がここまでだという確定ができる確定測量になります。
地積測量は法務局(登記所)という国の機関により管理されている登記簿の内容を変更する場合(土地の地積の更正や土地の分筆手続き)などの登記手続きの前提として行う場合には必ず必要になります。