■ JW_CADファイルをPDFに変換(PrimoPDF)

以前、手描きでトレシングペーパーに作図していた時は、原図は一枚しかなく、
打合せやデータの交換は青写真で行っていました。

しかし、現在、CADで作成したファイルは、無限にコピーが可能です。
設計者の知らないところで、設計図が一人歩きしてしまう危険性が大きくなっています。

設計図には、建主、もしくは使用者から出される要望の他に、その土地特有の環境
(寒冷地、強風地域、湿潤・軟弱地盤、豪雪地、日照条件、地方条例)など、
各種の条件を考慮した上での多くの技術とノウハウが盛り込まれております。

どの地域にでも通用する設計図は存在しないといっても過言ではありません。

著作権の問題だけでなく、設計図が不適切な条件で使われる危険性があります。
それを防ぐためには、JWW図面をPDFに変換して打ち合わせに使うことです。

最近、私が使用している「PDF変換ソフト」はフリーソフトの[PrimoPDF]です。

ソフトの入手は

   <http://www.primopdf.com/>

[Try Primo]の[Download Free] をクリックします。

開いたサイトで [PrimoPDF] [Download Now] をクリックします。

所定のフォルダに InternationalPrimoPDF.exe がダウンロードされます。

このファイルを実行すると、[プリンタとFAX]に[PrimoPDF]が作成されます。

 ◆PrimoPDFの出力設定

@JWWの図面を表示した状態から、[ファイル]→[印刷]を選択します。

A[プリンタ名]の▼をクリックし、PrimoPDF を選択します。

B右側の[プロパティ]をクリックし、[レイアウト]の右下の[詳細設定]をクリックします。

C用紙/出力の[用紙サイズ]の▼をクリック、作図サイズ対応のA3またはA4を選択します。
作図サイズをA-2(A-1)に設定する場合には、[PostScript Custom Page Size]を選択。

次の[Definition]でWidth:に420.00(594.00)をHeight:に594.00(841.00)を記入します。
[OK]で[詳細オプション]に戻り、次の[OK]で閉じます。

D[用紙/品質]をクリックし、出力する[色]を選択してから(通常は黒)、[OK]で[印刷]へ、
次の[OK]でJWWの印刷画面に戻ります。

EJWWの出力倍率で等倍100%(A4→A4,A3→A3)を選択します。(全図面出力の場合)

F位置決めをして、[印刷]をクリックします。

G[PrimoPDF]がポップアップ表示されます。

H[Save As] では、作成したPDFファイルを格納するフォルダとファイル名を指定します。

デフォルトでインストールした場合は規定の場所に***.pdfの名前で保存されます。
(C:\Program Files\activePDF\PrimoPDF\)***はJWWファイル名です。
他のフォルダに作成したい場合は、エクスプローラを起動して、格納フォルダを作成し、
エクスプローラを閉じた後、そのフォルダを指定してやります。
例えば C:\dat\PDFdat とか…またファイル名もここで変更できます。

I[PDF Settings]では出力する目的に応じて、WEBスクリーン、印刷、ebook、または
製版のために最適化されたPDFアウトプットを作成できます。(通常は印刷)

J[Document Properties]では、PDFファイルを素早く、容易に検索するために、
文書情報(タイトル、作者、主題、キーワード)を変換されたPDFファイルに付加できます。
しかし、JWW図面の場合、この設定は有効ではないようです。

PDFファイルを開いてプロパティを覗くと、タイトル:JWW図面名、作者:コンピュータ名、
主題:PDFファイル名、となっております。

K[Security]はPDFファイルオープン時のパスワードの設定、パスワードの変更、
40/128ビットの暗号化、印刷 、テキスト/グラフィックスのコピー、コメント追加、
テキスト編集、ペー ジ付加の可否を設定できます。

参考図として他の人に手渡すPDFファイルを作成する場合は、セキュリティを配慮して、
相手の名前をパスワードにアルファベット小文字で設定しておくとよいでしょう。
例えば田中さんに渡す場合は tanaka と設定するとか…。
また、暗号化は40bitでも構わないでしょう。

L[Option]では「作成したPDF設定を自動的にデフォルトとして立ち上げる」、
「セキュリティ設定を保持する」、「文書情報を保持する」などを設定できます。

M[OK]をクリックするとPDFファイルの作成後、アクロバットリーダーが自動起動し、
いま作成したPDFファイルが表示されます。
(パスワードを設定した場合はパスワードの入力を求められます)

JWW図面を立ち上げてから[印刷]する関係上、操作はとても簡単です。
しかし複数のファイルを一気に変換できません。
その様な使い方をする場合は、
JWWに特化したシェアウェアの「JWtoPDF」が最適かと思います。
                          2005年8月