音楽でまちを元気に


日立市で音楽活動をしながら、まちを盛り上 げようとアクティブに活動している若者がいます。前向きな姿勢と行動が賛同を集め、これまでに災害復興のための音楽イベントなどを成功させてきました。
 今回は、日立市に対する思いや、日立市での音楽活動について、お話をうかがいました。
中村 俊仁(なかむら よしひと)さん
合同会社クレイモアエンターテイメント総合代表

学生時代を日立市で過ごし、就職で都内へ出るが、再び日立市へ。ロックバンド「THE SALA」でベーシストとして活動(ライブは年間100本以上)しながら、野外チャリティフェス「PLACE」も毎年主催している。市内でライブハウスとカフェを経営し、多くの若者が集まる場所を提供している。
中村さんが市内で経営しているカフェ。同じ建物内には若者が集まるライブハウスもあります。
―日立市はどんなまちだと思いますか
日立市は、世界一素晴らしいまちだと思います。現在は人口が減少していますが、元気のあったいい時代の日立市を知ってるので、その時の日立市に戻したいという使命感はあります。だから、ここ(日立市)にいることにこだわり、今でも日立市に住み、会社も作り、活動の拠点としています。
 日立市がいいところだと思っていても、何か実際に活動(行動)するという人は少ない。その先駆者になりたいと思っています。自分の軸はバンドマンなので、全国でライブ活動を行う中で、必ずライブ中に「日立市から来ました」「いいところなので、いつか来てください」と話をしています。それが、僕が日立市について発信できるツールなんだと自負しています。
当たり前すぎて気づかない日立市の良さ
日立シビックセンターは、立地がいいですね。駅に近い場所で、ステージや ホールが整備されている施設は、なかなかありません。もっと活用できるのではないかと思います。
 また、自然に囲まれ、かみね動物園や小木津山自然公園など、遊ぶところはたくさんあります。あるのが当たり前なので、住んでいる人たちは気がつかず、日立市の良いところは何かと聞かれても「何もない」と答えてしまう人が多いのではないでしょうか。
「若者を連れて来い」と背中を押してくれた地域の人たち
日立市にライブハウスを作る際、地域の人たちが好意的でした。ライブハウスを作ると不良が増える、夜危ないなどの意見も出ますが、ここの周辺の人たちは、「若者をたくさん連れてこい」と言って、応援してくれたのです。普通、何か新しいことを始めるとき、否定的な意見を言う人が多いですが、日立市は、やろうぜ精神の人が多いと思います。
たくさんの人の協力により支えられているロックフェス

昨年のPLACE2017の様子
昨年は、戦隊もののショーや子どもの遊具コーナーの充
実など、子どもから大人まで楽しめるフェスとなりました。

―日立市を盛り上げるためにどんな活動を行っているのですか
災害復興を目的に、野外フェス「PLACE(プレイス)」を2012年から開催しています。東日本大震災の後、バンドマンができる最高なことは何かと考えたとき、野外フェスだと思ったんです。
 最初は、かみね公園の野外ステージで、照明なども工事で使う投光器を持参し、手作りで行いました。現在は場所を河原子北浜スポーツ広場に移し、昨年は約9,000人も来てくれました。ミュージシャンも全国から参加してくれます。みんな事務所は通さず、チャリティで来てくれます。人件費は全くかかっていません。元々、僕たちのバンドが全国のチャリティフェスに参加していたので、そこの開催地の人たちが日立市に来てくれるようになりました。
 うち(中村さんの会社)の社員の半分以上は、県外出身者。「PLACE」などに関わり、日立市が素敵だと言って、大阪や兵庫などから移り住んできました。
打ち上げ花火の許可が下りたのは開催日の6日前
2014年の開催時には花火を打ち上げたいと思い、約1か月前に市に相談しました。申請書類を一人で作りましたが、書き方も分からず、量も信じられないくらい膨大で・・・。何とか許可が下りたのは、開催日の6日前。市の観光物産課のかたや、サンドアートのチームにいろいろ助けてもらいました。大変なことがあっても、たくさんの人が集まってくれ、好きな音楽の活動をしているので、嫌なことは一つもありません。
日立で日本一の音楽イベントを開催してみたい
10年後には、日立市に1日で100万人を集められるような音楽のイベントを開催してみたいです。1日で100万人集まれば日本一となり、話題にもなります。日立市は、そんなイベントに乗ってくれるまちだと思っています。このまちを誇りに思い、愛してほしい。全員が同じ気持ちで立ち上がらないとまちは動きません。それをやる価値のある場所だと思います。市民が力を合わせ、みんなが立ち上がれば、日本一になることも夢ではないと思っています。

THE SALA PRESENTS PLACE2018 supported by Naturally.K

とき 9月23日(祝日) 10時〜21時(9時開場)
*雨天決行(荒天の場合は中止)
ところ河原子北浜スポーツ広場
内容 約70組のプロミュージシャンによる音楽コンサート、地元学生のダ問合せンスや舞踊、
地元飲食店によるフードブース、打ち上げ花火など
料金 無料(飲食代は有料)
 
*詳しくは、PLACE2018のホームページをご覧ください。
問合せ茨城県復興支援団体 PLACE PROJECT 電話番号 0294-87-6668

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