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日立風流物がユネスコ無形文化遺産になりました。
昨年9月30日にアブダビ(アラブ首長国連邦)で開かれた国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の「無形文化遺産の保護に関する条約」(無形文化遺産保護条約) 第4回政府間委員会で、日立風流物を「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」(代表一覧表)へ記載することが決議されました。
この条約は、昭和47年にユネスコで採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)の枠組みから外れていた無形文化遺産を保護するため、平成15年に採択されたものです。
日本からはほかに12件が決定しました(下表参照)。 |
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ユネスコ無形文化遺産になった日立風流物。
今年の春も、「日立さくらまつり」で公開されますので、ぜひ、ご覧ください。 |
更なる発展のため保存伝承に努めます |
日立郷土芸能保存会会長 鈴木幸吉 |
| 日立風流物は、国の重要有形民俗文化財と重要無形民俗文化財の指定を受け広く親しまれていますが、この度第1回のユネスコ無形文化遺産代表一覧表に記載されたとの朗報を受け関係者一同喜びに沸いています。 |  |
また、創始以来、近隣の風流物の消滅が見られるなか多くの災害を乗り越え、全国に類を見ない精巧にして豪壮な風流物をたいせつに守り続けられた先人たちと先覚(せんかく)の匠(たくみ)への感謝の気持ちでいっぱいです。
今後も日立郷土芸能保存会は、日立風流物の更なる発展を期待し、世界に広く伝えるため、保存伝承に努めていきます。皆さんのご協力をお願いします。 |
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今回決定した日本のユネスコ無形文化遺産 |
| 日立風流物、大日堂舞楽(だいにちどうぶがく)(秋田県鹿角市)、早池峰神楽(はやちねかぐら)(岩手県花巻市)、秋保(あきう)の田植踊(仙台市)、チャッキラコ(神奈川県三浦市)、小千谷縮(おぢやちぢみ)・越後上布(えちごじょうふ)(新潟県)、奥能登のあえのこと(石川県珠洲市など)、京都祗園祭の山鉾行事(やまほこぎょうじ)(京都市)、題目立(だいもくたて)(奈良市)、石州半紙(せきしゅうばんし)(島根県)、甑島(こしきじま)のトシドン(鹿児島県薩摩川内市)、アイヌ古式舞踊(北海道)、雅楽(ががく) |
ユネスコ無形文化遺産とは |
国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が定めた有名な条約の一つに「世界遺産条約」(世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約)がありますが、この条約では、芸能・社会慣習・祭礼行事・伝統工芸技術などの無形文化遺産を保護することが出来ないため、平成15年、新たに「無形文化遺産保護条約」(無形文化遺産の保護に関する条約)が採択されました。
この条約の目的の一つは、条約締結国が推薦する自国の無形文化遺産目録を、政府間委員会の決定を経て「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」(代表一覧表)へ記載することにより、その保護を図ろうとするものです。 |

日立風流物は、元禄8年(1695年)水戸藩第2代藩主徳川光圀の命によって、神峰神社が宮田・助川・会瀬の3村の鎮守になったとき、氏子たちが造った山車を祭礼に繰り出したのが始まりと考えられており、これに人形芝居を組み合わせるようになったのは、享保年間(1716年〜35年)からといわれています。
また、日立風流物の特徴の一つである「からくり人形」は、村人たちが、当時流行していた人形浄瑠璃などを参考に、人形作りの工夫を重ねながら、技術を自分たちのものにしていったと考えられています。
4町(東町、北町、本町、西町)の4台の風流物は、村人たちにとって大きな娯楽となりました。4町相互の競い合いもあって、明治中期から大正初期にかけて改良が重ねられ、山車も大型化していきました。 |
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大正期ごろの風流物 |
その風流物も太平洋戦争下の昭和20年7月、米軍の焼夷弾攻撃により2台が焼失、1台が半焼という被害に遭い、人形の首(かしら)も約7割を焼失してしまいました。
しかし、戦後の昭和29年には宮田風流物保存会(現在の日立郷土芸能保存会)が結成されて復興の機運が高まり、昭和33年5月には1台の復元を果たして、21年ぶりに公開されました。
日立風流物は、昭和34年には国の重要有形民俗資料(現在の重要有形民俗文化財)、52年には重要無形民俗文化財として指定されましたが、これは山車として指定を受けた全国で最初の例であり快挙というべきものでした。 |
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後世に伝承するため人形操作体験会なども行われています。 |
昭和41年5月までに4台すべての復元がされ、今では、毎年4月上旬に催される日立さくらまつりや、7年に1度の神峰神社大祭礼(次回は平成24年5月の予定)で公開されています。
このほか模型が日立シビックセンターや郷土博物館に展示公開されています。 |
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わたしたちのまちひたちの昔と今
日立市郷土博物館
日立市郷土博物館は、郷土の移り変わりや人々の暮らしに関する貴重な資料を集め、研究や展示を行っています。
今回は、3人の通信員がまちの歴史や文化、昔の人たちの暮らしなどについて取材しました。 |
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郷土博物館を取材して、その魅力に触れた3人の子ども通信員の皆さん
(写真左から、阿久津翔太さん、伏見幸之介さん、佐藤晃生さん) |
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世界に認められた「日立風流物」
台原中学校2年 伏見(ふしみ) 幸之介(こうのすけ)さん |
郷土博物館は、「市民の教養と憩いの場」になることをめざして開館しました。「日立の歴史」を調べるに当たって、欠かせない博物館です。
その中でも、僕は、「日立風流物(ふうりゅうもの)」という伝統的な祭りについて興味を持ちました。みなさんも日立さくら祭りや日立シビックセンターで見たことがあると思います。
しかし、日立風流物の本来の姿は、7年に1度行われる「神峰神社大祭礼(だいさいれい)」です。今度の祭りは、平成24年なので、ぜひ行ってみてください。
日立風流物の特徴は、カラクリです。実際に郷土博物館にもカラクリの仕組みが分かる模型があり、糸を上下に振ると体が動き、びっくりしました。風流物を見る機会があれば、カラクリに注目しながら見てください。
日立風流物は、ユネスコ無形文化遺産に選ばれました。日立に伝わる伝統芸能である風流物は、世界にも認められたのです。
僕はこの取材を通して、自分の住んでいる日立市がこんなにもすごい物をつくってきたということにびっくりしました。それは、昔の人が歴史を残して現代に伝えていったからすごいのだと思います。これからもずっと「日立風流物」をたいせつにし、未来に残していきたいと思います |
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| 郷土博物館の学芸員から話を聞きました。 |
日立の歴史と人々の努力
泉丘中学校2年 阿久津(あくつ) 翔太(しょうた)さん |
明治38年、久原房之助(くはらふさのすけ)が日立鉱山を開業し、改善に改善を繰り返して大鉱山へと発展させました。
そして日立鉱山が出来て5年後の明治43年、小平浪平(おだいらなみへい)が5馬力誘導電動機(ゆうどうでんどうき)を作りあげ、日立製作所を設立しました。
この2人の活やくによって日立は優れた鉱工業都市となりました。
しかし、太平洋戦争が始まると、日立市の工場では、ほかの多くの工業都市と同様に兵器が作られるようになりました。
日立は焼夷弾(しょういだん)爆撃や模擬原爆(もぎげんばく)投下など、4回の攻撃を受けました。工場はほとんどこわされ、多数の死傷者が出ました。4度も空襲を受けたのは、全国的に見ても、日立ぐらいしかないそうです。
戦後には、人々は焼けあとで農業をしたりしました。
家が焼けてしまった人々は、廃材で小さい家のような小屋を作って生活していました。
僕は、日立の歴史をあまり詳しく知りませんでした。
しかし、今回郷土博物館に行き、日立にはとても厳しい歴史があること、そしてそのかげで努力を重ねた人々がいることを知りました。 |
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館内に展示されている資料を見ながら説明を聞きました。 |
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今と昔の暮らしの違い
久慈中学校3年 佐藤(さとう) 晃生(あきお)さん |
僕が郷土博物館へ行き、最も興味を持ったのが、「古い道具と昔の暮らし」についてです。
みなさんも知っているように、昔は洗濯物を、たらいなどを使って洗っていました。
今は洗濯機で洗うのでとても楽ですが、昔の人が手で汚れを落としている姿を想像すると、「冬の間の洗濯は辛かったろうな」と思います。
また、ご飯を炊くときは、火をおこしてから始まります。今のように自動でご飯が出来上がるわけではありません。
更(さら)に、下駄(げた)やわらぞうりもあります。僕も下駄を履いたことがありますが、歩くのに苦労したことを覚えています。
ほかにも、たくさんの道具があり、それを見ていると、今との違いをいろいろと考えます。
今の日本は昔と違い、物が進化をしています。
昔の人の暮らしを想像すると、今の生活は楽だなと感じました。
僕は、この取材を通して、これからも昔の道具や暮らしについて興味や関心を持っていきたいと思いました。
ぜひ、みなさんも郷土博物館を見学してみてください。 |
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| 博物館には昔のまちや暮らしに関するさまざまな資料が展示されています。 |
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日立市郷土博物館では、日立風流物(ふうりゅうもの)をはじめ、さまざまな展示物から日立市の歴史・文化を感じ取ることが出来ます。
今回、3人の子ども通信員が、郷土博物館を取材(しゅざい)しました。 |
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郷土博物館を取材した子ども通信員
(写真右から早川理菜さん、沢畑瑠里さん、梅原拓真さん) |
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日立市郷土博物館は「市民の教養と憩いの場」をテーマに、昭和50年、今から32年前に建てられました。ここには、数万点の展示物が保存されており、視覚的に学習することが出来ます。
館内には、常設展示室と特別展示室があります。常設展示室には、日立風流物をはじめ、民家の模型、土器などがあり、実際に触れたり、動かしたり出来るコーナーもあります。特別展示室には、多くの素晴らしい作品が飾られています。
また、月に2・3回学習会が開かれています。パワーポイントなどで詳しく説明してくれるので、知識を増やす良い機会になると思います。
これから私たちは、日立について多くのことを学ぶ機会があると思います。
表面だけの知識ではなく、実際に見たり体験したりすることで昔の生活にもっと近づき、新たな発見や意欲を満たすことが出来ると思います。
「過去から学び、未来を見つめる人づくり」を目標とする日立市郷土博物館を、たくさんの人が利用し、昔を忘れることなく日立の歴史や文化に触れるようになれば、郷土日立に愛着がわき、新たな発展につながると思います。 |
 | 職員から説明を受ける子ども通信員 |
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今回は、郷土博物館を訪問する機会があり、僕は日立市の代表的芸能である日立風流物を取材しました。残念ですが、まだ本物を見たことはありませんが今回の取材で多くのことが分かりました。
まず、風流物が始まったのは江戸時代中期で300年以上続いていることを知って歴史の長さに感動しました。しかしその風流物も昭和20年7月太平洋戦争末期、アメリカ軍の焼夷弾(しょういだん)攻撃によって当時4台あったうち4台が全焼、1台も半焼し、また、人形の首も約7割を消失してしまうという悲劇に襲われました。
しかし、郷土有志(後の日立郷土芸能保存会)の人々の努力によって、昭和32年6月、茨城県無形文化財の指定を受けて、昭和33年5月には1台だけ念願の復元を果たし、21年ぶりに公開を成し遂(と)げました。
重要文化財でもある、こんなすばらしい風流物があり、日立市民として大いに誇りを持てました。
しかし現在は少子高齢化が進んでしまい、また熟練した技術が必要なため、風流物のからくりを操る人のほとんどの人が高齢者なので、後継者があまりいなくて苦労しているそうです。
それでも、何としても継続してもらって、後世の人々にも見て欲しいと思いました。 |
 | 日立の伝統芸能「日立風流物」を身近に感じることが出来ます。 |
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春になると、毎年家族でさくらまつりに行き、平和通りにある桜並木を眺め、いろいろな仕掛けのある風流物の演目に感動しています。
こんなに近くで桜のトンネルをくぐりぬけ、少し日がたつと、今度は地面に桜の絨毯(じゅうたん)が敷(し)きつめられる。自分が住む町に、こんなすてきな場所があるということは、とても幸せだなと思います。
そんな日立市の歴史を、肌で感じることが出来るのが、郷土博物館です。
今回、施設見学で一番印象に残ったことは、日立市は皆さんが知らない歴史や出来事が、まだまだあるということです。郷土博物館には、実際に戦争で使われた砲弾の破片やその当時の様子を伝える写真などが収められていました。私は「戦争」という、残虐(ざんぎゃく)な行為があったということを学ぶためにも、戦争を知らない私たち世代が、博物館に足を運ぶべきだと思います。また、戦争を経験したかたがいたら、ぜひお話を聞いてみたいと思いました。
これから多くの人々が日立の歴史に興味を持ってくれたらうれしいです。
これからも、戦争で犠牲になったかたがたがいるということを忘れずに、平和に感謝しながら、命をたいせつにしていきたいと、今回の見学を通して強く思いました。 |
 | 昔使われていた生活道具から、当時の文化を感じることが出来ます。 |
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| 日立市郷土博物館について |
日立市郷土博物館は「市民の教養と憩いの場」として、郷土にかかわる考古・歴史・民俗資料および美術資料を収集・保存・展示・研究しています。
また展示活動のほかにも、講座・体験会、学習会、講演会、ワークショップ(制作体験)なども随時開催しています。
さらに館発行の図書資料、日立に関する資料などの閲覧・頒布も行っています。 |
| 常設展示 | 常設展示では、豊かな自然の中で展開されてきた日立の歴史と産業の移り変わり、庶民のくらしとまつりに関する資料を展示しています。 |
| 1F常設展示室「日立の歴史」 | 日立のあけぼのをつげる旧石器時代にはじまり、近代にいたる日立地方の歴史や文化に関する資料を展示しています。 |
| 2F常設展示室「日立の民俗と産業」 | 日立鉱山と日立製作所の創業にともなう日立の近代産業、および日立地方のくらしと年中行事、代表的なまつりを紹介しています。 |
| 特別展示室 | 考古・歴史・民俗・美術の各分野の特別展・企画展を年数回開催しています。 |
| 利用案内 |
○開館時間9:30〜16:30
○休館日 月曜、祝日、年末年始(展覧会開催期間中の祝日は開館)
○入館料 無料(特別展示は有料) |
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