MINOLTA α-7000

17年目のα-7000


α-7000 + AF28〜85mm F3.5〜4.5

まず、自分のAF一眼レフの履歴を記そう。

初めてのAF一眼レフは同じミノルタのα-5000QDだった。
撮影モードがプログラムAEとマニュアルに絞られ、
普段はプログラムAE主体で、マニュアルがつかえるという程度のもので、
露出補正機能もなく、初心者向けもしくはファミリー向けに作られた
簡単AF一眼レフの先駆けだったものだ。

当時はまだMF一眼レフが主体で、
AF一眼レフは初心者向けというイメージを自分は持っていた。
そこそこハイレベルなAF一眼レフが登場し、プロスペックを謳うAF一眼レフも
登場してはいたものの、所詮AF一眼レフは初心者向けのものくらいにしか思っていなかった。

実際α-5000QDを持ち出して使うシチュエーションは、
コンパクトカメラを使う感覚でしかなかった。
今ではあたりまえのようにコンパクトカメラに装備されているズームレンズは
α-7000発売当時(1985年)はまだ搭載されていなかった。
α-5000が発売されるころ(1986〜1987)にようやくペンタックスから
ズームレンズ搭載のコンパクトカメラが発売されるのである。
図体はα-5000のほうがでかいが、当初のズームコンパクトカメラと比較して
機能的にもα-5000のほうが便利であった。
ズームレンズ主体に使っていたこと、
もちろんレンズ交換もでき、大光量のフラッシュを外付けながら用意されている。
それまで、一眼レフを持ち歩くという行為は、写真を撮るという気負いがないと
できなかったのだが、AF一眼レフはその気負いから開放してくれた。
構えて、レリーズボタンを半押しすれば自動的にピントが合う。
これは初めて経験すると感動モノである。
今まで自分でピントリングを回してフォーカシングスクリーン上の像を確認して、 ピント合わせをしていたのだから。
レリーズボタンを半押しするだけで、
フォーカシングスクリーン上の像が見る見るくっきりとしてゆき、
ピントが合ってしまうのである。
露出もプログラムAEで絞りもシャッタースピードもカメラまかせ。
一眼レフでの撮影がこんなに気軽な感覚でできる時代の到来に驚嘆した。(大げさ)

その後、α-9000も手に入れ、レンズも増やし、
AFとMFカメラの使用比率はほぼ同じになった。
とはいうものの、AF一眼レフでのAF使用率はせいぜい50%、おそらくもっと低いと思う。
α-5000でのお気楽撮影はともかく、プロスペックを謳ってたα-9000での撮影はほとんど
MF主体であった。このことについては別にα-9000のついての話にとっておくことにする。

その後、進化する方向性を模索してゆくAF一眼レフの流れの中でキャノンのEOS10も手に入れる。
その後、ミノルタからα-7xiをはじめにxiシリーズの展開が来る。
そんな時代に、なんとなくAF一眼レフの進化方向について愛想が尽きてきたのだ。

AF主体としてカメラとしての使い勝手の一部をおろそかにしてしまう部分が出てきたからである。
それも別項目に話はするがここではさておいて、
とにかく金銭的理由もあって(汗)
AF一眼レフのシステムを一切合財、里子に出してしまったのである。
つまり売っちゃったのね・・・・(汗)

それ以降、10年近くAFはコンパクトカメラ以外では使用していなかった。

そして月日は流れ、20世紀も終わり21世紀が訪れAF一眼レフの進化の一方、
MF一眼レフが次々と姿を消してゆき、
自分のメインシステムであったオリンパスOMシステムもとうとう終焉を迎えた。

そんな中、ネットサーフィンでとあるネットオークションを覗くと、
初期のAF一眼レフたちが嘘みたいな価格で取引されている事を知った。
実際、街のカメラ屋の中古カメラとしても初期のAF一眼レフたちは安値で売られてはいるが、
それよりも安値のモノが多い。
そこで見つけてしまったのがこのα-7000である。

ふと考えてみたら、初期のα3兄弟で入手していなかったのはこのα-7000だけである。
当時はたいした魅力を感じていなかったのだが、この価格で手に入るのだと思うと
妙に物欲がわいてくる。ついつい入札してしまい、とうとう落札してしまった・・・。
結果的にも、街の中古カメラ屋の相場よりも、安値で入手できた。
しかも、レンズ、フラッシュ込みなので、すぐさま撮影が可能である。

このα-7000は前のオーナーが大事に使っていたらしく、年代物にしてはとてもきれいだ。
グリップのテカリも少なく、このカメラに多い液晶パネルの液晶漏れもない。
もちろん電池ホルダーの液漏れ痕もなく良好。
やや、ボタン類の反応が渋かったが、使っているうちにそれもなくなってきた。

電池を入れると液晶パネルに表示が出る。
メインスイッチを入れ、レリーズボタンに触れると露出計が作動する。
レリーズボタンを半押しするとフォーカシングスクリーン上の画像がクリアになってくる。
初めてα-5000を触った感動がよみがえるようだ。

AF一眼レフを一切合財処分はしたが、
手元に残しておいた、ミノルタのサービスセンターで作った
イニシャル入りのストラップをつけてみる。

なんだ、結構お気に入りのカメラになったじゃないか。

こうして発売されて17年目、ようやくα-7000は僕の手元にやってきたのだ。

むむ、もう一台ほちぃかも・・・・ヾ(-_-;) オイオイ

2002/9/6


α-7000背面から

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