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インティンクション(intinction)とは何か

2007年
St. Peter’s Roman Catholic Church(Carencro, LA)
最新の『ローマ・ミサ典礼書の総則』(GIRM)2002年版の中で、どのようにミサが挙行されるべきかについての規定、及びミサ内で許されるオプションが私達に与えられています。これは Sacramentary(ミサのための祈りの本)の最初のページに書かれている指示です。GIRM はミサの中で許されている実践と許されていない実践を定めています。次の文章は GIRM からのものです:
285. 両形態による聖体の授与のためには次のものを準備する。
  1. カリスからの拝領を直接カリスから飲んで行う場合、十分な大きさのある一つのカリス、あるいは複数のカリスを準備する。ただし、祭儀の結びに、飲まなければならない御血が必要以上に多く残らないようにつねに心がける。
  2. パンを御血に浸して拝領する場合、パンがあまり薄すぎたり、小さすぎたりしないよう、また御血に浸したパンを支障なく授けることができるよう、ふつうのものよりやや厚めのものであるよう注意しなければならない。
286. 御血の拝領をカリスから飲んで行う場合、拝領者はキリストのからだを受けた後、カリスの奉仕者の前に行って立つ。奉仕者は「キリストの血」と唱え、拝領者は「アーメン」と答える。奉仕者はカリスを拝領者に差し出し、拝領者は、自分の手でカリスを口にもっていく。拝領者はカリスから少量を拝領し、カリスを奉仕者に返してから戻る。その後、奉仕者はカリスの縁をプリフィカトリウムでぬぐう。
287. カリスからの拝領が御血にパンを浸して行われる場合、拝領者は顎の下にパテナ(拝領用の受け皿)を添えながら、ホスティアを入れた容器を持つ司祭に近づく。司祭の脇にはカリスを持った奉仕者が立つ。司祭はパンを取り、その小片をカリスに浸し、それを示しながら、「キリストのからだと血」と言う。拝領者は「アーメン」と答えて、司祭から秘跡を舌の上に受けた後、戻る。
ホスティアを御血に浸すこと(intinction)については、幾らかの人々においては誤解があるようです。引用からもわかるように、ホスティアを御血に浸すことは聖体授与の有効な形式として許されて(be allowed)います。許されていない(not be allowed)のは “self-intinction” です。self-intinction とは、信者各自が御聖体を聖なる御血に自ら浸そうとする方法のことです。これはアメリカ合衆国カトリック司教協議会の2001年の「アメリカ合衆国における両形態拝領での聖体の授受のための規定」において、同司教協議会によって厳しく禁じられて(be strictly forbidden)います:
49. 聖体は、次のような方法で、ホスティアを御血に浸す形式(intinction)で与えられることができる。
「拝領者は顎の下にパテナ(拝領用の受け皿)を添えながら、ホスティアを入れた容器を持つ司祭に近づく。司祭の脇にはカリスを持った奉仕者が立つ。司祭はパンを取り、その小片をカリスに浸し、それを示しながら、『キリストのからだと血』と言う。拝領者は『アーメン』と答えて、司祭から秘跡を舌の上に受けた後、戻る。」
50. 拝領者は、特別聖体奉仕者も含め、たとえホスティアを御血に浸す形式の拝領(intinction)が行われている場合であっても、自らの手でホスティアを御血に浸すこと(self-intinction)は決して許されない(be never allowed)。パンか葡萄酒どちらかの拝領であっても、それは常に聖体拝領の正式の奉仕者か特別の奉仕者から与えられなければならない。
セルフ・インティンクション〔拝領者が自らの手でホスティアを御血に浸すこと〕が駄目な理由は、拝領者はキリストの御体と御血をキリスト御自身から来るものとして、叙階された者(the ordained)から受けなければならないからです。特別聖体奉仕者は叙階された奉仕者(the ordained ministers)を助けます。しかし特別聖体奉仕者は共同体そのもの〔会衆?〕から離れた存在ではありません。特別聖体奉仕者もセルフ・インティンクションができません。しかしインティンクション〔ホスティアを御血に浸す形式の拝領〕による拝領において聖体を配布することはできます。
聖ペトロ・ローマ・カトリック教会でのホスティアを御血に浸す形式の拝領(intinction)は、アメリカ合衆国カトリック司教協議会及び地区司教によって定められた両形態における聖体拝領に関する許可(allowance)に強く結びついています。主の神聖な御体だけを拝領したいと望む人々は、そうする権利を持っていますし、ここ聖ペトロ教会では、私達はそのような希望の表示を快く拾いあげます。現在、典礼規則で示されているように、御血をカリスから直接拝領することは「権利」ではありません。両形態拝領での選択の自由は支持されています。そこで提供されることになっている方法は、GIRM の中で、そのアウトラインが明確に述べられています: カリスから直接御血を拝領するか、ホスティアを御血に浸して拝領する(intinction)か、です。そして現時点では、2000年の司牧チームは、両形態拝領における私達の規則として、ホスティアを御血に浸して拝領する方法(intinction)を選びました。
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