司教様へ 第五信
2006月6年25日
〇〇司教様。
〇〇教会所属の〇〇です。
司教様。
私は今も、司教様のお返事をお待ち申し上げています。
「跪いた信者への、司祭による、聖体拝領の拒否」の問題について、司教様のお考えをお聞きしたいと思っております。
典礼秘跡省から、この問題について、司教様に書簡が行ったと思います。私が嘆願書を出していたからです。
まず、司教様のお返事を待たずにそのようなことをしてしまったことを、お詫びします。
そして、私のところにも、「典礼秘跡省長官は、司教様に書簡を送りました」という旨の手紙が、次長であられるマリオ・マリーニ神父様から届きました。今月の15日に、私はそれを受け取っています。
そして、本日(6月25日)、私は11時の御ミサで、主任神父様の前に跪きました。「駄目。立って。」と言われました。仕方なく、跪いたまま「祝福をお願いします」と言うと、そうして下さいました。
司教様は、書簡の中に見られた聖座の意向を受け、神父様に何か言って下さいましたか?
それとも、何も言って下さいませんでしたか?
何か言って下さったとしたら、それはどういうことを言って下さったのですか?
何故、神父様の態度は変わらないのですか?
聖座が何を言って来ようと、〇〇教会のことは神父様に「すべて一任」なさるということですか?
それとも、司教様御自身が、聖座の意向を重んじないのですか?
そして司教様は、これらの信徒からの問いかけを、ただ無視なさいますか?
私は、司教様からお返事を頂くことを、諦めなければなりませんか?
それが裁治権者の誠実ですか?
少し強い言葉で問いかけさせて頂きました。すみません。
しかしそれは司教様を軽んじているのではなく、司教様の心に少しでも響くようにです。
聖体拝領の際の跪きの禁止は、ただ単に聖体拝領の際の信徒の姿勢のことではありません。
それは聖座に対する日本の教会の一致のことです(「一致」のことは、ただ「一致、一致」と連呼するのではなく、「いったい『何に対して』一致しようとするのか」を考えることが最も大事だと思います)。それだからこそ、私は簡単には忘れたくありません。
神父様は、あからさまに聖座の意向に逆らっています。あるいは無視しています。
これは明らかなことで、看過できません。
司教様は、看過なさいますか?
どうして単純に正されることがないのでしょう。私には不思議過ぎます。
もう一度強い言葉を言わさせて下さい。司教様には裁治権者としての責任があります。
教会は母にたとえられます。そして聖職者は私達の父とたとえられます。
であれば、この問題をただ放置することは、昨今の世間の不幸な親子関係に見られる「ネグレクト」に近いものがあるのではないでしょうか?
ネグレクトされた子供は、どこに助けを求めればいいでしょう。児童相談所、教育委員会、民生委員、警察、裁判所・・・。しかし教会の中の子供にとって、そういうものはありますか? 教会の中の初級裁判所は司教様の手の中にあると思います。あるいは、もう一つ上の段階のものは、東京、大阪、長崎という三つの管区のそれぞれにあるようです。しかしながら、私はそれに期待することができません。私の提出するものを、それらが誠実に受け取るとは、とても思えません。何故なら、それらも私が今見ている教会の体質の延長線上にあるだろうと思うからです。
教会の中の子供達は、あるいは羊は、もし必要を持ち込む場所もなく、親身な牧者もいなければ、どうすればいいのですか? カナダではもうだいぶ前から起こっています。子供達は「世論」に訴えるのです。典礼秘跡省のアリンゼ長官は、それらの動きを「キリスト者の愛徳にもとる行為だ」と一度おっしゃったようですが、私は「しかし、それは教会の中にネグレクトの罪があるからです」と彼に書き送りました。信徒は、何も好き好んで、面白がって、教会内の世論を騒がせているわけではありません。それ以外他に道がなくなったからです。
私達の神父様は、真面目でしっかりした神父様だと思います。私は本当にそう思っています(しかし主にワーカーとしてのお姿に関して)。しかし一本だけ、大きな棘が刺さっています。大きな傷となるものです。
彼は「聖座は単に私達の兄弟だ」と、限りなくこれに近いことを言います。
今回で司教様に宛てる最後の書簡と致します。私は以前の手紙でも申し上げましたが、司教様からのお返事を何の目星もなく際限なくお待ち申し上げることはできません。多少、教会内の世論に訴えさせて頂きます。聖座にも、引き続き経過報告します。
どうか、これを「脅し」と受け取るような、世間的な受け取り方をしないで下さい。私はただ、素朴に信仰のことを考えています。
典礼も使徒座の権威も、神に由来した聖なるものであることを、信者に疑わせないで下さい。「聖なる」という表現を「大袈裟」などとお思いにならないで下さい。
以上で終わります。
司教様の霊魂の上に、主の御祝福がありますように!
司教様の霊魂を、聖母がお護り下さいますように!
2006.06.25 (Sun.)
[氏 名]
ホームページ『護教の盾』
http://www.aa.alpha-net.ne.jp/poppyoil/index.html
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