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第八書・第八章

神の母の戴冠

 天国において救世主イエズス・キリストは王、主、最高裁判官であられます。聖人たちはあらゆる人間の推測を越える栄光を頂きますが、近寄り難い王の僕であり、家来です。聖母は、神、人であるキリストに非常に近い一介の被造物にふさわしく、そして人間の言葉を越える程度にキリストの次の下の位置におられます。御子の右隣で女王、貴婦人、全被造物の女主人として永遠に王を助けておられます。聖母の統治領域は御子のそれと同じです。統治の仕方は両者は違います。

 主は天の宮廷人全員に対し、聖母が主の王権に参与すべき全特権を宣言されました。永遠の御父は諸天使、諸聖人に仰せになりました、「我々の娘聖マリアは、全被造物の中から選ばれた者であり、我々の御旨に叶う第一の者、呉の娘の称号と地位から落ちない者である。彼女が我々の統治に関与することは、合法的比類のない貴婦人かつ君主として戴冠することにより、我々が認めるところである。」 人となられた御言葉はおっしゃいます、「私の皇ハの自然の御母に、私が創造し、救った全人類が所属します。私が王として治める全てを、御母も合法的最高の女王として治めます。」 聖霊は宣言します、「彼女が私の愛すべき選ばれた浄配である以上、永遠にわたる女王として冠を受けるに値します。」

 かく語り終えた後、聖三位は聖母の御頭の上に新しい光輝と価値の冠を載せます。玉座から御声が聞こえてきます、「被造物の中より選ばれし愛すべき者よ、我々の王国は御身のものなり。御身はセラフィム、奉仕の霊たち、天使たちと被造物の全宇宙の貴婦人であり、君主である。被造物を世話し、運営し、被造物が繁栄するように統治されたし。我らの最高法院で我らは御身に権力、王権と主権を与えよう。他の全ての者たちを越えて恩寵に満たされ、御身は最低の地位に謙った。今や御身に値する最高の威厳を受け、我らの神性への参与として、我らの全能による全被造物の統治を引き受けられよ。御身の玉座から地の中心に至るまで御身は支配する。我らが今、御身に与える力によって、御身は地獄、悪魔たちとその他の住民を支配するなり。我らの敵の生息地や穴の皇后兼女主人として彼らを恐怖に陥れるべきなり。御身の御手に我らは天の支配力や影響力、雲の湿土や地上の生物を任す。御身の御旨のままにそれら全てを動かしなさい。我ら自身の意志は、御身の御旨に従わん。御身は戦闘の教会の皇后にして女主人、保護者、弁護者、御母にして師なり。御身はカトリック教国の保護者となり、その国民の心から御身に願うこと全てを聞き届けるべし。御身は全ての義人並びに我らの友の友、防衛者とあるじなり。彼ら全員を慰め、祝福せん。この全てを総覧し、我らは御身を我らの富の保管者、我らの財産の会計係、我らの恩寵の分配者に任命する。我らが世に与えたいもの全ては、御身の手を通して与えられる。御身の与えたいものを我らは決して反対すべからず。天地における恩寵の拡散は御身の御口の命令による。いづこにても天使と人間は御身に従うべし。我々の所有せるもの全ては御身のものなり。御身は常に我らに属せるが如く、御身は永遠に我らと共に統治すべきなり。」この戴冠式は、諸天使、詩聖人に歓喜を与えました。とりわけ大喜びされたのは聖母の最も幸せな夫、聖ヨゼフ、御両親の聖ヨアキムと聖アンナ、女王の他の親戚、そして女王の護衛であった千位の天使たちでした。

 聖母の栄えある御体の中、心臓の上に美しい小さな球または聖体顕示台があります。これを見る聖人たちは心から賛嘆しました。秘跡の中におられる御言葉は聖母の中に住んでおられます。

元后の御言葉

 私の娘よ、もし何かが私の至高の幸福を減らすとしたら、それは現在の教会の状況です。人々は私を御母として知りながら、私に呼びかけず、私を怠け者にしています。そのため多くの霊魂が滅びに向かっています。私は全ての人々を救う能力があることを何千回もの奇跡で示しました。私に助けを願った者には十分すぎるほどの助力を与えましたし、主も私のために大変寛大であられました。いと高き御方は神へ私の取り次ぎを願う者全てに主の無限の宝を与え、恩恵を与えることを望んでおられます。これこそ教会を発展させ、カトリツクの統治を改良し、信仰を広め、家族や国家の福祉を進展し、霊魂を恩寵と神の交わりにもたらすための確かな道、強力な手段です。

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