俺ってガイジン? パート1

無料航空券で乗ったマレーシア航空ビジネスクラスでの出来事でした。

離陸後、小説を読みふけていると、そこへ日本人フライトアテンダント(スチュワーデス)が現れ希望の飲み物を聞いてきました。
隣のスーツ姿のおじさんは白ワインを頼んでいたが、次の瞬間我が耳を疑いました。

「エクスキューズミー ホワット ドゥリンク ウッジュー ライク?」

日本語で縦書きの小説を読んでいる私に向かって何じゃそりゃ?
あなたも日本人だよね?と心の中でつぶやきながら、あまりにもおかしくて吹き出してしまいそうでした。

「ツメタイ ウーロンチャ クダサイ!」って言ったら、鳩が豆鉄砲くらったような顔をしてました。

ところが、食事を持ってきたときに、そのアテンダントがまたもや私のことをガイジン扱いして、慌てて思い出したかのように狼狽しているようでした。

そんなに私はアジアの大富豪のボンボンに見えるのかなあ(笑)。

余談ですが、アジア系航空会社の日本人アテンダントの多くは現地に居を構え、定期的に日本路線へ乗務しています。
当然、給料や福利厚生は現地に合わせたもので、マレーシア航空のアテンダントの年収は日本円で200〜300万円程度しかないとのことです。
信じられないような額ですが、それでもマレーシアでは高水準な賃金なのだそうです。
アテンダントに憧れて就職したものの年収の少なさに早期退職する日本人も少なくないようですが、高度な訓練や社員教育に時間とお金をかけているため、数年間は退職が許されないという話もあります。

いずれにしても日本人はアジア人を国別に識別する能力に長けていないのかもしれません。

【2004年7月】