ガイドのゴーさん

世界最大の花「ラフレシア」を探してマレーシアのボルネオ島のジャングルを探検するツアーに参加しました。

滞在したクチンはサラワク州の州都で日本人には馴染みの薄い土地ですが、州内に点在する国立公園への拠点であるためヨーロッパやオーストラリア、北米からの観光客が多いそうです。

赤道直下でありながら一年を通して気温が30度前半というから驚きです。
反面、湿度が非常に高いため少し動いただけで多量の汗が出てウナギのようにヌルヌルになってしまうのはいただけません。

さて、今回のグヌンガディン国立公園日帰りツアーにはゴーさんというマレーシア人の日本語ガイドが同行しました。
ゴーさんは成田市近郊で暮らしていたことがあり夫と子供達に加え6人もの孫がいるとのこと。
お父さんが病気のため2月にクチンに帰省してアルバイトとしてガイドをやっているのだそうです。
自分が千葉県在住であると伝えるとゴーさん大きなジェスチャーで喜んでくれました。

さて、肝心のラフレシアは前月の日照りと最近の長雨で多くのつぼみが腐ってしまい開花しているものはありませんでした。
いくつかのつぼみは大きな黒いキャベツのようで1週間後には開花するものだとか。
ラフレシアは開花して5日程度で腐敗してしまうため旅行のタイミングを合わせるのは非常に難しいそうです。

ツアー中、ゴーさんはマレーシアの不動産や自然、宗教、経済など興味深いことをたくさん教えてくれました。
その中で最も印象に残っているのは、ある日系ホテルの日本人支配人が現地採用の女性と深い関係を持ってしまい、相手の女性がイスラム教徒だったために結婚するはめに・・・。
さらにその支配人は改宗してイスラム教徒になったという話でしだ。
イスラム教は戒律が非常に厳しいことで有名ですが、かつては宗教警察が戒律違反者を取り締まっていたが、最近は随分変化しているそうです。
特にここサラワク州では若者がチャドルという頬被りもしないし夜はミニスカートを履いてナイトクラブでアルバイトしている女性が多いというのです。
首都クアラルンプールでは取り締まりが厳しいようですがクチンはかなり大胆に戒律を破っているようです。

ゴーさんはラフレシアが見られなかった私達を気遣い、ツアー終了後マイカーでサンデーマーケットへ連れて行ってくれました。
初めて目にする果物や野菜、魚介類など、楽しく有意義なひとときを過ごすことができました。
これもすべて彼女のおかげ。
おもてなしの心を持ったゴーさんに深く感謝!

【2004年7月】