2001年2月 網走合宿(5)


8: ローカル駅探検その2・東相内駅(石北本線)

 

ここからは単独行動となる。とにかく地元のローカル線に乗ってみたかったので、網走から北見を経て、東相内という駅まで行くことにした。なぜ東相内かというと、夕方網走駅に戻るために、その駅より遠いところには行けないからである。もちろん、ローカル駅である。各駅停車で、網走から90分くらいの所にある。

北見までは、オホーツク流氷号という特急を使う。快適な特急であった。あっという間に、釧路を除いては道東(東北海道)最大の都市、北見に到着。(北見は、神奈川県海老名市と同程度の規模)

網走は道東最大の都市ではない。人口は北見の半分以下だ。しかし、監獄や流氷のおかげで、知名度はダントツである。


↑ オホーツク流氷号。新型の特急であった。


↑ 北見駅。乗客は待合室にいるためか、駅構内には誰もいなかった。

目標の東相内駅は、ここから2つ目。北見発、東相内行きという、誰も乗らないような列車で向かう。(実際には6人ほどいたが)


↑ ローカル列車。8分後、再び網走方面へと戻る。

東相内駅に到着。「ひがしあいのない」、と読む。カップルは嫌がりそうな駅名である。ところで、せっかく来たのに、この駅での滞在時間は8分である。何しに来たんだ>自分


↑ 東相内駅前の大通り。確かに車道は広い。

 

急いで駅に戻り、同じ列車に乗り込む。さきほどは車掌だった人が、今度は運転手となった。しかし、再び折り返し列車に乗る自分を見て、怪訝そうな顔をしたのは言うまでもない。

出来ることなら、1時間くらいほっつき歩きたかったが、網走に戻って荷物を取らなくてはならないので、時間的に不可能である。

列車から北海道の雄大な車窓を眺めること90分、網走駅に到着。しかし、そこには3人ほどサークルの人が居た。今夜も宿泊する人たちであった。そのうちの一人、某231氏から、北海道限定の炭酸飲料「NAPOLIN」を頂く(感謝!)。


↑ ribbonの横に「北海道限定」と書かれている。

味は普通。試しに4,5回振って開けてみると、中身が勢いよくこぼれ出た(爆)。実用性の低い飲料であることは確かだ。(本当に感謝してるのか私は・・・)

そもそも名前が謎である。寒い北海道と、温和なNAPOLIと、どういう関係があるというのだろう。

さて、駅で荷物を取り出し、連絡バスで女満別空港へ行き、空路羽田へ。

これは、私にとっての「卒業旅行」であった。4年ということで主催者側なのだけれど、楽しませて頂きました。

こうして、2度目の網走旅行は無事終了したわけだが、この地を2回訪れてみて感じたことは、

商人にやる気が見られない


ということである。(笑)

なんとも偉そうだが、それはシーズン中なのに月曜休業を貫く大多数の博物館しかり、ホテルの送迎バスしかり、誰も通らないようなところに店舗を構えている商店しかり、、、思い当たる節は、いくらでもある。

こうした中にも、そうでないケースもあった。観光バス会社と結託して、ほとんど全ての観光バスを収容するシステムを取っている土産物店、駅頭で健気にカニを売る商人、なかなか来ないバスの停留所に、わざわざ転回までして接近するタクシー運転手、などもあった。

しかし、全体的に交通の便を中心として、不便なことは痛切に感じた。それは自分だけではない。1,2年生は、バスの便が悪いと私に相談してきた(俺に言うな^^;)過疎化が進む中、手をこまねいていては現状を維持することすら、ままならないであろう。

そのためには、まずどうすべきか。

補助金天国といわれる北海道、補助金を落とすという手もあろう。しかし、労働者の流出を食い止めるには、補助金では不十分である。また、労働者を雇う金がないのも事実であろう。例えばホテルは、労働者不足を原因に送迎バスの増便を渋っていた。しかし、それだけの理由ではないはずだ。流氷期以外の観光客はほぼ皆無であるから、有利な条件で雇う金が作れない、というのも現状ではないか。

地元の商業を活性化する方法としては、まず

観光客から金をむしり取る

ことだ。観光客は、観光するくらいの経済的余裕があるし、旅行中は金銭感覚がマヒ状態になるケースがほとんどだから、この人たちから金を融通するのは、経済循環を考えても理想的なことだ。

さらに踏み込んで考えてみると、

a) シーズン中(流氷期)に、観光客の財布のヒモをさらに緩めるような催しを展開する
b) 流氷以外にも、観光客を集めるくらいのイベントを企画する

などが挙げられる。

土産物店でいえば、さっき述べた、観光バス会社と結託している物産店「オホーツク・バザール」の独占状態ともいえる。特に海産物などは、参入するのに費用がかかるため、大規模な店が一人勝ちするケースも少なくない。まずは、この店の独壇場となっている観光物産店業界を再編し、数社の競合とするべきであろう。

そして、集まった金の一部を、イベントに使用するという寸法だ。それも、チャチいイベントではなく、流氷と双肩できるくらいのやつを、である。イベントをやれば客が集まるので、その店はさらに儲かる。まさに「好循環」を産み出し、道東経済の中心地となり、その結果、日本のGDP成長率の引き上げに、自律的な寄与を果たすこととなろう(たとえば家計消費、民間投資の増大)。

「オホーツク・バザール」は怒るかもしれないが、健全な発展の為には不可欠な政策だろうし、観光客が増えれば、収入増にもつながるはずだ。

こうした「可能性」を、現在の網走市は眠らせているような気がしてならない。砕氷船ターミナルと、「オホーツクバザール」しか儲かっていない偏った網走経済を、全市をあげて改善に取り組むことを期待してやまない。

ところで、この旅行記・・・

いつから評論になったんだ?

 

最後まで読破していただき、誠にありがとうございました(急に丁寧語)。

 

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