1998年 9月 北海道帯広への旅 (8)


9: 北斗星個室・ロイヤルに乗る

ここから先の文章は、北斗星個室ロイヤルについての文章です。もし乗る予定があって、それまで楽しみはとっておきたいとか、いつか乗るまで詳細は見たくないという方は、4階フロアへお戻り下さい。ここまで読んで下さってありがとうございましたm(_ _)m

 

そんなこんなで、ついにロイヤルの鍵を受け取る時がやってきた。(こういう書き方をすると、これの為に合宿に行ったのか? とか思われそうですけど、これは合宿の目的の一つに過ぎませんので。。 )

北斗星は、国鉄がJRに替わって1年経った3月に運行開始。以来、個室を中心に人気を集め、名実共にJRの看板列車となっている名門特急である。その中でも一番デラックスな1人用個室が「ロイヤル」で、これは1列車4個しかなく、常にマニアによる争奪戦が繰り広げられる。

北斗星2号入線。ドアが開き、車内に入る。この寝台特急に乗るときの2段の段差が、なんとも旅情をかきたててくれる(笑) そしてロイヤルの扉を開ける。

↑ ロイヤルの室内。
シャワー・テレビ・ベッドなど何でもありだった。

列車が発車し、しばらくしてノックする音が聞こえた。車掌さんかと思って扉を開けると、食堂車の女性パーサーであった。

「お飲み物をお持ちしました」 といって、彼女が持ってきたものは 大清水源水・ウイスキー原液・グラス・かきまぜ棒(笑)・北斗星乗車記念ワイン・ワイングラス・ワイン栓抜き・大清水お茶 などであった。(・_・;;; いきなり拍子抜けを食らう。ウイスキーなど飲んだこともないので、まず開け方がわからん(笑) ということで、最も無難そうな「大清水お茶」から飲みはじめた。

そして車掌さん登場。この時、自分は普通乗車券を持っていないと気付いた。 指定特急券しか持っていなかったのだ。でも乗車券なら、車内で買えばいいやと思って車掌から買う。学割をちょうど持っていたので安く上がった。この車掌はとても気さくな方で、下らぬ質問にも笑顔で応対して下さった。さすがは名門寝台特急。そして、ここで北斗星「Royal」と書かれた鍵をGET!洗面セットもこの時に受け取る。

18時15分頃、再び女性係員さん登場。今度は事前に予約しておいた和風夕食を持ってきて下さる。そのメニューは、また豪華絢爛。おやつだけでもメロン・オレンジ・饅頭があり、肝心の味の方も良かった。この時、ウイスキーを飲もうと画策、やっとのことで蓋を開け、ウイスキーと「源水」を注いで、(金色の!)かき混ぜ棒でかき混ぜて飲む。味はよくわからなかった(笑) ということで、家に持ち帰る。ワインは、土産にするので開けずに持ち帰る。残った「源水」は、飲料水として飲む(笑)

BGM(音楽)をつけてみる。しかし、このBGM関連が最悪。テレビは映らなくなるし、4チャンネルほどあったBGMのうち2つほどが、テープの回り具合が悪いのか速さが変わる。しかもレパートリーも少ない。これに関しては、金返せ、といった所であった。何とかすればいいのに。

食事は 20:30頃、女性パーサーが取りに来て片付く。そして、部屋でシャワーを浴びる。こんな事は初めてだ。ちなみに、シャワーはシャワー扉を閉めないと作動しないシステムになっているらしい。また、これを開けっぱなしにしておくと、列車の揺れで急に閉まり、堅い扉ゆえ挟まれるとかなり痛いはずなので気をつけたい。タオルなどの備品はシャワールーム内の小物入れにあった。シャワーは正味10分。しかし、シャワーを浴びている間に考え事をしていたので、あっという間に時間が過ぎていった。10分とは言え、頭を洗う時間はあまり無い。急げば可能な時間ではあるが。。

部屋の明かりを消して、外の景色を見てみる。周りには何もないが、なんとも楽しい。

そして、函館も近くになってきた頃、「北斗星1、2号」のロイヤルにしかない、秘密の照明装置を作動させることにする。 厳密には、北斗星3、4号にもあるらしいが、4室のうち2室にしかついてないらしく、外したら寒いので、上野まで行く4号ではなく敢えて仙台止まりの2号にこだわってきた。部屋の照明を全部消し、「ステラリウム」という特殊照明装置のスイッチをONにしてみる。

↑ ロイヤルの天井に浮かび上がる富良野の丘。
こうして見ると不気味だが、実際はすごく鮮やかで感動した。

まさに至れり尽くせりのロイヤル個室。本来ならばモーニングコーヒーもつくらしいが、仙台止まり(仙台に朝の5時半!)なのでサービスが無い。しかし、ここまで来ればロイヤルの醍醐味は充分味わえたので、別にどうでもよかった。

函館あたりで車掌のアナウンス。青函トンネルに何時に突入し何時に抜け出すか、といった内容のアナウンス。また両親に携帯で電話をかけ、「まもなく函館」というアナウンスを聞かせ、せめて声だけでも北海道を味わってもらおうとスピーカーに携帯を近づけた。

知内という駅を通過して数十秒後、列車は青函トンネル突入。明朝は早いので、ここで寝る。電車は揺れるので、地震の夢を見てしまった。

朝5時過ぎに起床し、着替えなどしていると女性パーサーが扉を叩き、グラス撤収。回収されるのはグラスやかきまぜ棒(笑) だけで、ワインなどは持ち帰ることができる。 列車は松島駅かどこかで30分ほど時間調整で停車し、5時半頃に仙台到着。終点。さすがにあまり客は乗っていなかった。

新幹線との乗り継ぎ改札あたりで、新幹線の指定券を駅員が配布する。ちゃんと指定席で取ってあった。普通車ではあったが(^^; しかし、数分後に北斗星4号が到着し、そのまま常磐線経由で上野に向かったのには腹が立った(--;

朝一番の新幹線で上野へ。本当は東京まで行きたかったが、余計に何千円も請求されそうだったので上野でおとなしく降りる。 家についたのは、北斗星2号が上野に着いていたであろう9時半頃だった。新幹線は速い。

・・・これが、私の短い帯広合宿旅行でした。

 

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