1999年冬 交通費1万円で回る網走・札幌 (5)


10: 変な番組

地元のコマーシャルを見るのは楽しい。遠いところに来たという実感が得られる。しかし、地元の番組というものは、概してつまらない。制作費が少ないせいか、ギャラが安いのかは分からないがチャチいのが多い。でも札幌では、人物が最大限の個性を発揮して、けっこう面白い番組を作っていると思う。

午前0時頃、さて寝るか、という時に、なにやら地元の番組が始まった。「ねるとん形式」のお見合い番組のようだ。しかし、この番組は「普通のねるとんとは一味違う」などと力説している。どこが違うのだろうか?

まず、冒頭にお笑い系キャラ(30歳ほどの男)が出現し、テレビを通じて独身の30台女性に対して喧嘩を売りはじめる。「まだ結婚しないのぉ?」とか「世間体が気にならないのかな?」といった具合。続いて、その喧嘩を買ったという 30台の女性が10人ほど登場し、対して男も10人出てくる。男のうちの一人は、なんとバツイチの番組制作ディレクター(45歳)であった。

進行は、ねるとんと一緒。なお、フリータイムでは第一印象で相思相愛状態の男女が結ばれるように、番組制作班による邪魔・横ヤリなどが入るという過保護なものであった。 最後、カップルが3組ほど決定する。(ディレクターもめでたくカップルとなった)

しかし、ここからが「ねるとん」と違うらしい。この出来たカップルを番組の司令通りに行動させ(例:ドライブをさせる等)、3日後と2週間後に再度、お互いの意志を問うというおせっかいアフターサービスの良さ。結局ディレクターは、最後の最後で振られるという結末になった。、、、という番組である。

番組の最後で、ある男が再び30台女性に喧嘩を売りはじめ、「喧嘩を買う方はこちらへ」などといってテレビ局の住所を掲載し、これら女性に対する、「バレンタインに男をゲットするための合コン」を開催してくれるのだそうだ。

こうでもしないと、視聴者からのハガキが来ないんだろうな。。。

11: 3日目(最終日)

そんなこんなでクリスマス・イブの夜も過ぎ、翌朝(10時の朝食時間締切り10分前に)1階のレストランに行くと、なんとそこにはカップルの大群が!! 中には10時を過ぎて入ろうとし、レストランを門前払いされるカップルもあった。一人でモクモクと朝食を食する。外を見ると、雪が降ってきた。

この日は、特に何をするもなし。全くのフリーである。4時頃の飛行機に乗るまでは、特に予定がない。悩みに悩んだ結果、北海道大学に行くことにした。北大は、札幌駅から歩いていける。なお、札幌地下鉄の1日乗車券も買った。

↑ 1日乗車券。クリスマスバージョンが出てきた。

気にいったので掲載します。そして、札幌から歩いて10分ほどで、北大の正門到着。

↑ 北海道大学の正門を入った所。広い。冬は構内歩行が困難である。

とりあえず経済学部のある建物に行ってみる。しかし、中には教授室しかなく、教室がなかった。どこにあるんだろう。でも棟の管理人は、とてもいい人だった。

この日は大雪で、歩くと新雪がめり込み、ほとんど歩行不能状態。北海道の学校が、冬休みを2ヶ月とるという理由がようやく分かった。

ここでは、ほとんど歩けず構内散策は断念。そこで、ガイドブックに載っているラーメン屋に行くことにした。このラーメン屋は、地下鉄の南平岸駅から 1.5km の場所にあり、バスが通っているらしい。住所は、豊平区月寒西という所。とにかく、地下鉄に乗っていってみる。

郊外ということで、ガイドブックの地図にもあまり詳しく載っていないが、大きな通り沿いらしい。だいたいの方角をつかんで、バスに乗る。 バスも使える1日乗車券にすればよかった。 このバスは、大きな通りを少し行くと曲がるので、曲がった所で降りることにする。降りたはいいが、そこで思い切り滑って、見事に転んでしまった。北海道での初の転倒。

そこから大きな通りに沿って歩くが、一向に見つからない。通りの人に聞いてみると、「月寒西っていったら、ずっと先だよ。歩いて20分はかかるかなぁ」 ということらしい。札幌の人は方言があまり顕著に出ないので、地元の人の言葉も聞きやすい。 だが片道20分のタイムロスは辛いので、泣く泣く南平岸の駅まで引き返す。バスもないとは、なんて不便な所にあるんだ。。

地下鉄で新札幌まで行き、そこでJRに乗り換えて新千歳空港に向かう。 空港で少し遅めの昼食。またしてもバターコーンラーメンを食べる。私は札幌市内でこれまで6回ほど飯を食べた事があるが、バターコーンラーメン以外のものを食べたことがなかった。(除・朝食)しかし、札幌まで来ておいて非生産的な一日。

空港でいろいろ土産を買って、無料航空券のチェックイン。幸いにも2階席、窓側が取れた。2階席では座席の横にも小荷物の収納スペースがあるので、とかく便利である。

札幌から南下し、最後は千葉県君津市のあたりから東京湾横断道路沿いに進行し、そのまま羽田に着陸という、北方からの航空便お決まりのパターン。夜間の着陸では、機内の照明が読書灯以外消されるので、夜景が凄くきれいに映る。到着は夜6時過ぎであった。

交通費だけでは、おそらく 8,500円程度であろう今回の無料航空券の旅は、無事に終わった。

*本当は写真しか掲載しないつもりでしたが、奮発して文章も載せてみました。事実の平板な羅列&単なる自己満足の感想文 ではありましたが、ここまでお付き合い頂いてありがとうございました。(^^)ノ

 

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