山中湖の写真

スタドレスや駆動方式による制動の相違など

スタッドレスを履く時期

ゆきみちの写真

 群馬県北部や赤城大沼/榛名湖では、概ね10月末~11月頃から降雪や氷点下の日が現れるようになり、南部の平野部では12月中旬になると氷点下の日が現れます。この時期は、降雨後に氷点下になれば雨でぬれた路面は凍結しますから、群馬県の積雪地の方々は概ねこの時期になるとスタッドレスタイヤに履き替えます。

 

 私たち雪国の人間にとって、『車が正しく減速できない、曲がれないといった状態に陥りやすいノーマルタイヤにチェーンを装着した車は脅威』です 。 時々事故や立ち往生されている方に『履いてないなら来るな!』と声を荒げる方を目撃することがあるのですが、降雪や積雪がない地域にお住まいの方や、年に数回程度しか雪のある地域に出向かない方にとって、スタドレスタイヤを購入するとなると大きな出費ですよね。

 

 そこで、スタッドレスタイヤを装着したレンタカーを借りるのはいかがでしょうか?レンタカーは借りて返却してと少々手間が掛かりますが、慣れない雪道をノーマルタイヤ+チェーンという極端に安定しない車で走るより、4WDでスタドレス装着車を借りたほうが何倍も安全です。

 

 以下を未読にする為の まとめ

● ノーマルタイヤにチェーンは装着しないこと。

● 自分の車の駆動輪を確認して置くこと。

● 人数がいて割り勘が効くなら、スタッドレスタイヤを装着したレンタカーを用いること。

● チェーンを装着して走り出せても、安全に停まれないことを認識すること。

スタットレスタイヤ

スタッドレスの写真

 車は地面とタイヤゴムとの間に生じている摩擦に頼っていますから、摩擦を上回るような回転する力が働くと、タイヤは空転(スリップ)を起こし車は動けなくなってしまいます。

 

 タイヤと路面との摩擦力は、接する地面の表面とタイヤの間に挟まれる雪や水分、砂や落ち葉などによって変化し普段走行している路面でも刻々と変化していますから、常にタイヤの発する音やハンドル/ブレーキの操作感、体感する車の挙動などを意識して加速・制動、あるいはハンドル操作などを調整しなければならないのですが、最近の車は『車に与えられた機能のおかげで楽に乗れてしまう』感じが強いですね。

 

 さて、雪道は乾いた路面と比べて格段に摩擦力が弱いので、雪の路面でもノーマルタイヤより摩擦を得られるスタッドレスを装着しなければ、全く身動きが取れないと言っても良いでしょう。そして、ノーマルタイヤより雪の路面を意識して作られたスタッドレスタイヤを履いていても『夏用タイヤよりは格段に走破性や制動性能は高いと感じる、夏の運転のようにブレーキやハンドル操作をすることができない』といったところでしょうか。過信はいけませんね。

 

ポイント!

● 滑る。万能ではない。氷や凍結路は極低速で通過する。

● 空気圧は、高めに設定しない。適切な圧力を用いること。

● 購入して溝が深いスタッドレスは、アスファルト路面では滑り易い。

前後輪のロックによる挙動

前輪・後輪のロックによる挙動 投稿者 clubcrest

  

 自動車には、前輪にエンジンの力を伝える前輪駆動車と後輪に伝える後輪駆動車、そして4輪全部に駆動力を伝える4輪駆動車があります。各々の駆動方式の違いにより、車の加速時や曲がる時などの動きが異なります。坂道を登る能力で言えば前輪駆動車より後輪駆動車や4輪駆動車の方が有利です。

 

 さて、スリップし易い路面では駆動するタイヤの本数によって、発進出来たり出来なかったり、坂を登れたり登れなかったりといった差が生まれるのですが、フットブレーキを掛ける時は4本全部にブレーキが掛りますから『駆動するタイヤの数による2輪駆動より4輪駆動の方が走破能力が優れている』といったような恩恵はありません。

 

 制動時はタイヤの持つ摩擦力に頼りますから『4輪駆動だから登れる=4輪駆動だから停まれる』ではありません。実際には車種やエンジンブレ―キの効きなどが影響しますが、『制動時は、基本的に前輪/後輪/4輪駆動車の差はない』と思っていた方が良いでしょう。

 

ポイント!

● 前輪駆動車は、スタッドレスを履いていても、登れなくなってしまう事がある。この時チェーンの出番。

● 4輪駆動車は、走れたからといって停まれるわけではない。RV車などは、車重がある分停まらない。

       

駆動方式と登坂能力

駆動方式と登坂 投稿者 clubcrest

 

 利根沼田地域でも、ノーマルタイヤにチェーンを装着した自動車を時々見かけます。雪のない路面をジャラジャラと音を立てて徐行をしている方は、どこで雪がなくなるのか分からずに装着を続けているのでしょうし、圧雪路でスピンを起こして事故ってる事が多い様に感じます。事故現場を通り抜ける時、車をよく観察するとノーマルタイヤにチェーンを履いている方が多い事に気か付きます。『スリップして動けないのを嫌って』摩擦力の大きいチェーンを装着するのでしょうが、ノーマルタイヤにチェーンを装着すると前後あるいは左右のタイヤの摩擦力の差が大きくなっていて、挙動が不安定になる認識がないと思われます。

 

 普段雪の中を走行する私たちが『チェーンは、いつ使いますか?』と問われたら『除雪が間に合わず厚く新雪が積もった道路か、圧雪道路の坂道を登り下り出来ない時と轍がひどい時』と答える方が多いと思います。平坦な圧雪された道路なら少々の新雪や圧雪でもスタッドレスを履いていれば走行が可能ですから、スタッドレスで動け無い状況下で補助的に用いる事が多いでしょう。しかし、スタッドレス+チェーンであっても前後の摩擦差が大きくなるので、アクセルオフ時やブレーキング時、ステアリング操作や路面の摩擦の差(左側圧雪/右側シャーベット)などの車の挙動の変化が起きやすい場面では『滑ったり流れるかもしれない』と想定して運転しているのです。

 

 先に書いたように、駆動方式による差も雪道では顕著に表れます。FF(前輪駆動)や4輪駆動車では、前輪に巻いたチェーンのおかげで、比較的タイヤの向く方向に車を引っ張ってくれます。(走り止まれると勘違いする原因です)しかし、アクセルOFFやブレーキング、ステアリングの最中など後輪が滑りやすく、些細な事でスピンを起こすことが多いのです。反面、FR(後輪駆動)や4輪駆動車で後輪にチェーンを巻いた場合、走行中に進みたい方向にステアリングを操作しても曲がってくれなかったり、ブレーキング時に前輪がロックしてしまい曲がらない事態に陥ってしまいます。

 

 販売されている自動車はFF(前輪駆動)や4輪駆動車が増えてきていますが、チェーンを装着することで発進出来てても、安全に減速と操舵が出来ない事を認識しないといけませんね。『時々しか雪道は走らないから、雪の地域に行ったら夏タイヤにチェーンを装着すればいいや』と安易にノーマルタイヤ+チェーンで雪道を走行する行為はやってはいけない事なのです。

 

ポイント!

● ノーマルタイヤにチェーンを装着してはいけません。

● 前輪にチェーンを付けた場合、ABSが付いていてもリア側がロックする。

● FFは、特にカーブへ入る時の減速時と交差点での右左折でスピンしやすい。

● 坂を上っている時でも、FFはアクセルOFF(エンジンブレーキ)時にリアが流れる。

● FRは、制動距離が夏の2-3倍まで伸びる。信号待ちでの追突事故を起こしやすい。

 

 

ブラックアイスバーンに注意

凍結路の写真

 

 積雪地の道路を走行していると、路面に積もった雪や凍った路面など一様ではない事に気が付くでしょう。標高や日光の照り具合などの天候、車の往来数や除雪・融雪の有無など様々な事柄が影響して、あっという間に融けてしまったり寝雪になったりします。工場のある前橋市内でも、10数cmの積雪で根雪になる場所があります。長時間日光が当たる通りや開けた道路は溶けやすいのですが、表通りから少し入った住宅街の日陰側は、何時までも凍結した状態で残ってしまいます。

 

 また、弱い降雨や日中の日光の暖かさで融けた雪が路面を濡らし、そのまま黒く濡れたような色で凍ってしまう事があります。氷の厚さは薄く、チェーンを用いても鎖が刺さる厚みもありません。この黒い氷は日陰に限らず高速道路や橋の上、国道や表通りなど何処にでも発生してスリップ事故の原因となっています。氷点下になる地域に出かける時は、『濡れた様に見える路面=凍っているかも?』と疑って走行しましょう。

 

ポイント!

● 除雪直後の圧雪された平らな路面は、氷と同じぐらい滑る。

● 凍結したわだちを走る場合、出られなくなる事がある。

● 雪道では対向車を確認したら、すれ違い場所を意識すること。

● 譲り合わず突き進み狭い道幅で立ち往生する事がある。

● 高架や橋などは簡単に凍結する。事前に速度を落とこと。

       

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