ウィルソンビル小学校のPCB漏れ事件
 
1999年6月10日、米オレゴン州にあるウィルソンビル小学校で、蛍光灯が発火し、漏れ出す事故が発生した。[1]
 
学校の女性教師は、数年前に学区内の別の小学校で、ボイラーの蒸気漏れによる化学物質被ばくを受けており、その時の校長の危険に対する対応が悪かったという記憶を持っていた。このため、彼女は米環境保護庁EPAに連絡を取った。この結果、漏れだしたのはPCBであることが分り、彼女は学校をEPAに訴えた。[1]
 
7-8月にEPAが学校を調査した。6-8月の間学校は浄化努力をし、サマースクールは開かれなかった。[1]
 
その後、同校区の別な学校でもPCBの不適切な処理が判明し、EPAは校区に様々な命令を出している。その一部には次のようなものがある[2]
 
○ PCB事故対応計画の提出。「時間が重要であるから、米国環境保護庁は、ウェストリン=ウィルソンビル学区は1999年8月11日より遅れずにこの計画を提出することを命じる」。
○ 浄化目標は、「PCBを1 ppmと10μg/100平方センチメートルに改善しなければならない」。
○ 校区と浄化に従事する会社との間で、8月23日までに必要な作業を終了。[2]
○ PCB対策廃棄物のある場所をはっきりさせるためのサンプリング。
○ 全PCB廃棄物の除去
○ PCBが50 ppmより低濃度である学校からの全PCB対策廃棄物を、一般廃棄物埋立地あるいは非有害非一般廃棄物埋立地、あるいはPCB廃棄物受け入れをEPAが認可している焼却炉で処分・焼却。
○ PCBが50 ppm以上である学校からのPCB対策全廃棄物を、有害廃棄物埋立地またはPCB廃棄物を受け入れをEPAが認可した焼却場で処分・焼却。
○ PCBを含む蛍光灯安定器を含む全PCBバルク製品廃棄物の処分・焼却。
○ PCB確認サンプリングと化学分析。
○ 記録保存。
○ 全汚染カーペットの除去と処分。PCB汚染カーペットから交差汚染された残りの全カーペットの除去と処分
○ 確認サンプリングを行う前に、更に一度全ての椅子と机の表面浄化。
○ 追加調査で蛍光灯安定器からPCB放出あるいはPCBの交差汚染が判明した場合、他の場所に関するPCB対応計画提出。
 
浄化後、学校は再開されたが、その女性教師は室内のアスベスト問題に気がつき、この問題もEPAが取り扱った。[3]
 
その後、女性教師は、報復人事を受けたが、米労働省職業安全衛生局は、汚染を取り上げて問題にしたことに対する報復人事であることを認め、補償と弁護士費用経12,000ドルの支払いを命じている[2]。
 
また、同校区は、2000年2月にPCB処理に関する法律違反に対して、罰金 328,300 ドルをEPAから命じられている。[4]
 
資料
 
1. Occupational Safety & Health Administration, Re: Tina Dierkes v. West Linn-Wilsonville School District 3JT, Case No. 0-1960-00-007 (2000), http://www.whistleblower.org/www/Dierkeswin.htm
2. EPA Region 10, EPA Investigating PCB Leak at Wilsonville School (1999), http://yosemite.epa.gov/R10/OWCM.NSF/88fa11a23f885ef3882565000062d635/ad645c78c11bb006882567c50051448a?OpenDocument
 
3. Solid Waste and Toxics Unit, EPA Region 10, West Linn-Wilsonville School District Fined for Asbestos Violations, (2000)http://yosemite.epa.gov/R10/OWCM.NSF/d14dabb756dc1fb3882565000062f164/86baa7ba0042e8768825680f0082911e?OpenDocumen
 
4. The Oregonian, EPA fines school district for PCB mess, (2000), http://www.oregonlive.com/news/00/02/st020204.html