ダイオキシン汚染で男子誕生減少、ロシアでの調査
 
ダイオキシン類に父親が被ばくすると、生まれた子供の性比が低下する(男子の割合が低下する)ことは、セベソの事件や台湾での被ばく事件で知られている。参考:ホルモン攪乱、人間では
 
最近、新たにロシアの農薬工場労働者でも同じ傾向を示す報告があった。カナダ保健省のライアンらの研究チームは、1961年から1988年にロシア、バシュコルトスタンのウファ市で、トリクロロフェノールと2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5-T;除草剤)を生産していた農薬工場労働者の子供の性比(男女の比)を調べた [Ryan 2002]。
 
この工場労働者の血液中ダイオキシン類濃度の中央値は240 ng/kgで、この地域の正常な人より30倍以上高かった。
 
150人の男性及び48人の女性労働者の子供227人の性比(男子/全子供)は0.40であり、ウファ市(性比、0.512)などと比較して有意に低かった。また、父親が労働者である場合、性比は0.38と低く、母親が労働者である場合は正常であった(0.51)。
 
このことは、父親が被ばくした場合のみ、女子の出生が多いことを示している。
 
文献
 
Ryan JJ, Amirova Z, Carrier G, Sex ratios of children of Russian pesticide producers exposed to dioxin. Environmental Health Perspectives 110(11)A699-A701 (2002) .
 

更新 2002年10月17日
掲示 2002年10月16日
 
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