ホルモンかく乱化学物質
(環境ホルモン)
 
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●自然界の出来事  ホルモンかく乱物質とは、ホルモンの分泌や輸送・作用・分解などに影響をあたえたり、ホルモンの作用のまね(模倣)や妨害などをするものを指します。下にその一部の作用メカニズムの模式図を示します。
●健康
物質
 
 
          
            ホルモンかく乱物質の作用機構の模式図(模倣と妨害)
 
 性腺や副腎・甲状腺などから分泌されるホルモンは、血流に乗って標的となる細胞に到達します。細胞の膜を通って細胞内に入り、受容体と結合し、核の中に入り、遺伝子に働きかけ、様々なタンパク質を作らせます。このことによってホルモンは体の働きを調節しています。受容体と結合して体に影響を与えるというメカニズムはダイオキシンの場合と似ています。
 ホルモンかく乱物質は、あたかもホルモンであるかのように受容体と結合して、遺伝子に影響をおよぼす場合(作用を強める)や、逆にホルモンの受容体に結合するが遺伝子に影響を与えないばかりでなく、体内にあるホルモンが受容体に結合できなくして、ホルモンの作用を弱めるような場合があります。
 この他に、化学物質がホルモンの生産や分解などに影響を与えたり、受容体の数を増減したりする場合もあることも知られています。
 
ホルモンかく乱物質は
生物に影響を与えるのか?
 
 有機塩素系農薬はホルモンかく乱物質として良く知られています。しかし、その影響力は天然のホルモンの1/100〜1/1000と弱いため、影響はないと考えている人もいます。
 しかし、人体の血液中には天然のエストロゲンの40〜250倍もの高濃度の有機塩素系化学物質が存在しています。さらに、天然のエストロゲンは1〜3%しか活性を持たず、97%〜99%はタンパク質に結合しており、体内のホルモン受容体に結合できません。有機塩素系化合物はタンパク質に必ずしも結合していません。さらに、天然のホルモンの半減期は短く、血中では30分以下と考えられているのに対して、有機塩素系化合物の半減期は年単位といわれています。
 このような理由でホルモンとしての作用が弱くとも、有機塩素系化合物は身体内で影響を発揮すると考えられています。