DDVP(ジクロルボス)
ゴーヤ馬
 
ホーム メール
 
詳しくは次のファイルを参照して下さい。
DDVP(ジクロルボス)2010版(PDF)
DDVP2004年版

概要
 
 DDVP(ジクロルボス)は蒸気圧が高く、その性質を利用してくん煙剤やくん蒸剤として用いられる。空気中濃度が高くなりやすく、事故が発生する。このため、日本でも規制が強化されはじめた。
 DDVPには発癌性及び変異原性が確認されており、英国では発癌性を考慮して、販売などが一時制限されている。
 急性毒性が強く、劇物に相当する。
 急性中毒は被ばく経路によりやや異なるが、次の症状が見られる。食欲喪失・吐き気・おう吐・胃痙攣・下痢・息苦しさ・喘鳴・皮膚の青みをおびた脱色・縮瞳・眼の中と眼の後ろの痛み・視覚がぼんやりする・流涙・鼻水がでる・頭痛・唾液がでる
 重症では次の症状が見られる。軽症時に現れる全症状・衰弱・全身性のひきつりと麻痺・めまい・錯乱・よろめき・不明瞭な会話・全身発汗・不規則な脈あるいは徐脈・けいれん・昏睡・呼吸停止
 慢性被ばくした場合は次の症状が報告されている。記憶と集中力の障害・失見当識・重度の抑うつ・興奮性・錯乱・頭痛・会話困難・反応時間の遅れ・悪夢・夢遊病・眠気や不眠症・頭痛や吐き気、衰弱、食欲不振、倦怠感を伴うインフルエンザ様症状
 次の人々は過敏な影響を受ける恐れがある。肺機能低下・肺結核・気管支喘息・慢性的呼吸器疾患・心血管の疾患と循環障害・けいれん発作・最近の抗コリンエステラーゼに被ばく・肝機能不全・18才以下・妊婦と授乳中の母親
 ペットや家畜ののみ駆除などに使用され、被害を出している。
 DDVPは神経系に作用し、アセチルコリンエステラーゼを阻害し、アセチルコリンの過剰蓄積を起こし、中毒を発生させる。この他中枢神経の細胞膜などを障害し、発育中の細胞に有害である。脳の発育を阻害する。DDVPは動物の行動や脳内の代謝・ドーパミンなどの神経伝達物質の量に影響を与えることが報告されている。特殊な神経毒性として、DDVPが遅発性神経毒性を持つ。
 内分泌系に影響を与え、ラットの発情サイクルや精子形成を妨害することが知られている(ホルモンかく乱作用)。又、繁殖(生殖)にも悪影響を及ぼす。甲状腺の日周変化にも影響を与える。
 DDVPが免疫機能を抑制することが知られている。
 呼吸器や循環器にも影響を及ぼす。血球形成にも影響を及ぼす。
 胃腸にも影響を与え、消化性潰瘍の発症や悪化が懸念される。
 DDVPは変異原性や発癌性を示す。人間で、DDVP被ばくと白血病や非ホジキンリンパ腫・前立腺癌との関連が報告されている。動物実験では膵臓や乳腺の腫瘍、白血病が観察されており、米国環境保護庁及び国際癌研究機構では、DDVPを発癌物質に分類している。