BPPS(プロパルギット)
 
別名等:propargite, 2-(4-tert-butylphenoxy)cyclohexyl prop-2-ynyl sulfite, 2-[4-(1,1-dimethylethyl)phenoxy]cyclohexyl 2-propynyl sulfite
商品名:オマイト水和剤、オマイト乳剤
分類:亜硫酸エステル系、ジフェニルエーテル系
用途:殺ダニ剤
 
毒性
 
急性毒性
 
BPPSは経口(ラット、LD50, 2639-2947 mg/kg)・経皮(ウサギ、2000 mg/kg以上)・吸入(0.95 mg/L)の経路で比較的急性毒性弱い。[EPA, 2000]
 
BPPSは腐食性があり、粘膜と皮膚を強く刺激することがウサギの試験で知られている。[EPA, 2000]
 
感作性もうサギの試験で知られている。[EPA, 2000]
 
 
亜急性毒性
 
ウサギに100 mg/kg/日の製剤オマイトを3週間塗布した場合、分葉化した好中球の出現し、肝臓の弱い壊死が起こった。[EPA, 2000]。
 
慢性毒性
 
イヌにオマイトを1年間投与した実験で、体重減少や血小板数の増加が起こった。オマイトの刺激性によると思われる胃の壁細胞(塩酸を分泌する細胞)の空胞化及び胃腺の拡大が生じた。胸腺への影響、骨髄萎縮、骨格筋の急性・亜急性の炎症が見られた。
 
発癌性
 
ラットに24か月間オマイトを投与すると、空腸(小腸の一部で十二指腸に続く部位)で未分化肉腫が発生し、投与量が多ければ発生率も増加した。癌の発生は潰瘍などとの関連はなかった。[EPA, 2000]
 
別の系統のラットにオマイトを投与した実験でも、空腸に未分化肉腫が発生した。これらの腫瘍は非常に稀な腫瘍であり、対照では発生しなかった。[EPA, 2000]
 
マウスではBPPSに関する発癌性の証拠は見られなかった。
 
BPPSの発癌性のQ1*は2.01×10−1と大きい。Q1*(Qスター)は癌を起こす力の尺度であり、発ガン物質被ばく後のリスクを推定するために、直線化他段階モデルによる量応答曲線の傾きを現す。単位は、癌の発生数/mg/kg体重/日。
 
 
変異原性
 
変異原性は細菌や培養細胞、小核試験などで見られていない。[EPA, 2000]
 
 
発達毒性
 
発達毒性は、ウサギとラットでは、母動物で毒性が見られる投与量で見られた。胸骨の分節(通常胸骨はいくつかの部分から発生するがその部分をいう)の癒合が見られた。[EPA, 2000]。
 
生殖毒性
 
体重減少及び餌摂取量減少を除くと、特に見られない。[EPA, 2000]
 
 
参考
 
U.S. Environmental Protection Agency, Propargite; P.C. Code 097601. The REVISED HED Toxicology Chapter for the Risk Assessment for the Reregistration Eligibility Decision Document (RED), Case # 0243. DP Barcode: D266213 (2000).
 

 
掲示 2002年9月22日 渡部和男
 
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