2.対人賠償自動車保険(任意保険)
対人賠償自動車保険とは、事故を起こしたときの被害者に対する法律上の損害賠償責任を確実に履行するため、
加害者である加入者と保険会社が事前に締結した任意の対人賠償自動車保険です。
対人賠償自動車保険により、自賠責保険を超える加害者の法律上の損害賠償責任を支払います。
任意保険の担当者が示談交渉窓口になる場合が多いです。
3.自賠責保険と自動車保険の一括払
人身事故の際に任意保険は、自賠責保険の保険金と自動車保険の保険金 (対人賠償保険金)を一括して支払いする
サービスを実施しています。(このサービスを「一括払」といいます。
このサービスにより、被害者の方は、自賠責保険と自動車保険へ二重に請求することなく賠償金を受け取ることがで
きます。
なお、このサービスを利用せず、被害者自身が自賠責保険へ直接請求し、賠償金の支払を受けることもできます。
4.過失相殺 (責任分担割合)
一般の損害賠償では、被害者側にも過失がある場合、その割合だけ損害賠償額が減額される(自己負担になる)のが
原則です。
ただし、自賠責保険では、被害者保護を重視しているため、被害者に重大な過失がない場合には減額されません。
5.示談金額
損害賠償額として提示する金額は、自賠責保険の支払基準に基づき計算した金額(保険金額が限度)より低い額となる
ことはありません。
6.自賠責保険の支払
(1)支払基準 (適用:平成14年4月1日以降に発生した事故)
自賠責保険では次のような損害について支払します。
なお、この基準は自賠責保険に関する基準であり、任意の自動車保険の基準とは相違する点がありますのでご注意
願います。
傷害による損害 (支払限度額:被害者1名につき 120万円) 令和4年1月現在
損害項目 |
内容 |
支払の基準 |
冶療費 |
診察料・入院料・投薬料・手術料・処置料・通院費・柔道整復等の費用など |
必要かつ妥当な実費 |
看護料 |
入院中の看護料(原則として12歳以下の子供に近親者等が付き添った場合に限る) 自宅看護料又は通院看護料(医師が看護の必要性を認めた場合または12歳以下の子供の通院等に近親者等が付き添った場合に限る) |
入院1日につき4,300円 自宅看護又は通院1日につき2,150円 これ以上に収入減の立証がある場合、近親者は |
諸雑費 |
入院中の諸雑費 |
原則として入院1日1,100円 |
義肢等の費用 |
義肢・歯科補てつ、義眼、眼鏡、補聴器、 松葉杖等の費用 |
必要かつ妥当な実費 眼鏡の費用は50,000円が限度 |
診断書等の費用 |
診断書、診療報酬明細書等の発行手数料 |
必要かつ妥当な実費 |
文書料 |
交通事故証明書・印鑑証明書・住民票等 の発行手数料 |
必要かつ妥当な金額 |
休業損害 |
事故による傷害のために発生した収入の減少 (有給休暇を使用した場合、家事従事者を含む) |
1日につき6,100円 これ以上に収入減の立証がある場合は 19,000円を限度として実額 |
慰謝料 |
精神的・肉体的な苦痛に対する補償 |
1日につき4,300円 |
後遺障害による損害 (支払限度額:被害者1名につき 1級 (3,000万円)〜14級 (75万円)
ただし、神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残して介護が必要な場合のお支払限度額は、
被害者1名につき、常時介護のときは4,000万円となり、随時介護のときは3,000万円となります。)
逸矢利益 (将来得られたであろう収入を後遺障害の等級に応じて算出)と慰謝料等 (該当等級ごとに定額)
が対象になります。
(2) 請求から支払までの流れ
[自賠責保険の請求から支払までの流れ]
@ 加害者もしくは被害者より請求
A 損害調査
B 事故状況、損害額等の調査
C 調査結果報告
D 支払
[保険会社の提示内容に納得できない場合]
@ 保険会社への異議申立
A 相談機関への相談、
自賠責保険・保険紛争処理機構への紛争処理申請
弁護士への相談など
受付時間 | |
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午前 | 9:00〜12:00 |
午後 | 3:00〜 10:00
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土曜日は休診です |
交通事故の損害賠償について詳しいスタッフがおりますのでお気軽にご相談ください。
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