娑婆世界(さばせかい) 仏教用語で現世
南閻浮提(なんえんぶだい) インドから見た南方面
豊後(ぶんご) 現大分県
土師名内安藤(はじみょううちあんどう) 土師村安藤(現大野町大字安藤)
藤原朝臣安東常輝右姓 祖安東常輝一族
為損館 供養の建物(庵)が傷んだ為
月桂忍安大禅定門 安東常輝の法名
景到覚路地 館があった地が見える所に
此追悼速菩提命 早速、菩提を追悼いたします
天正九年 1581年(豊後入国から385年後)今から422年前
解説天正9年に安東氏の末裔が御先祖である安東常輝(豊後入国初代)の祠が傷んでいたのを、供養しこの宝篋印塔を建立した。
これはおそらく、安藤の地から移住した末裔が帰郷した際に、供養、追悼の為に建立したものか、またはこの地から戦に出陣し再び帰郷したと思われます。
この年は大友宗麟公の時代で宗麟公が府内城から臼杵城に移った年で、日向国(宮崎県)耳川の合戦(大敗)の2年後や豊前田原動乱の翌年である。
また、豊臣秀吉の全国統一がすすむ頃である。