2013 年 8 月 23 日

 

有資格者各位

公益財団法人 日本卓球協会

ドーピングコントロール委員会

委員長 松尾 史朗

 


 

風邪をひいた時、どの薬を飲んだら良いのか?


 

− 総合感冒薬について −


 

 


 「風邪薬にはドーピング禁止物質が含まれているため使用に際しては注意が必要です」という話、お聞きになったことがあると思います。
 事実、薬局で購入可能な総合感冒薬のほとんどに禁止物質が含まれております。石川遼君、綾瀬はるかさん、松嶋菜々子さんたちが宣伝する薬のシリーズは、ほぼ全てが禁止物質を含みます。
 今回、薬局を実際に訪問し、禁止物質を含まない薬を確認したところ、店頭で入手可能な総合感冒薬はわずかでした。総合感冒薬の使用はくれぐれもご注意ください。

 

総合感冒薬とは…。
総合感冒薬(そうごうかんぼうやく)とは、頭痛・発熱・のどの痛み・筋肉の痛み・咳・くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどといった、いわゆるかぜ症候群(普通感冒)の諸症状の緩和に効果を出すように解熱剤(解熱鎮痛剤)と鎮咳去痰薬・抗ヒスタミン剤などを複合した医薬品である。日本では、現在一般用医薬品(大衆薬・OTC)として広く発売されている。剤形としては錠剤・カプセル剤・粉末(細粒・顆粒など)・飲料(シロップ・ドライシロップなど)のパッケージで発売されている。
 




 以前は試合中も含めて内服可能な薬が幾つも薬局にあったのですが、新しい薬が発売になると、薬局はそれらの薬剤の品揃えを充実させますので、古い薬は入手が困難となってしまいます。
 残念なことに新しく発売される総合感冒薬には、ほぼ全てに禁止物質が含まれております。『ベンザブロック』のシリーズ、『パブロンゴールド』のシリーズは使用不可です。スポーツ選手を宣伝に使っていますが、石川遼君の宣伝する『ルルゴールド』シリーズ、浅田真央さんが宣伝している『ストナ』シリーズも新製品は全て禁止物質を含みます。

 このような状態ですので、使用可能なのは一世代前の総合感冒薬ということになります。新製品ではありませんので、薬局によっては取り扱っていないということがあります。実際に薬局を10件ほどですが訪問して品揃えを確認したところ以下の薬剤が入手可能でした。但し、数件回らないと入手は困難です。
 風邪をひくことが多い選手を指導している方は是非事前に購入し、常備しておくことをお勧めいたします。



 

禁止物質を含まない総合感冒薬


1.佐藤製薬 『 ストナ アイビー
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【 購入時の注意 】
   新製品の『ストナ アイビー ジェル』は禁止物資を含みます。
   パッケージが似ていて間違いやすいので是非ともご注意ください。

pict ⇐ 禁止物質を含みます



2.エスエス製薬 『 新エスタック「W」
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【 購入時の注意 】
   新製品の『エスタック イブ』シリーズは禁止物資を含みます。
   パッケージはブルーです。

pict ⇐ 禁止物質を含みます



3.大正製薬 『 パブロン50
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【 購入時の注意 】
   新製品の『パブロンS ゴールド』シリーズは禁止物資を含みます。

pict ⇐ 禁止物質を含みます